2月が終わる。2月ってあっという間だ。いろいろなことが重なり、毎日デットラインに追われながら、それもいいじゃんって思ってる。
2月が終わったら3月。北海道にも春の兆しが訪れていたのに、最近はとんと春を感じられなくなった。
12年前の3月の中旬に娘が生まれた。
その日、私は大きなお腹で、まだかまだかと娘の誕生を待ちながら、家の前の道に分厚くなった氷をつるはしでガンガン割っていた。
近所に人が、「無理するんでないよ~」と微笑みながらこっちを見ていたときに感じていたポカポカしたお日様を今でも思い出す。
運動した後はシャワーに入り、お腹がすいて近所の焼肉やに食べに行ったっけ。
「子供が生まれる前の主人とふたりの最後の外食」って言いながら。
その夜は心がとても嬉しくて、静かでゆっくりした時間過ごしてた。寝る少し前に、お腹がジーンとしている気がして、「先に寝るね」とひとりベッドで横になるものの、どんどんジワジワがとまらなくて。最初は「つるはしもって運動しすぎたからかな・・・」とか思ったけど、気づいたら5分間隔でジワーっとしてきて、これは!ってわかった。陣痛って本当にくるんだーって感動した。
そして次の朝、娘は生まれた。
入院するときにあった雪が、退院したときはすっかりなくなって、アスファルトが顔を出していた。1週間の入院でこんなに世界が変わるなんて・・・・浦島太郎状態だった。
10年数年前は、そんな春が3月の中旬に来ていたのに。
ここ最近は、半月か1ヶ月、遅れてる。今年は雪が少ない気がしていたけど、やっぱり降る量はかわらない。ここ数日は、雪がしんしんと降り、冬真っ盛りで、まだまだ3月はふりそうな予感。
でも、今日のお昼、少しだけ春のお日様にっこりした。一気に雪がゆるんで、屋根から雪がざーざー落ちる。これも春の兆しを感じる音。そして、雪は家の横の窓を塞いだ。
そこで私、上下着こんで、雪ははね用のスコップを手にその雪山に攻め入った。日ざしがよくあたる場所へ雪を移動させたり、高くなったその雪山の嵩を減らすがごとく、やわらかい雪に足が落ちないように、自分の体全体を雪山に押し付けながら、回ったり、膝で歩いたり、おしりで滑ったりして、次なる雪かきに備えスペースを作った(あるご夫婦が仲良くそうやって雪山を踏みつけていたので自分もやりたくなったのだ)。
40代の女子がやることではないかもしれないが、つるはしをもっていた20代とたいそう変わらず、やりはじめるととまらない性分。というか、雪遊び楽しんでしまった。その隣で、息子が雪だるまを作り、木の枝をもぎとって、腕にしていた。
春の兆しを少し垣間見た今日。
昔を思い出しながら、「今年も3月の春は遠いのかな。」と、まだまだとけそうにない雪山をみつめた。
春よ、こい!