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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

濡れ落ち葉

2008-04-18 | その他あれこれ
・昨日は森林科学セミナーでの講演。当方が第一回のスピーカーだったわけだ。始まるまで、どのくらいの人数が出席するかもよく分からんかったわけだが、7号教室がいっぱいになるほど。各研究室の”ドン”が来るとなると、学生は来ないわけにはいかんわけで、驚くほどの出席率である。

・今回は、トドマツの相互移植と交雑試験を無理やりつなげて復元生態学的な話題提供をしたのだが、発表後、学生の皆さんからも質問や指摘をいただけたのはうれしかった。当方の不勉強もあって、冷や汗をかきつつ、セミナーは何とか終了。造林部屋にて学生の皆さんも交えて打ち上げ。やはり1時間近くもしゃべった後のビールはうまい。

・朝起きてメールをチェックするとConservation Biologyからの返事。何となく感じた不吉な予感は当たり・・・。うーむ、ここまで来ていながら、リジェクトとは残念。少なくとも、editorリジェクトがスパムメールに振り分けられて、気がつかずに捨ててしまった、という最悪のシナリオではなかったわけだが。当方の気持ちを代弁するかのように雨が降る。最近は、合羽を着て職場に行くのが普通になってしまった。強い雨風のせいでクスノキの新葉が落ちている。色とりどりで、まるで落ち葉のようだ。



・朝からLさんとGさんが連れ立って訪れて、マングローブ論文の相談。結果に使用する図表がようやく固まってきた。ずっと議論しているうちに、思っていた以上に面白い結果のような気がしてきた。当方からはモデルの説明などで分担。最後に、Gさんから「先生は北海道から来ているんですか?」という、おとぼけ質問を受ける。こらこら、先週も打ち合わせたでしょうが・・・。「ずいぶん頻繁にくるなあ」とでも思っていたのであろうか。

・午後から弥生に行く道すがら、Conservation Biologyからの審査結果を読む。基本的に、樹木で異なるエコタイプ間の交雑試験を行ったデータ自体は貴重だという点はうまく伝わっていたようだ。しかし、Outbreeding depressionの定義が根本的に甘く、今回の解析では検出できたことにならないという部分がもっともクリティカルであったようだ。これは完全に当方の責任だが、やはり親同士の平均に比べて有意に低いことを示さないといかんようだ。参考文献も紹介してくれているので、もう一度勉強しつつ、イントロも変更して仕切りなおしである。

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