ハワイアン・ファン誌41号(2006年12月号)の裏表紙広告に「心温まるアコースティック・スティール・ギターの調べ」というCDの広告が掲載されているのを知りました。
このスティール奏者Tony Kuは日本のかたで本名は内崎以佐美さんと言われます。内崎氏はハワイ音楽の研究家で、しかもハワイアン・ギター(アコースティック・スティール・ギター)やウクレレのコレクターとしても世界的に有名なかたです。
内崎氏が2003年に音楽の友社から出版した「ハワイの伝統音楽」(2000円+税金)の奥付にある「著者紹介」を引用しますと
「一橋大学卒業。高千穂大学、武庫川女子大学、大手前大学教授を歴任、この間、ハワイ大学音楽学部にも出講。UkuleleとAcoustic Steel Guitarの蒐集・研究でも知られる。Acoustic Steel Guitar奏者としては1979年New YorkのFolkways Recordsよりソロ・アルバム"Original Hawaiian Steel Guitar"、2002年CD"King's Songs of Hawai`i、公演では1987年Hawaiian Steel Guitar Ho`olaulea (Convention) Honolulu, Hawaiiなどに出演。ハワイ音楽分野の研究論文・学会報告が多数あるほか、英文著書にTraditional Musical Instruments of Hawai`i(Ongaku-no-tomosha 2003)。文学博士(音楽学)。」
とあり、この広告にあるCDは2002年の作品であることがわかります。私は1979年のアルバム(当初LPでしたがその後CD化されたほう)を持っていてその演奏に感激しましたので、早速このセカンドアルバムも注文いたしました。
それでなくても最近のハワイアン音楽におけるスティール・ギターの存在は薄くなっていますので、このような貴重な演奏記録も世の中に知られずに埋もれてしまうことを大変残念におもっております。是非このような演奏家が日本にもいる、ということをたくさんの方々に知っていただきたいと思います。
なお、1999年に開催しました日本ウクレレ協会(NUA)の40周年記念行事ではNUA会員の岩本さんにご紹介いただいて内崎先生による特別講義を実施し、多くの参加者の感銘を与えていただきました。
http://www.mele.com/music/artist/tony+ku+%26+tomomi+sugiura/original+hawaiian+steel+guitar/
写真のギタリストは説明にもあるようにレナ・マシャードをスティールでバックアップしていたジェイク・ホルクですが、今回のアルバムは広告にもあるようにピアノとのデュオになっています。
CDは市販はされてないのでしょうか。Amazonとかには置いてないみたいですねぇ。
Tony Kuという奏者は初めて知りました。
Andy Cummingsとも共演された方なんですね。