己を知る

先週の日曜日は定期順位戦、
先々週の日曜日は夏合宿、と
2週続けて日曜教室としてはお休みでしたので
今日は3週間ぶりの日曜教室です。



夏休みは、小学生、中学生、高校生の各カテゴリで、
個人戦および団体戦の全国大会が行われました。
専門誌などでも全国大会決勝の棋譜が公開されており、
今月の日曜教室では、これら学生大会の棋譜を題材として
講義を行ないます。

そのねらいは、自分の立ち位置を知ることです。
”その棋譜を参考に自分の指し方にも生かそう”
というねらいも無いわけではないですが、
それよりもむしろ、
自分よりも年下の子が…
自分と同年代の子が…
自分よりも少し上だけの年代の子が…
こんなにも強いのか！
こんなにも深い読みを入れて指しているのか！
こんなにも大局観に明かるいのか！
という刺激を受けてほしいというところに
そのねらいがあります。

「敵を知り己を知れば百選危うからず」
という孫子の兵法の有名な言葉があります。
自分のことがわかっていないと
戦はものにできません。

自分のことを知るとは、
自分の強み・弱み、適・不適を知ることのほか
自分の力量や現在地を知ることも含まれるはずです。

当教室には、”自分が強いと思っている子”や
”天狗になっている子”はいないと思いますが、
まずは謙虚に自分がまだまだ未熟・未完成であることを
受け止めることがあらゆる成長の出発点です。
（どこまで行っても将棋に「完成」はありませんが）

未熟な自分が一歩でも前へ進みたい、
その気持ちがあってこそ、
自己研鑽、精進へのモチベーションへと
つながって行くものだと思います。