表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

Bruce Springsteen and the E Street Band オデオン座の夜

2020-12-05 17:53:23 | ブルース・スプリングスティーン
Bruce Springsteen and the E Street Band "When You Walk In The Room" London, UK 11/24/75


2006年2月にリリースされた傑作『ライヴ・アット・ザ・ハマースミス・オデオン’75』の約一週間後、ストックホルム~アムステルダムを経由して再びロンドンで行われたステージは、それは全くの別物でした。



色々な本を読むと(オフィシャル・リリースされた)18日のステージは地元ファン、メディアから酷評されていたようです。何がダメなんだろう?リリース当時はリマスターされて蘇った(それまでは劣悪なブートばかり聴いていたから)音像にブッたまげて、毎日聴いていました。シロウト耳には最高のライヴの一つだと信じていましたが、今朝方配信されたアーカイヴ・シリーズの最新作は、それに輪をかけてとにかく”スゴい”の一言です。

18日は15曲のみのコンパクトなセットでしたが、24日は22曲3時間オーバーのステージ。うち9曲がロックン・ロールのカバー、しかもアンコールも9回だったそうです。配信された音源聴いているだけでトリハダもの、オデオン座は凄まじい熱狂ぶりです。

1.THUNDER ROAD
2.TENTH AVENUE FREEZE-OUT
3.SPIRIT IN THE NIGHT
4.LOST IN THE FLOOD
5.SHE'S THE ONE
6.BORN TO RUN
7.PRETTY FLAMINGO(マンフレッド・マン)
8.GROWIN' UP
9.IT'S HARD TO BE A SAINT IN THE CITY
10.BACKSTREETS
11.SHA-LA-LA(ザ・シュレルズ)
12.JUNGLELAND
13.ROSALITA (COME OUT TONIGHT)
14.4TH OF JULY, ASBURY PARK (SANDY)
15.WEAR MY RING AROUND YOUR NECK(エルヴィス・プレスリー)
16.DETROIT MEDLEY(リトル・リチャード、ミッチ・ライダーとか)
17.FOR YOU
18.WHEN YOU WALK IN THE ROOM(ジャッキー・デ・シャノン)
19.QUARTER TO THREE(ゲイリーUSボンズ)
20.TWIST AND SHOUT(アイズリー・ブラザーズ)
21.CAROL(チャック・ベリー)
22.LITTLE QUEENIE(テャック・ベリー)

とっても緊張感漲るオープニングの「涙のサンダー・ロード」で始まり、4曲目の「彼女でなけりゃ」あたりからはフルスロットル。特にこの日の「デトロイト・メドレー」は最高です。しかし、15曲目以降は全てカバー。一応『明日なき暴走』のヨーロッパ・ツアー、それも初めての海外公演なのにこんなセットリストで魅せちゃうなんて...ヤケになって(ロンドンに戻るのはあんまり乗り気じゃなかったとか)いたのか、はたまた狙いだったのか。ほぼ無名だったから成せる業だったんせしょうかね。

名著『スプリングスティーン大百科』によると、完全燃焼したブルースは演奏終了後、バンドに抱えられながらステージを降りたそう。そりゃこんな濃厚なステージ繰り広げたらそうなっちゃいますよね。
さらにこの日の模様はイギリスBBCによって収録されたらしいです。ずっとオクラ入りした後、1987年に日本でも放送されたBBC制作の素晴らしいドキュメンタリー『グローリー・デイズ』の中で一部使用されたそうです。さすがに覚えていないなぁ~。物置の中探せば録画したVHS出てきそうだけど。

そして今回もジャケットのアートワークが素晴らしい。オフィシャル(コロムビアの方ね)も少し見倣ってください。



次は何かなぁ~。意外に少ない『河』あたりかな?


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