なおじい(HOBBY:カメラ・ビデオ撮影・DVDオーサリング/資格:ラジオ体操指導員・防災士・応急手当普及員)

身についている『ワザ 』でボランティア活動・地域社会とのコミュニケーション、楽しいシルバーライフ目標で有意義に過ごす 。

思い出と期待が交錯する ── 12月の詩歌

2018年11月30日 19時19分32秒 | ブログ

思い出と期待が交錯する ── 12月の詩歌

 

2018年11月30日

思い出と期待が交錯する ── 12月の詩歌

12月の定例行事〈煤払い〉

明日から「師走」。「師走」はもともと旧暦の12月を指す言葉ですが、12月下旬から2月上旬ごろを指す言葉でもあります。また、「師走」の語源はさまざまな説があり、よく知られているのは「学校の先生が12月になると忙しく走り回る」というものではないでしょうか。
でも、正しい語源を調べると「師」は「僧侶」のこと。12月になると読経などの仏事を調べると行うため「師(僧侶)」が、東西に走り回ることを指しているともいわれています。
── 明日からとうとう12月。今回は、年末の行事や風景を題材にした詩歌を選んでみました。
年の瀬に人が押し寄せる場所はたくさんありますが、あなたはどこに行きますか?

年の瀬に人が押し寄せる場所はたくさんありますが、あなたはどこに行きますか?

年末の独特の気分を言うときに使われる季語が「年の暮れ」です。「歳晩」などとも言います。

昔は商店などの支払いも月末、年末にまとめて払うのが習慣でしたから、一年の払いが積もり積もった年末の苦労は並大抵ではありません。そんなことも手伝ってなんとなくせわしい気分になるのが年の暮れです。

孝作の句はそのころの雰囲気が主題です。
年末には「年の暮れ」「年の別れ」「年の名残」などさまざまな言い方があります。日もどんどん短くなっていきます。

〈ぜにかりにゆく家のあり年の暮れ〉瀧井孝作
〈年の瀬を忙(せわ)しといひつ遊ぶなり〉星野立子
〈行く年や猫うづくまる膝の上〉夏目漱石
〈暮れてゆく年なり飯を食べてゐる〉太田鴻村
〈十二月どうするどうする甘納豆〉坪内稔典
〈本買へば表紙が匂ふ雪の暮〉大野林火
忘年会をかけもちする人、最近少なくなったような……

忘年会をかけもちする人、最近少なくなったような……

12月に入ると忘年会が始まりますが、俳句では「年忘れ」といいます。万太郎は、どこか古い料亭で忘年会でしょうか。「御用納め」仕事納めのこと。大掃除もしなければなりません。「煤(すす)払い」ともいいます。

〈拭きこみし柱の艶や年忘〉久保田万太郎
〈酔(すい)の眼も歌ふも艶(つや)や年忘れ〉上野信夫
〈何もかも御用納めの風邪ぐすり〉有働亨
〈煤の後華新しき仏かな〉大橋桜坡子

昔のことをふと思い出す、年の瀬

年の暮れは、今年あったことだけでなく、何となく昔のことが思い出されるものです。和歌ではこんなふうに詠まれます。

〈隔てゆく世々のおもかげかきくらし雪とふりぬる年の暮かな〉藤原俊成女

遠い昔の情景を雪をかき集めるように思い出しているのでしょう。「雪」と「かき」「ふる」は関連した言葉を読み込むという「縁語(えんご)」という和歌技法です。「ふる」は「降る」と「古い」が重ね合わされる「掛詞」です。

クリスマス、初雪、新しいカレンダー

クリスマスは言うまでもなく、キリストの誕生日です。「降誕祭」「聖誕節」などとも呼ばれます。クリスマスケーキが「聖菓」です。

〈聖菓切るキリストのこと何も知らず〉山口波津女
〈子へ贈る本が箪笥(たんす)に聖夜待つ〉大島民郎

最近ではクリスマス近くになると、あちこちでイルミネーションが点灯されます。そういえば、夜空にチラチラと舞う雪はまるでイルミネーションのようですね。
雪が振り始めるときには、どことなく嬉しく、心せかされるような気分がします。雪が降りかかると植物の葉が重みでたわみます。芭蕉句の近代的な味わいの句に驚かされます。

〈初雪を見てから顔を洗ひけり〉越智越人
〈初雪や外出の刻(とき)せまりつつ〉星野立子
〈初雪や水仙の葉の撓(たわ)むまで〉松尾芭蕉

新しい年の予定帖、カレンダー、日記帳などが売り出されるのもこの時期です。

〈日記買ふ未知の月日に在る如く〉中村秀好
〈書かざれどすでにわがもの新日記〉山口波津女
〈暦(こよみ)買ふうしろの日々の重くあり〉藤田湘子
〈くさめしてしらじらとあるおもひかな〉長谷川ふみ子

新しいカレンダーの後半を見ると、なんだか気が重くなる、という湘子の句です。
過去の思い出と新しい年への期待が交錯する季節、風邪に注意して新年の準備をしましょう。

11月30日は『絵本の日』。意外と知らない絵本の歴史

2018年11月30日 19時17分33秒 | ブログ

11月30日は『絵本の日』。意外と知らない絵本の歴史

 

2018年11月30日

11月30日は『絵本の日』。意外と知らない絵本の歴史
みなさんは子どもの頃、どんな絵本を読んでいましたか?みなさんそれぞれ思い出の絵本があるかと思います。子どもが読むものとして思われがちな絵本ですが、最近は大人が楽しめるものも多く出版されており、実はちょっとしたブームになっているんです。
今回は、そんな絵本の歴史についてご紹介します。
子ども向け絵本のはじまりには諸説ありますが、17世紀にコメニウスという聖職者によって出版された『世界図絵』が子ども向け絵本の起源であると言われています。世界図絵は、勉強が苦痛だと思う子どもたちのためにつくられた、挿絵入りの教科書です。
日本でも、同じくらいの時期に『訓蒙図彙(きんもうずい)』という絵入りの百科事典がつくられましたが、「子どものために」とはっきり意識つくられたものではありませんでした。

子ども向けのものに限定せずに絵本の歴史を遡ってみると、日本には『奈良絵本』というものがあります。奈良絵本は、室町時代後期から江戸時代前期頃までにつくられていた絵入りの写本です。内容は浦島太郎や一寸法師など、現代の子ども向け絵本にもよく見る内容です。また内容だけではなく、判型や文章と絵の配置など、現代の絵本と通じるものが多くあります。
しかし、この奈良絵本は富裕層を対象としてつくられていました。なかには金泥銀泥を使った豪華なものまであるとのこと。今となっては気軽に読める絵本ですが、昔はお金持ちの特権だったんですね。

ドキドキ!ワクワク!『しかけ絵本』の歴史

飛び出す絵本、音が鳴る絵本、ぽっかり穴が空いた絵本。こういった仕掛けがなされた本は、「しかけ絵本」と呼ばれています。しかけ絵本の起源は先ほど挙げた絵本よりも古く、1306年頃だと言われています。
最初のしかけ絵本は楽しむことを目的としてつくられたものではなく、星の動きや人体の仕組みなどをわかりやすく表すためにつくられました。有名なもので、マシュー・パリがつくった「円盤しかけ」があります。円盤をくるくると回すことで、星の動きを視覚的に表せるようになっています。
今も絵本売り場に行けば、知育用のしかけ絵本をたくさん目にします。絵本に仕掛けを施して理解を促すということは、こんなにも昔からされていたことだったんですね。
今日、11月30日は絵本の日です。絵本の日は、『ナルニア国物語』や『ロード・オブ・ザ・リング』の翻訳者として有名な瀬田貞二が、11月30日に『絵本論』を出版したことを由来として、『絵本と図鑑の親子ライブラリー』によって制定されました。
絵本の日の今日、お気に入りの絵本を探しに出かけてみるのもいいかもしれませんね。


高温続き初雪が遅すぎた11月 12月は?

2018年11月30日 19時14分48秒 | ブログ

高温続き初雪が遅すぎた11月 12月は?

2018年11月30日18:43

高温続き初雪が遅すぎた11月 12月は?
11月は冬の便りがなかなか届きませんでした。上旬は記録的な高温となり、中旬になって北海道で平年より大幅に遅れて初雪を観測。下旬にも寒気は流れ込んだものの、長続きしませんでした。
画像a
11月は寒気の流れ込む時期が遅く、季節の歩みがゆっくりでした。上の図は、今年11月の、秋田市の上空1500メートル付近における気温変化を示したものです。上旬は日本付近に寒気がなかなか入らず、暖かい空気に覆われました。このため上旬は、11月としては記録的な高温となりました。中旬からはようやく寒気が流れ込み、遅れていた冬の便りが続々と届きました。下旬からは一段と寒気が強まったことがわかります。以下、旬ごとの詳細です。

上旬 ポカポカ列島 暑いくらいの所も

5日頃からは全国的に暖かい空気に包まれ、11月としては記録的な高温となった所がありました。6日には沖縄や九州だけでなく、本州でも最高気温が25度以上の「夏日」となった所があり、和歌山県田辺市の栗栖川では26度1分と、11月としては最も高い気温に(統計開始1979年)。翌7日は「立冬」で、暦の上では「冬」を迎えたものの、暦とは裏腹にしばらく暖かい日が続きました。9日は日本海を進む低気圧に向かって暖かい南風が吹き、北陸で気温が上昇。石川県小松市の最高気温は27度1分と11月としては1979年の統計開始以来1位の記録に。10日には関東や東海で夏日一歩手前まで気温が上がり、最高気温は神奈川県藤沢市の辻堂で24度8分(統計開始1992年)、栃木県佐野市で24度7分(観測開始1978年)と11月2位の記録となりました。

中旬 ようやく初雪 遅れていた冬の便り続々

中旬に入ると一転、強い寒気が流れ込んで、遅れていた季節が一気に進みました。例年なら平地でもすでに雪の季節を迎えているはずの北海道では、14日にようやく旭川市や網走市、稚内市で初雪を観測。いずれも平年より2~3週間遅い観測で、旭川市では1888年の統計開始以来2番目に遅く、稚内市では1938年の統計開始以来、最も遅い記録でした。全国的にも朝はグッと冷えて、翌15日から16日かけては東北や関東甲信でも平年より1~2週間程度遅れて初霜や初氷を続々と観測しました。その後も断続的に寒気が流れ込み、20日には札幌で統計開始以来1890年と並んで最も遅い初雪となり、翌21日は北海道で今季全国で初めて真冬日(最高気温が0度未満)となりました。

下旬 寒暖差大きく 季節は行ったり来たり

下旬になると、より強い寒気が流れ込んで、北国は本格的な雪のシーズンを迎えました。21日には盛岡市で、本州で今季一番早い初雪を観測。22日には西から冷たい北風が強まって、近畿地方で木枯らし一号が吹きました。24日には冷え込みが強まり、西日本からも初霜や初氷など冬の便りが届きました。ただ、寒気は長続きせず、季節は一気に逆戻り。25日からは徐々に暖かい空気が流れ込んで、季節外れの暖かさになりました。札幌では23日に11センチだった積雪が、26日には0センチに。関東以西では所々で最高気温が20度以上となり、昼間は上着なしでも過ごせるほどでした。28日頃からは再び北日本に強烈な寒気が襲来。北海道や東北では雨から雪に変わりました。
なお、東京地方では30日午後5時現在、まだ木枯らし一号の発表がありません。このまま11月中に発表がなければ、39年ぶりに「発生せず」となります。

12月も高温傾向

29日に発表された1か月予報によると、12月も全国的に暖かい空気に覆われやすく、特に関東から九州、沖縄にかけては平年より気温の高い日が多くなりそうです。ただ、来週は季節外れの高温になった後に、強い寒気が流れ込む予想となっているなど、寒暖差が大きくなることもあるでしょう。暖冬傾向とはいえ、急な寒さや強まる雪に注意が必要です。