横尾美穂と声

シンガソングライター、ボイストレーナー、ゴスペルシンガー

横尾美穂の声と生活

私と声 その⑤ ゴスペル in Oregon

2009-07-26 23:11:09 | プロフィール
その④のつづき・・・オレゴンに留学し、ゴスペルのクラスを受講することになる。ちょうどそのころ、日本でもアメリカでも、Sister Act とういう映画が話題になり、ゴスペルを歌ってみたい人が増えた時期。私もその一人であった。

先生は、Juliaという白人女性。小さい頃から教会で歌っていたという彼女。現在、彼女はゴスペルシンガーであり、牧師でもある。当時の私の正直な感想は、「白人もゴスペルを歌うんだ・・・」だった。そう、はじめの頃の私のように、ゴスペルと聞けば、黒人の音楽というイメージを持っている方々もいるのではないだろうか。

そもそもゴスペルとは、God+Spel(神の言葉)からできた言葉、キリスト教の聖書における「福音(good news=良い知らせ)」という意味である。知っている方もいるけど、実際はまだまだ本当の意味を知らない方もいる。私も、そんな知らない一人だった。

オレゴンでゴスペルを歌っていたとき、音楽(sound)としては楽しんでいたが、その意味(words)については、自分とは無関係なものであると思っていた。あの歌詞は、「クリスチャンという方々のもの」という認識であった。

ただ・・・彼ら(クリスチャンたち)が歌う姿や祈る姿から、彼らの中にゴスペルの歌詞が生きたものとして存在していることがじわじわ伝わってきた。他の音楽を聴いてかっこいいと思う時と異なるかっこよさ、説得力とでもいうのだろうか・・・があった。

はじめてJuliaに会ったとき、ゴスペルの経験がない私に、「ゴスペルを様々な人に歌ってほしい。とくに留学生は是非参加してください。このクラスは誰にでも開かれている」と言ってくれた。今、私はわかる。Juliaはゴスペル音楽を通して、学生たちやその周りの人々に、ゴスペルの本当のかっこよさ、本当の意味を味わってもらいたかったのだろうな。

本場のゴスペルシンガーたち(例えば、黒人の方々)の、あんな声質は出せないかもしれないが、ゴスペルを歌うことは、その歌い方を外面だけ真似るのではなく、その生き様を自分のもの(内面)にしていく、していきたいと願うことなのだと、私は思う。もちろん、彼らの歌唱から学ぶ点はたくさんあるのでそれも続けよう。でも、私は神さまが与えてくださった私の声をより知って、深める旅を続けていく。そしてその声でゴスペルを歌い続けたいと思う。


札幌へ ゴスペルな一日

2009-07-25 00:00:30 | ゴスペル
今日でなく、もう昨日か・・・。2回札幌の街へ行った。昼は少し暑かった札幌。夜は花火大会の前で浴衣姿の方々。一回目は、午前中、シルバーゴスペル講座。二回目、夜は、笑劇の発声トレーニング。

シルバーゴスペル講座は、講師のOSさんのアシスタント講師をさせていただいた。OSさんがゴスペルの背景を伝えながら歌を教え、私は歌でサポートしたり、参加者を励ましたり、手拍子あり、足踏みあり・・・。最後は、2人で一緒にハーモニーをつくり、歌わせていただいた。楽しかった。講師のOSさん、主催者の方、みなさんに感謝。神さまに感謝。
帰り際に、受講者の方々が、「一回も寝ないで、最後まで楽しくできました。」、「また歌を聞きたいわ」「ゴスペルの意味を知れてよかった」などと様々な感想を伝えてくださいました。とても励まされました。ありがとうございました。

夜は、教文主催の笑劇のボイトレ。すてきな人たちが集まっていて、とても楽しい。みなさん、一生懸命です。今日は、呼吸を中心としたメニューの後、最後の20分、受講者の希望もあり、歌を取り入れたレッスンをやってみた。ちなみに、曲はゴスペルの曲、When the saints go marchin' inを使い、掛け合い、即興での音づくりをしてみました。みなさん、とても良い笑顔でした。ゴスペルの意味を聞いてくれる方がいて、お昼の講座の延長のようで・・・感謝でした。

私自身、はじめから終わりまで、ゴスペルを味わえた一日でした。感謝!





ソルソル ライヴ情報 NEW

2009-07-23 19:09:20 | ライヴ情報
Salty Soulsの初お披露目!

ソルソルについては、このブログでもお伝えしましたが、早速、人前で歌わせていただくことになりました。

Psalm-Airsのライヴの前座で歌わせていただきます。前座といっても、45分くらい歌う予定です。どうなることやら?せっかく頂いた機会なので、思い存分楽しんで歌えたらと思います。

他、女性二人組みのユニットも出演するそうです。1回で3つのグループの歌が聴ける、美味しいライヴです。お楽しみに!

*Psalm-Airsとは?ゴスペル音楽のメッセージを広く伝えたいという思いを持ったグループ

★8月30日(日)
★6時open/6時30分start予定。(9時頃まで)
★Motown Club TEMPS
(中央区南7西4 LC7番館ビル3階 ℡522‐2866)
★チケット1500円(ドリンク別)

このブログを見た方で、チケット希望の方は、このメールにお問い合わせください。



私と声 その④ The sound of music

2009-07-22 22:42:27 | プロフィール
大学時代、英文科の学生だった私。英語劇や英語ミュージカルの活動に参加。3年生のとき、、「The Sound of Music」サウンド・オブ・ミュージックのミュージカルで、主役のマリアを演じさせていただいた。学生劇といっても、規模もそれなりで、プロの方々にご協力をいただきながら、半年以上の期間で作り上げてく。台詞もすべて英語なので、ネイティブの先生に発音の特訓を受け、声楽家の先生、指揮者の先生に歌唱指導をしていただいた。本番は、オーケストラの生演奏。とにかく、楽しかった。生オケで歌うって、なかなかできないもの。貴重な体験だった。

あのころの仲間も宝物・・・。これもまた、青春だった!

舞台での体験は、その後も私を捉えていたのだが、その道を突き進む勇気もなく・・・。教育実習に行き、英語教員になろうと半分決めていたが、どこか、決断が定まらないでいた。そのとき、中学のころに抱いていた、「オレゴンへまた行きたい」という夢が湧き上がり、目の前に迫る現実の中で揺れ動いていた私は、留学という道を選び取る。留学奨学金の試験もだめで、家庭教師をしてお金をためるがなかなか、貯まらない。悩んでいた私に、最終的に手を差し伸べてくれた両親。

両親のサポートで、大学卒業後、アメリカ、オレゴン大学へ留学。教員を意識し、語学と異文化の勉強のための留学のつもりが、そこで待っていたのは、Acting(演劇)のクラスやゴスペルといった私にとって魅力的なクラスだった。

とくに、ゴスペルのクラスへ導いた歌は、「The Sound of Music」だったのだ。私が、一人、空き教室にあったピアノでこの曲を弾き語りしていたら、ある女の先生が「いい声ね。歌が好きなの?だったら、ゴスペルのクラスを取ると楽しいわよ」と勧めてくれたのだ。

この歌を、あの日、あの空き教室で歌っていなかったら、ゴスペルのクラスの存在に気づいてなかっただろう。
The Sound of Music~から始まった、私のゴスペルストーリー。 →私と声 ⑤へ つづく

苫小牧へ行く

2009-07-21 10:51:26 | ヴォイストレーニング
日曜日、礼拝の後は、久しぶりに苫小牧方面で活動されているゴスペルクワイアにお招きをいただき、苫小牧まで行ってきました~。

まずは、久しぶりということで、ウォーミングアップのやり方や、その意味お伝えしながら始まり、実際にみなさんの歌声を聴いて、具体的なヴォイストレーニング方法をお伝えさせていただきました。人数も多すぎず、ちょうどいい感じだったので、最後は、ひとりひとりの声を聞きながら、アドバイスさせていただきました。そしたら、いい声、出るわ!出るわ!私もびっくりするほど。みなさんの普段からの声づくりに、私のレッスンがプラスされて、たいへんな成果を聞くことができました。舌のリラックス、支えのある声づくりがポイント課題でした。

ディレクターさんのNさんも、うなずきながら、私の指導を支えてくださり、感謝。Nさんのオリジナル曲も聴けて感動。He(Jesus) knows just what you need~
アーメンでございます。

レッスンの内容が今後の練習に生かされますように・・・。

p.s.クワイアのみなさん、たくさんの声に出会えたこと嬉しかったです。お招きいただき、ありがとうございました。

私と声 その③ 英語弁論大会

2009-07-18 14:07:58 | プロフィール
私と声 その②のつづき。剣道の国際交流のおかげで、中学校で始まる英語に期待と夢を膨らませていた。

中学三年の冬休み、札幌市主催の英語弁論大会に出場。英語の歌が小さい頃から好きだったので、発音がチラッと上手かったらしく、2年生のころ、英語の先生に声をかけてもらい、弁論の準備を始めていた。

3年生の英語のY先生のご指導者のもと、弁論大会に向けて、本格的な発音練習、スピーチづくりを行った。Y先生は今でも年賀状のやり取りが続いている。先生の心からのご指導・・・今でも忘れない。

発音やスピーチの内容だけでなく、Y先生は、「伝えるための技術の大切さ」も教えてくださった。スピーチ中の表情やボディーアクションのについても、具体的にアドバイスをくださった。

また、場慣れのために、Y先生は、私を様々な場所に連れて行き、スピーチをさせた。クラスメイトの前や外国人の先生の前、また、あるときは、部活中の陸上部員の横、職員室で、そして下校中の路上で歩きながら・・・。目の前で、自分の話を聞かずに、他の事に集中している人たちに語る難しさ、そして常に動いているものの目の前で動揺せずに集中し続けることの大変さを学んだ。恥ずかしかったけど、どんな場面でも、スピーチに集中でき、スピーチが自分のものになるための訓練だったのだろう。

そして、弁論大会の結果、オレゴン州ポートランド市に親善大使として派遣された。これは、私だけでなく、Y先生をはじめ、担任のK先生や諸先生たち、クラスメイト、家族の励ましで受け取った、大切な経験であった。

そして、オレゴンへ。まだまだ英語が十分に話せなかった私だったので、初めての海外生活は大変だった。しかし、Y先生が、「まずは笑顔でいなさい。」そして「ボディーで会話して」と励ましてくださったことを思い出し、楽しい時を過ごせた。とくに、そのときに一番生かされたのが、歌だった。歌を通して、自分を表現することを体験した最初のときだった。

英語、歌、そしてオレゴン・・・。この経験が、ゴスペルへとつながっていたなんて、そのころは知らなかった。 →私と声 その④へ、つづく。

夏休み 子供のうたと英語のワークショップ

2009-07-17 10:29:34 | お知らせ
親友が主催する、子育てサークル「ぶどう畑」の夏休みイベント
「歌と英語のワークショップ」のお知らせ!

私、横尾美穂が講師を務めさせていただきます!定員がありますので、お早めに!

日時:7月30日(木)、31日(金)2日間
   午前9時30分~12時(9時20分受付)
場所:北広島団地住民センター 1F和室 (011)373-0676
対象:幼稚園年中~小学生(幼稚園児が父母同伴でお願いします)
   両日、参加できる方。
定員:30名
参加費:2日間で2000円(保険料込み。きょうだい2人目から500円割引)
持ち物:タオル、飲み物(水がベスト)
内容:簡単な英語の表現をリズミカルに練習してみたり、英語の歌にチャレンジします。夏休みの思い出に、子供たちの笑顔あふれる楽しいひと時になるような企画にしてまいります。お待ちしています!

問い合わせ:このブログのメールまで。
主催:子育て広場 ぶどう畑 代表 菅

子育て広場「ぶどう畑」とは?
*聖書を土台にし、励まし合い、楽しく、子育てしていきたいという願いのもと、この秋、、未就学園児を対象に始動します。上記の企画は、スタート記念スペシャル企画です。
サークルの詳しい内容は、このブログでも紹介しますが、代表は、3児の母の菅さん。自分の子供たちと楽しく過ごす時間や体験させたいことを、他の親子さんたちとも共有したいという菅さんの思いから生まれたサークルです。  

私と声 その② 剣道

2009-07-15 22:13:48 | プロフィール
小学4年生から高校まで剣道少女だった私。今時期(夏)は、防具の臭いは格別だ(笑)。男子にも、もてないしね~。でも今は、その臭いも懐かしい思い出。

そんな剣道が、私の人生に与えた影響は大きい。特に2つある。

まずは、声。威嚇するときに発する独特な声を、試合の場面や相手に応じ、様々に変化させたものだ。相手の想像を超えるような、突拍子もない声を発っし、びっくりさせ、隙を突く!っといった具合だ。即興ともいえる発声術。甲高い声から、どすの利いた太い声まで、そのヴァリエーションは、まるで声の宝箱。試合中、真剣だったけど、完全に声で遊んでたなぁ~。その経験もバッチリ今に生きてます。
ちなみに、高校時代、武道場から、校庭の一番遠くにいたテニス部の男子から、「今日もお前の『メ~ン、メ~ン』の声、聞こえてたぞ~メン女!」と言われたものだった。ザ・青春!

また、剣道を通じ、小4の秋、カナダの学生と交流したことが、英語・外国への興味を持つきっかけになった。その後の人生・・・英語→英語弁論大会→オレゴンへ留学→ゴスペルとの出会いへと続いていく。

臭かった剣道人生も捨てたもんじゃない(笑)。剣道部のみんな、元気かな。→私と声 その③へつづく

ヴォイストレーニング

2009-07-13 23:49:35 | ヴォイストレーニング
ゴスペルクワイアの活動を通じて、歌を歌い、また、ディレクターとして「教える」ということを始めるようになった。
なので、声のイメージをどのようにクワイアのメンバーに伝えるか、なんてことをよく考えるようになった。自分なりに、本を読んだり、いろんな声を出しながら分析・・・を繰り返す。歌っている声だけでなく、その人の口の中、表情が気になるようになる。そんなこんなで、かれこれ、10年以上、声と向き合ってきた。でも、まだ未知の世界。これからも探求し続けたい。

クワイアで歌っていたころ、もっと自分の声を磨きたいと思っているときに、私の師匠、Kiki先生(東京在住)と出会う。先生の声は、気負いがなく、伸びやかで、自由に空を飛んでいってしまうような、素適な声だ。私の尊敬する歌手の一人である。歌手、そしてゴスペルディレクターやヴォイストレーナーとして活躍されている。Kiki先生のレッスンを受け、声を使う専門の人にとって、ヴォイストレーニングがどれほど大切かを知った。

現在、私もヴォイストレーナーとして、様々な方々の声を聞かせていただく機会に恵まれている。今日も、あるゴスペルクワイアの指導に招かれ、ヴォイトレの指導をさせていただいた。真剣に取り組んでいるメンバーのお姿に感動!指導者は、私の親友で、最高のゴスペルディレクター。(彼女のことは、いつかこのブログで紹介したい一人だ。)

ヴォイストレーニングの成果を、この耳で聞くときはいつも、心が躍る。これぞまさしく、声のビフォー・アフター物語なのです!

横尾美穂のレッスンにご興味のある方は、このブログのメール送信からご連絡ください。

私と声 その① 小さい頃

2009-07-11 11:22:51 | プロフィール
横尾美穂と声というタイトルのブログを始めたので、時間のあるときに、気ままに、「私と声」という題名で、自分のことを書かせていただきます。

小さい頃、エレクトーンを習っていた姉や私に、母はいろんなジャンルの曲を聞かせていた。そのおかげか、気づくと、音楽を聴いたり、歌ったり、踊ったりするのが好きになっていた。当時、我が家には、ごっつい卓上式のカッセトデッキがあり、マイクを接続し歌声を録音できるという、優れものであった。よく、両親は姉と私の声を録音してくれた。今でも残っているカセットテープには、幼い私の声が残されている。映像はないけど、声でそのときの空気がよみがえるよう。無邪気で、楽しそうで、大きな声・・・。そのときの気持ちが声に現れている。
小学生のとき、ふとそのカセットテープを発見し聞いてみたのを覚えている。自分の声を客観的に聞き、自分ながら分析した初めのとき。

今も、自分の声をたまに録音し聞いてみる。いろいろな発見があります。→つづく