MATTのひとりごと

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美しいタブ譜の作成とPCディスプレー解像度

2006年02月07日 | 楽譜

以前ご紹介し、NUAでもMegさんの講習があった「パワー・タブ・エディター(PTE)」は、無料ソフトでありながら有料それも数万円もするソフトに匹敵するほどの機能を持っている上に使い方が容易なため、私の周囲では爆発的な普及を遂げています。

ただ、これを市販の楽譜と比較するといろいろな点、特に「見てくれ」で劣っています。もちろん大抵の用途にはPTEで十分すぎる仕上がりが得られるのですが、すこし「あらたまった」楽譜を作成するような場合にはもう少し「見てくれ」の良いものがないものか、と探していました。

以前からフィナーレ・ノート・パッドというこれまた無料の五線譜作成ソフトを愛用していましたが、これにも「タブ譜作成機能」は内蔵されているのです。ただし有料のフィナーレでは弦の数を任意に選べてウクレレ用のタブ譜もつくれるのですが、こちらの無料バージョンではギターとベースのタブ譜しか作成できません。ベースの弦数はウクレレと同じ4本であっても、肝心の五線譜側が低音部記号になってしまうのでウクレレ用としては使えません。

やむを得ずギター用の6弦タブ譜のうち4弦ぶんで作成するのですが、もうひとつの問題としてタブの数字が極めて小さく、普通に印刷しても実用に耐えず、「見てくれ」も良くないため、今回はこのギター用のタブ譜を改造してウクレレ用タブ譜とすることにいたしました。

具体的には五線譜側はそのままにして、タブ譜の弦を一本措きにします。(この作業は画面コピーをした画像の状態でおこないます。)実際に6本を4本にするには一時的に本数をひとつ増加させた7本から一本措きに間引いていくのです。こうすることによって弦の間隔が十分に広がります。ここにフレット番号の数字を画像の状態で入れていくのですが、高さが揃わないといけないので、数字自体に中心線を入れておき、それをコピーしてタブ譜にいちいち貼り付けます。

・・・と書くと簡単のようですが、実際には一つ一つの数字をコツコツと貼り付けていく作業ですので、PTEの作業と比較すると数十倍の時間がかかります。

でも完成すると結構美しいタブ譜になるので「ここぞ!」と思う場合にのみ、この作業をする予定でいます。

タイトル画像の上半分はPTEで、下半分は今回の方法で、それぞれ作成した五線譜とタブ譜のコンビネーションです。下側がカラーになっていますが実際には両者とも白黒で印刷します。(フィナーレ・ノートパッドの場合には黒のほかに赤、青、緑という色が使われるのですがこのまま白黒印刷するとカラー部分は印刷色が薄くなるので、事前に色情報を二値化すなわち1ビットにしてしまいます。)
それはともかくとして、上下の楽譜を比較すれば今回の方法の仕上がりのほう勝っていることはお分かりいただけると思います。

ついでに今回に限らずPCで作成した楽譜を画像化するための「画面コピー(プリント・スクリーンとか画面キャプチャーとも呼ばれます)」について触れておきます。

ご存じの通りPCのスクリーンは画素(ピクセル)で構成されていて、これの多いほど高精細な画面になります。基本的にはVGAにはじまる3:4のアスペクト(縦横)比を持っているのですが、最近はハイビジョンのアスペクト(9:16)を意識した5:8というワイド画面(アタマにWが付きます)の画面も数多く現れてきました。

現在世の中に存在する画面の名称と画素数を列記しますと、まず3:4のグループとして:VGA(480×640)、SVGA(600×800)、XGA(768×1024)、XGA+(864×1152)、SXGA(1024×1280)、SXGA+(1050×1400)、UXGA(1200×1600)、以下は滅多に見ませんがQXGA(1530×2048)、QSXGA(2048×2560)・・・と続きます。

一方5:8のワイドタイプではWXGA(800×1280)、WXGA+(900×1440)、WSXGA+(1050×1680)、WUXGA(1200×1920)等があります。

フィナーレ・ノートパッドは「画面表示倍率100%」ではあまり美しい表示にならないため、普通は「画面表示倍率200%」にします。これで表示するとA4サイズで作成した楽譜は最低でも1341ピクセルの幅が必要になるため、SXGAではピクセル数が不足であり、SXGA+が必要となります。もしもB4サイズの楽譜を作成しようとすると1687ピクセルが必要なため、一度に「画面コピー」をするためにはUXGAでも不足します。
実際にはこれだけの高精細ディスプレイを搭載したPCが少ないし高価なので、画面からはみだした部分を別にコピーしてあとからつなぎあわせる、という方法で作成しますが、これはかなりの手間がかかる作業です。たとえばB4で作成した画面の場合ですと6枚~8枚の画像をつなぎあわせるのですが、位置関係をピッタリ合わせることを含めてこれだけで1時間以上かかってしまいます。

もっとも、お手持ちのディスプレイが必ずしも最高画質に設定されているとは限りませんので、一度画面のプロパティーを確認してみてください。私の持っているリブレットの場合ですと変則のワイド画面(600×1280ピクセル)で設定されていますが、設定変更をすることでなんと1200×1600ピクセルにまで拡大してくれますので、少なくともA4で作成した楽譜は少ない作業で画面コピーが可能になっています。

ご参考までに、DVD規格の画素数は480×720すなわちアスペクト比2:3、ハイビジョンは1080×1920(9:16)となっています。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
美しく作るのは大変! (iisan)
2006-02-07 17:33:53
PTEで作成するのもままならないのにフィナーレ・ノート・パッドですかー。大変そうですね。

読んだだけで逃げ出したくなります。                        
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お見事です (うくれれ・キッド)
2006-02-07 22:13:45
わたしも、Finale NotePad 2004Jというのを使ってます、愛用というにはほど遠いですが

タブ譜作成機能があるのは知りませんでした。

ウクレレ用というよりは、なかなか覚えられないフラソングのメロディをそれで描いて、ペイントでお絵かきしたり、画像をワードに貼り付けたりして利用しています。

「数字自体に中心線を入れておき」ってのはいいですね。それならペイントでもずれないですネ
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無料ソフトですので制約はありますが・・・ (MATT)
2006-02-08 08:23:29
PTEもフィナーレ・ノートパッドも結構豊富な機能を持っているので、これを活用する事でさらに美しい楽譜がつくれることを最近知ったのです。

PTEではMegさんの講習会でいろいろ教えて頂きましたし、フィナーレ・ノートパッドではHelpをよく読むと(直訳風なので大変分かりにくいのですが・・・・)でていました。



キッドさんが紹介されたエクセルによるタブ譜は今も愛用させて頂いていますよ。今回の方法よりはるかに使いやすいので今後も続けるつもりです。
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