場末の雑文置き場

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ドラマ「ナオミ」Lesson 10・11感想

2018年01月20日 | 映画・ドラマ

第10話は一條さんの出番がものすごく多いのは嬉しいんだけど、残念ながら今回の藤堂先生のやり方に全く賛同できなかった。

ボクシングは危険なスポーツだ。素人が教えて短期間のうちに試合に出すなんて、あってはならないこと。常識がどうとかいう問題じゃない。人命に関わることなんだから。素人がしゃしゃり出てくるなって言ってたライバルコーチが憎々しく描かれていたけど、彼の言うことも一理あると思う。
それに、本人がやりたいと言い出したのならならまだしも、先生の発案により半ば強制のような形でやらされているからな。断る権利はもちろんあっただろう。でも藤堂先生のような圧の強い教師にやれと言われて、気の弱い生徒が断れるだろうか?

試合中の対応もまずかった。保がなんと言おうが、さっさとタオルを投げるべきだった。保のプライドだって大事だろうけど、一番大事なのは体のことだろう。責任を取らされて辞めさせるのは当然じゃないかな。後で「保がタオルを投げるな言ったんだから藤堂先生は悪くない」みたいな展開になったのに驚いたし、藤堂先生もたまには反省ってものをしてほしい。

作り手もこういうのを全肯定しているわけではないと思う。甲斐先生は一貫して反対していたし、保が勝ってそのままハッピーエンド、とはならずにその後倒れてしまうという展開になったのは、藤堂先生のやったことは危険なんだ、だから絶対に真似するないう視聴者に対する警告のようにも思える。

それと、これは第5話(放送局乗っ取り回)でも思ったことだけど、いじめ問題の扱い方にもちょっとモヤモヤする。解決方法がいじめっ子の根性を叩き直すことじゃなくて、いじめられっ子が強くなることだからな。
いじめてた奴らは最低だし、そいつらこそが問題だと思う。辻茜に対して、空気吸うなとかものっすごい暴言吐いてた生徒がいたことが私は忘れられない。狂言誘拐なんかよりこっちのが悪質だと思うけど、誰も問題にしないし本人も全く反省しないまま終わる。いじめっ子お咎めなし。
そもそも気の弱いいじめられっ子って属性のキャラを出したかっただけで、いじめが存在することは大した問題だと思っていないのかもしれない。いじめられっ子の心の持ちようこそが大事なんだと。
それって、いじめはいじめられる側の問題だと言ってるようなもんじゃないだろうか。自尊心や対抗できるだけの気力も奪われてしまうからいじめは怖いのに。

まあ、それはそれとして、このドラマでの一條さんの扱いは結構良かったな。男子生徒の中では。主役回があるレギュラーの男子生徒って神谷と保の二人だけだし、保メイン回はラスボス(安達薫)攻略後という最高のタイミングだし。保が倒れたまま第10回が終わったことで、第11回でも微妙にスポットが当たって、不謹慎ながらちょっとおいしいな、と思ってしまった。

保について一つだけ不思議なのは、いじめられっ子で自分に自信がないくせに好きな子にラブレターを書くような度胸はあること。そういう子って普通、自分なんかどうせ嫌われてるだろうと思って恋愛面でもすごく臆病になってしまうもんだと思うんだけど。

保にラブレターをもらってた女の子、どっかで見たような気がしてて、金八先生第5シリーズに出てきた友子かな? と思って調べてみたら、ビンゴ。かなり昔に見たドラマだったのに、結構覚えてるものなんだな。風見さんより友子のほうがキリッとした感じで好き。金八先生にビンタしたシーンが印象に残ってるんだけど、あれアドリブだったんだな。

第11話は、みんなもっと保のこと心配してやれよと思った。風見さん以外はクラスの存続のことと藤堂先生の進退のことで頭がいっぱいみたいだったけど、保は生死の境を彷徨ってたんだぞ。あと、最終的に目を覚ましたのはいいとして、後遺症が残る可能性だってあるんだからまだ安心できないのでは。


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