フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

ブローバの文字盤クリーニングとリュウズの金継(追伸)

2019-04-15 23:59:49 | 腕時計

スモールセコンドのブローバ(BUROVA)

 ブローバ(BUROVA)は、始め宝飾メーカーとして1875年に創業され、その後腕時計の分野に進出し現在も続いているアメリカのメーカーです。

 

文字盤がかなり汚れています。イイ味出しているのですが、ちょっと出し過ぎw・・・

 クリーナー液で拭いても、塗装まで落ちてしまいそうなので、綿棒で汚れをぬぐうことにしました。右(下)の写真、少しはきれいになった? 擦り過ぎると塗装が剥げて、テカテカになってしまいます。

 風防も外れてしまっています。リュウズの頭が錆びていて、メッキが全く残っていません。なぜリュウズの頭だけ、こんな状態になってしまったのか?
 ダイヤモンドやすりを掛けたのですが(かなり荒っぽい作業ですね)・・・これではあまりに見た目がよくないので・・・

 金継で塗装してみることにしました。

 薄めすぎてしまって、漆がうまく載りません。

 漆を直接塗ることにしました。

 

 30分程乾かしてから、金粉をふりかけます。金粉が漆に付着して乾くまで、この状態にしておきます。漆を塗った面を上にしておかないと、たれてしまいます。この状態で漆が完全に乾くまで、1週間ほど置きます。漆は乾燥するのに、時間がかかります。

 金粉をティッシュで軽く拭った二日目の状態です。まだ漆が乾いていません。中央部がへこんでいます。風防部分のUVレジンがはみ出した箇所にも金粉が付いてしまったので、ナイフで削り落とします。

 金粉をティッシュで拭き取って、きれいになりました。ティッシュで軽く拭き取ったあと、メノウのヘラで磨きます。ツヤが出てきて、メッキしたような感じになります。漆が乾き過ぎると、うまく磨けません。でも今の状態は、まだ漆の表面だけが乾いただけなので、ペコペコ、グニャグニャしてへこみます。メノウで磨くのはあと5日程してからにします。

 フレームの風防周りには、アールヌーボー風の彫刻がされていて、高級感?があります。フレームは金フィルド(金張り)で、金磨きのクロスで磨きました。風防も厚く、大きく膨らんでいてなかなか良いものです。リュウズの金継塗装も、まだ完全に乾いていないのですがキレイに仕上がってます。茶色のトカゲ革ベルトが、似合いそうです。

 

 メーカーへ修理に出せば部品交換なのですが、そもそもこんな古い時計の部品在庫などありません。古い時計屋さんにもないでしょうね。(そういえば最近街の時計屋さん、まったくと言っていいほど見かけませんね)だからオリジナルとは違ってしまいますが、現状の部品を何とかするしかない訳です。でも、それがまた楽しい訳・・・です。

 

作業テーブルの上、こんな状態です。


 ー追伸ー

 リュウズの金継、漆が乾いたのでメノウで擦って仕上がりました。でも・・・ちょっと金粉が薄れて地の漆が出てきてしまいましたね。もう一度塗っても好いかもしれません。

 金色が透けて地の茶色い漆が出てきて、それはそれでフレームの金色と馴染んできたと思います。

黒色のベルトをつけてみました。クロコダイルです。でも茶色の方が良かったかな・・・

 

 さすがブローバ(BUROVA)、文字盤もきれいになって、クラシックなデザインのよい時計です。作られて70年位たっているにもかかわらず、非常に正確に稼働しているのは驚異的なことです。

~~~~~~~~~~    ~~~~~~~~~

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 国産ウィスキー | トップ | オリンパス3眼顕微鏡と顕微... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

腕時計」カテゴリの最新記事