於本所らのつき能悲可利し沙む遣礼盤 閑希みし水そ満つこ寶里け類
おほそらのつきのひかりしさむければ かげみし水ぞまづこほりける
大空の月の光し寒ければ 影見し水ぞまづこほりける
久しぶりに継色紙(伝小野道風筆)を臨書してみました。
文字の美しさだけでなく、散らし方や空間のとり方が絶妙で、絶対に真似できないものを感じます。
素人がいじるのは勿体ない気がし、
今回は、ネットに出ている原本(12.9cm×25.6cm)をほぼ2倍に拡大してコピーし、
その上からなぞって書かせていただきました。(主に配置と字形や太細)
歌は古今集からのようです。
元の歌(316番歌 題知らず 読み人知らず)では、「寒ければ」のところが「清ければ」になっています。
歌の終盤に向けて徐々に左下がりになっているのも、声が段々遠くなるような動きを感じます。
もっと違った意味があるのかも知れませんが・・・