カメの一部の種類は卵の温度によって雌雄が決まるそうですが、さらにカメの胚は卵の中を動き回って生命誕生に適した環境「ゴルディロックス・ゾーン(Goldilocks Zone)」を見つけ出し、自身の性別決定に影響を与えていることが発見されたとする論文がCurrent Biologyに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。カメの多くの種では、温度変化が2度を上回ると性比が劇的に変化し、温度が高くなるほど性比が雌に偏る可能性があるそうです。研究では卵を半数ずつのグループに分け、一方にのみ、温度センサーを阻害する化学物質カプサゼピンを適用。その結果、温度調節を阻害した胚のグループは、ふ化温度に応じてほぼすべてが雄、あるいは雌になることが分かったそうです。一方、温度変化に反応できる胚は卵内部で位置を変える行動を示し、性比はほぼ均等だったというもの。しかし、胚が自身の性別を制御する能力には限界があそうで、巣の中の平均温度が非常に高かったり非常に低かったりすると、胚の行動は性別決定には全く影響を及ぼさなかったそうです。
https://www.afpbb.com/articles/-/3238692
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