南極の氷床から流出した融解水を人工降雪機で氷河に戻せば、壊滅的な海面上昇は阻止できるとする奇策が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。西南極(West Antarctica)の巨大な氷床が全て融解すれば、海面は地球全体で6メートル上昇。1メートルの海面上昇で約1億9000万人が移住を余儀なくされ、3メートル上昇するとニューヨークや東京、上海など世界の巨大都市が水没の危機にさらされるとされているそうです。特に、西南極のパインアイランド氷河(Pine Island Glacier)とスウェイツ氷河(Thwaites Glacier)については既に、温室効果ガスの排出量を削減しようがしまいが、融解が進んで取り返しのつかない状態になる「転換点」に到達したのではないかとの懸念が科学者の間で高まっているそうです。地球工学に基づいた解決策として発表された計画は、西南極の氷河から海に流出した融解水を吸い上げ、人工降雪機を利用して氷河の頂上部に雪として降らせることで、氷河の消失を阻止しようというものだそうです。シミュレーションにより、年間降雪量を人工的に急増させれば氷河を守れるとの結論を導き出したということです。
https://www.afpbb.com/articles/-/3235742
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