・最近,MolEcolに掲載されたヤチダモ論文に対する別刷り請求(というよりもPDF請求)がちらほらと来るようになった.これは研究者として,かなり嬉しいことである.論文の中でばっさりと批判したBurczyk本人からもメールがきた.クレームかと思って一瞬ビビったが,モデルを使った花粉散布研究が増えて嬉しいという内容のコメントと彼らの最新論文を読め(そして,今度は引用しなさい!?),との内容であった.この論文では,花粉散布だけでなく,定着した実生への花粉と種子の両方の散布についても扱っているらしい(PDFファイルを送ってもらったのだが,まだちゃんと読んでいない・・・).
・Trendyゼミで話題提供するトドマツ標高別試験地のデータ解析に取り組む.測定項目は,生存(枯死),樹高,胸高直径と極めてシンプルだ.しかし,この試験地はなかなかに複雑なデータ構成となっている.まず,種子産地が8標高あり,各標高から5母樹ずつ選んで種子を採取し,15本×2反復の30本ずつのセットを作って,6標高に植栽している.つまり,植栽本数は,2反復×6植栽地標高×8種子産地標高×5母樹×15個体となる.
・まずは,植栽地と種子産地の標高差が生存率に影響を及ぼすかどうかについて調べてみる.植栽地ごとに統計パッケージRを使った一般化線形モデルを使って解析を試みる.yは生存率,xは反復と標高差ということにする.知りたいことは,生存か否かが反復や標高差によって違うかどうか,である.構造は,2元配置の分散分析とほぼ同じで,オプションとして”ロジスティック回帰”,”二項分布”を選んだという感じ.Rのglmではモデルの構造が理解しやすく,私のような統計初心者でもマニュアル片手に一応できる(できたつもりになっている・・・)のがなんと言っても”えらい”ところである.
・しばらく悪戦苦闘して「できた!」と思ったら,410m以降の植栽地の結果が全て一緒になっていた.どうやら,attach,detach指令関係でミスしたらしい.あれこれやっているうちに,どうにか解決.Rでは,この手のデータの取り扱いが初心者にとっては一番の難所だ.結果としては,530m以降で標高差に関わらず生存率に差はでないが,930m以上の厳しい環境下では標高差が生存に影響している.グラフを見ても納得できるのだが,高標高のものを低標高に植えた場合には何とか生きながらえるが,低標高のものを高標高域に植えると枯れやすいということらしい.感覚としては理解できるが,メカニズムについてはよく考察してみる必要がありそうだ.
・730mの試験地以外では反復間で有意な差がなく,約30年もの歳月が経過した試験地が特に問題なく機能していることが分かる.730mの試験地は,台風被害を受けたことが現場でも確認されており,これまた非常にリーズナブル.突き詰めて考えると,まだまだ解析で足りない部分もありそうだが,まずは次の解析へと進むことにしよう.
・Trendyゼミで話題提供するトドマツ標高別試験地のデータ解析に取り組む.測定項目は,生存(枯死),樹高,胸高直径と極めてシンプルだ.しかし,この試験地はなかなかに複雑なデータ構成となっている.まず,種子産地が8標高あり,各標高から5母樹ずつ選んで種子を採取し,15本×2反復の30本ずつのセットを作って,6標高に植栽している.つまり,植栽本数は,2反復×6植栽地標高×8種子産地標高×5母樹×15個体となる.
・まずは,植栽地と種子産地の標高差が生存率に影響を及ぼすかどうかについて調べてみる.植栽地ごとに統計パッケージRを使った一般化線形モデルを使って解析を試みる.yは生存率,xは反復と標高差ということにする.知りたいことは,生存か否かが反復や標高差によって違うかどうか,である.構造は,2元配置の分散分析とほぼ同じで,オプションとして”ロジスティック回帰”,”二項分布”を選んだという感じ.Rのglmではモデルの構造が理解しやすく,私のような統計初心者でもマニュアル片手に一応できる(できたつもりになっている・・・)のがなんと言っても”えらい”ところである.
・しばらく悪戦苦闘して「できた!」と思ったら,410m以降の植栽地の結果が全て一緒になっていた.どうやら,attach,detach指令関係でミスしたらしい.あれこれやっているうちに,どうにか解決.Rでは,この手のデータの取り扱いが初心者にとっては一番の難所だ.結果としては,530m以降で標高差に関わらず生存率に差はでないが,930m以上の厳しい環境下では標高差が生存に影響している.グラフを見ても納得できるのだが,高標高のものを低標高に植えた場合には何とか生きながらえるが,低標高のものを高標高域に植えると枯れやすいということらしい.感覚としては理解できるが,メカニズムについてはよく考察してみる必要がありそうだ.
・730mの試験地以外では反復間で有意な差がなく,約30年もの歳月が経過した試験地が特に問題なく機能していることが分かる.730mの試験地は,台風被害を受けたことが現場でも確認されており,これまた非常にリーズナブル.突き詰めて考えると,まだまだ解析で足りない部分もありそうだが,まずは次の解析へと進むことにしよう.