手巻きのブラックフェイスCLARTEX 17JEWELS
ブラックフェイスのスイスMADEの手巻き17JEWELSです。
ベルトはありません。ケースもプラ風防も文字盤も汚れていてボロボロ、ゼンマイは巻切った状態で不動です。
スクリュウタイプの裏蓋を開けて、テンプは振れているので、ブロワーで吹いてみます。動いてはいるのですが、すぐに止まってしまいます。
裏蓋は汚れがこびりついていて、回すのがきつくなかなか開きませんでした。なので、まず裏蓋とケースの縁の汚れをリグロインで拭き取っておきます。それから洗浄剤をテンプを中心にスプレーして、ブロワーで吹いて蒸発させます。
なんとすんなり動き出しました。
風防、文字盤も汚れていたので、リュウズを抜いてムーブメントを取り出してクリーニングします。
文字盤はフロワーで吹いて、刷毛で汚れをはらいます。光沢のあるエナメル塗装で比較的きれいなのでクリーニング液などは使いません。文字盤の塗装をはがしてしまう可能性もあるので。
プラ風防も傷と曇があるので、仕上のコンパウンドで磨きます。
ケースもコンパウンドクロスで磨きます。
バネ棒は腐蝕していて折れてしまったので、取り替えました。ラグ幅は18mmです。茶色の革ベルトを取り付け、茶色と金のブラックフェイスはマッチします。風防のクモリや傷は、取り切れませんでした。ケースやベゼルも腐蝕していてもう少し磨いたほうが良いでしょう。でも一応これで終了とします。
最近、ブラックフェイスにはまってます。主張がある個性的なものが、けっこう見つかります。ちょっとオシャレ・・・ですよね。
ー追伸ー
その後、翌日再び止まってしまいました。スプレーでの簡易洗浄なので、よくある症状です。改めてスプレー洗浄します。動き出しました。今度は大丈夫のようです。2日目に入ってゼンマイを巻いて腕につけて、やや進み気味ですが3日目も動いています。
SWISS MADE の古い手巻きの腕時計はケースなどが腐蝕してボロボロになっていても、文字盤のリュウズの箇所に腐食が無ければ、中のムーブメントは錆びもなく良い状態のものが多いです。簡単な洗浄で復活してくれます。SWISS MADE の腕時計は昔から精度が高く、すばらしい品質です。
リュウズのある3時の箇所の文字盤が腐蝕しているものは、リュウズの巻芯の穴から水が浸入して巻芯や中の歯車などが錆びてしまっていることがほとんどです。そうなると巻芯や歯車など部品を交換しなければなりませんので、在庫の豊富なメーカーなどに出さなければ修復できません。
ー追伸ー
プラ風防の細かい傷が気になったので、6000番のスティックヤスリで磨いてみました。
ベゼルとケースも磨いて、ピカピカになりました。
ーさらに追伸ー
一日に数分遅れてしまうので、緩急針で調整しました。
ムーブメントは錆など無く、とてもキレイな状態です。緩急針をマイナス側、ヒゲゼンマイが長くなる方へ少し移動します。クォーツの秒針で合わせます。
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