健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

カエルの粘液でインフルエンザ予防

2017-05-04 08:30:29 | 研究
インド南部に生息するカエルの皮膚から分泌される粘液が、人間が特定の種類のインフルエンザウイルスと闘う助けになる可能性があるとの研究論文がImmunityに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。このカエルはアカガエル科の「Hydrophylax bahuvistara」。色鮮やかな体色で、大きさはテニスボールほどとのこと。研究では、カエルに弱い電気ショックを与えてH1型インフルエンザウイルスを撃退するとみられるペプチドを含む分泌物を採取。この抗ウイルス性ペプチドを「ウルミン(urumin)」と命名。名前の由来は、数百年前にインド南部で使われていたむちのような形の剣にちなんだものだそうです。ウルミンは哺乳類に対する毒性はなく、インフルエンザウイルスを破壊するのみとみられるそうです。致死量のH1型インフルエンザウイルスに感染させた実験用マウスの鼻にウルミンを注入したところ、マウスは生き延びたそうです。H1型は2009年の豚インフルエンザ流行を引き起こしたウイルスだそうです。ウルミンが人間のインフルエンザの予防的治療に使えるかどうかや、カエルが生成する他のペプチドがデング熱やジカ熱の病原ウイルスに対して有効かどうかなどを確認するためには、さらに研究を重ねる必要があるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3125579
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