〈流星のターミナル〉浜田裕介
今回の高知、土佐清水行きで
小山卓治の音楽を堪能したのはもちろんだけど
浜田裕介の音楽を知ったことがとても嬉しかった。
高知での二人のライヴ終了後
四国在住のファンの方が「とてもいいよ!」と太鼓判を押した
アルバム「流星キネマ」。
レンタカーを運転しながらずっと聴き
本当にすごく良くて好きになった。
その中の1曲〈流星のターミナル〉に強く惹かれたので
浜田さんに許可を得て歌詞を掲載させていただくことにした。
流星のターミナル
詞:浜田裕介 曲:浜田裕介
流星のターミナルで僕が見送ったのは
8才になったばかり あの子の背中だった
二学期が始まり 教室に置かれた
小さな白い花が 現在も胸にある
流星のターミナルで次に見送ったのは
銃弾に倒れたJohnの背中だった
YOKOと書き上げた最後の手紙は
ほんの数日前に僕にも届いてた
僕らは同じ線路をそれぞれ違う速度で旅する旅人のようだ
流星のターミナルで次に見送ったのは
全てに疲れ果てた友の背中だった
父親に電話で「がんばってみる」と
そう話したばかりの夜のことだった
流星のターミナルで次に見送ったのは
仮面を脱ぎそびれたあいつの背中だった
真夜中のファミレスで朝まで語り明かした
92年の初夏(なつ)伝説になった
僕らは同じ線路をそれぞれ違う速度で旅する旅人のようだ
流星のターミナルで次に見送ったのは
僕を一番愛した祖母の背中だった
青春などと呼べる季節も訪れず
彼女の星もまた静かに流れた
流星のターミナルで次に見送るのは
随分小さくなった両親の背中だろう
二十歳を過ぎた頃から照れくささばかりで
感謝もねぎらいも言えないままに
僕らは同じ線路をそれぞれ違う速度で旅する旅人のようだ
流星のターミナルで最後に待つのは
年老いて旅立つ僕の背中だろう
願わくはポケットは空っぽのままに
願わくはアルバムはあふれんばかりに
願わくは彼女はまだ 健やかなままに
日々の仕事の中で
ターミナルケアに関わることは少なくなく
見送り方、見送られ方で
厳しい現実と向き合うこともある。
流星のターミナルに
見送る人さえいない寂しい旅立ちもある。
自分自身について言えば
末期がんの母を家で看取ろうと準備を始めた矢先
あっけなく病院で一人で逝ってしまい
母に見送ってもらうつもりでいた寝たきりの父は
流星のターミナルでただ呆然と空を仰いだ。
人はそれぞれの持ち時間の中で
ターミナルに向かって歩いていく。
歩きながら
愛と絆を育んで
心を満たし
余分なものは脱ぎ捨てていけたら
どんなにいいだろうなと思う。
ターミナルで最後に待つ自分の背中を見いだすのも
そう遠い未来ではなくなった今
どうせ歩いていくなら
旅をしながら寄り道したり
何かを見つけたり
新しい出会いに心を弾ませたりしながら
歩いていけたらいいなと
〈流星のターミナル〉を聴きながら
そんな気持ちになった。
今回の高知、土佐清水行きで
小山卓治の音楽を堪能したのはもちろんだけど
浜田裕介の音楽を知ったことがとても嬉しかった。
高知での二人のライヴ終了後
四国在住のファンの方が「とてもいいよ!」と太鼓判を押した
アルバム「流星キネマ」。
レンタカーを運転しながらずっと聴き
本当にすごく良くて好きになった。
その中の1曲〈流星のターミナル〉に強く惹かれたので
浜田さんに許可を得て歌詞を掲載させていただくことにした。
流星のターミナル
詞:浜田裕介 曲:浜田裕介
流星のターミナルで僕が見送ったのは
8才になったばかり あの子の背中だった
二学期が始まり 教室に置かれた
小さな白い花が 現在も胸にある
流星のターミナルで次に見送ったのは
銃弾に倒れたJohnの背中だった
YOKOと書き上げた最後の手紙は
ほんの数日前に僕にも届いてた
僕らは同じ線路をそれぞれ違う速度で旅する旅人のようだ
流星のターミナルで次に見送ったのは
全てに疲れ果てた友の背中だった
父親に電話で「がんばってみる」と
そう話したばかりの夜のことだった
流星のターミナルで次に見送ったのは
仮面を脱ぎそびれたあいつの背中だった
真夜中のファミレスで朝まで語り明かした
92年の初夏(なつ)伝説になった
僕らは同じ線路をそれぞれ違う速度で旅する旅人のようだ
流星のターミナルで次に見送ったのは
僕を一番愛した祖母の背中だった
青春などと呼べる季節も訪れず
彼女の星もまた静かに流れた
流星のターミナルで次に見送るのは
随分小さくなった両親の背中だろう
二十歳を過ぎた頃から照れくささばかりで
感謝もねぎらいも言えないままに
僕らは同じ線路をそれぞれ違う速度で旅する旅人のようだ
流星のターミナルで最後に待つのは
年老いて旅立つ僕の背中だろう
願わくはポケットは空っぽのままに
願わくはアルバムはあふれんばかりに
願わくは彼女はまだ 健やかなままに
日々の仕事の中で
ターミナルケアに関わることは少なくなく
見送り方、見送られ方で
厳しい現実と向き合うこともある。
流星のターミナルに
見送る人さえいない寂しい旅立ちもある。
自分自身について言えば
末期がんの母を家で看取ろうと準備を始めた矢先
あっけなく病院で一人で逝ってしまい
母に見送ってもらうつもりでいた寝たきりの父は
流星のターミナルでただ呆然と空を仰いだ。
人はそれぞれの持ち時間の中で
ターミナルに向かって歩いていく。
歩きながら
愛と絆を育んで
心を満たし
余分なものは脱ぎ捨てていけたら
どんなにいいだろうなと思う。
ターミナルで最後に待つ自分の背中を見いだすのも
そう遠い未来ではなくなった今
どうせ歩いていくなら
旅をしながら寄り道したり
何かを見つけたり
新しい出会いに心を弾ませたりしながら
歩いていけたらいいなと
〈流星のターミナル〉を聴きながら
そんな気持ちになった。