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Go To Zeroを聴きながら

小山卓治を聴きながら夢の国
今日が終わってまた明日

家族

2009年11月15日 | 小山卓治
1984年のアルバム「ひまわり」から

「モノクロの写真に血を塗りたくったような風景の次に出てきた風景では、
セピア色の写 真の中で人々が笑っていた。
今日1日を生きたことに感謝し、明日を生きるための希望を確かめ合う人々だった。その風景の隅に俺も立っていた。
大事なことは生き続けることなんだと、26歳になった俺は思い始めていた。
LPのタイトルを「ひまわり」とした。」
と小山卓治は書いている。 


家族
世界で一番近く
一番温かな拠り所

その中で感謝し
明日への希望を見いだせる

その風景の中の1人でいる限り
きっと生きていけるだろう
たとえ隅っこでも

でもどこかで
1本
また1本と
弦が切れて

時に
不協和音を
出し続けることもある

きぃぃぃ 
きぃぃぃ
きぃぃぃ・・・と

だけど
風景がどんどん変わっても
弦が切れても
太陽は容赦なく照りつける
「前へ進め」と

だから月に祈る
祈って
また
朝を迎える

  

   家族
   
   詞:小山卓治 曲:小山卓治


   父さんが死んで2年 この街へ来て1年
   鉄パイプのベッドのバネの具合にも慣れた
   母さんは兄貴のことをまるで信用していない
   姉さんは窓辺でいつも歌を歌ってる

   はっきり憶えているよ ええそりゃもうはっきりと
   私に向かって息を切らせておまえ達が飛んでくる
   母さんは陽だまりの中でいつも思いだし笑い
   ひとつあきらめるごとにひとつ思い出が増える

   ゆっくりと流れる河に沿った石畳
   僕は自転車に乗って毎日ここを通る
   1人前になるまでもうひと息だ

   姉さんは昔に比べてずっと笑わなくなった
   にやけた男と1度だけ変なことになったらしい
   遊ばれたんだって言われても姉さんは待ち続ける
   男にほめられた髪の毛の手入れを忘れはしない

   取り引きをしくじった兄貴のアリバイは
   仲間の裏切りで簡単に暴かれた
   家中の金をかき集め真夜中に出ていった
   母さんの顔にいつまでも泥を塗るつもりだ

   馬鹿なまねはしないさ 僕ならうまくやれる
   金儲けの手口などいくらだって知ってるよ
   気の弱いやつから順番に駄目になっていく
   だけど家族が助けあうのは当たり前のことだ

   ゆっくりと流れる河に沿った石畳
   僕は自転車に乗って毎日ここを通る
   1人前になるまでもうひと息だ