表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

不思議な裏通り 番外編

2023-03-20 17:47:20 | 焙煎珈琲裏通り
4年半ほど前にこんな投稿をしました。

不思議な裏通り
この現象は今でもたまに起こります。

さらに

お盆って不思議がいっぱい

というような投稿を(あまりするとバカだと思われるので)時々している裏通りです。
お客さまの中にも色々と不思議な体験をされている方も多くいらっしゃいますし、三度の飯より超常現象が好きな僕なので、そんなお話されちゃった日には採算度外視。出血大サービス確定です。

今回は久しぶりに超ヘビー級の不思議な体験をしてしまったので、備忘録的に残しておきます。そういうのに興味のない方はスッ飛ばしてくださいね。
後日、そのときの様子を記録した動画を(多分Facebookかインスタに)アップします。



先日、とある山間の古い温泉ホテル(旅館と呼ぶには大きいので)に宿泊したときのことです。
その宿は以前にも利用したこともあり、何よりお湯が最高で(今回も一泊中に6回浸ってきました)お気に入りの宿です。人気の宿なのでこの日もほぼ満室でした。
記憶を辿ってみたら、30年以上前にもこの温泉街(違う宿ですが)には何度か泊まっていて、その時もお風呂や廊下や部屋で不思議な現象が起こったり、どこか異次元と繋がっているような不思議な温泉街だったなぁ~と思い返していました。

さて、今回の体験について(宿にご迷惑がかかるので場所の特定ができない範囲で)出来るだけ詳細に記してみたいと思います。

その宿は山の傾斜に沿って横長に建てられた、とても入り組んだ造りの比較的大きな宿です。
今回お世話になった部屋は、(真ん中がロビー・フロントだとすれば)ほぼ一番端っこの二階(ここ重要!)もちろん何度か泊まっているので、勝手知ったるものなのでぼお~っとしていてもちゃんと部屋に辿り着けますが、山間の宿にありがちな「自室がロビーより下の階にある」と何か混乱しますよね。

部屋と真逆の位置(ほぼ端と端)にある一つ階下の内風呂に行く際、その曲がりくねった長い廊下をずっと歩かなきゃならないわけですよ。先日の他のお客さんは夜更かししないのか、夜更けに館内で全然お会いしないので、静まり返ったその長い廊下をトボトボ歩いていると結構怖かったりします。所々おかしな暗がりがあったり、空気が澱んでいる場所があったり、誰かにジッと見られている気がしたり。まぁ、この辺の感覚は「旅をしている」という高揚感のせいもあるので、今回体験したものとは殆ど関係はないと思います。

貸し切り状態の真夜中の内風呂を出て部屋に戻ったのが日付が変わる頃でした。家族もまだ起きていましたが、それぞれが寝支度をしていて、施錠を確認して床に就いたのは1時頃だったと思います。ちなみに僕は一番入り口に近い襖の脇の布団でした。

僕は3年前から上手く眠れない睡眠障害なんですが、寝付くのはのび太くん並みに早いんです。布団に入って10秒もあれば寝ちゃいます。だだそこからがヒドくて、大体1時間毎には目が覚めて熟睡ができない日々が続いています。

この日も一瞬で眠りに落ちたはずですが、うとうとしていたらカチャリ...と静かに部屋のドアが開くような音がしました。

この宿のカギが古いタイプで、内側からボタンを押して施錠する方式。外出する際も外からカギをかけるのではなく、内側のボタンを押して閉める旧式のオートロックなので、無理矢理開けようと思えば開きそうなドアなんです(こちらのお客さまたちはそんなことするような方々ではありませんのでご安心ください)。

めんどくさいのでそのまま眠ろうと思ったとき、寝ぼけた頭が違和感を訴えました。

「玄関が明るい」

襖の明り取りの窓から電気の明るい光が見えるではないですか。寝る前に確かに消したはずなのに...不思議に思い襖を開けてびっくり!!

ドアが全開になっているではありませんか。
僕は怖いと感じる以前に「何て不用心なんだろう」と、しっかりカギを閉めたつもりで(結果的に)閉まっていなかった古いドアとしっかり確認しなかった自分を恨みました。

これでやっと寝れる...と目を瞑ったのと同時ぐらいに”ソレ”はやってきました。

10帖ほどの和室。窓際には板の間があり簡易応接セット(椅子2脚と小さなテーブル)が置かれている、ごく普通の部屋です。氷点下まで気温が下がった夜だったので、板の間と畳部屋の障子は閉めていました。月夜ではなかったけど、庭園の外灯の弱い明りが障子越しに差し込んでいました。

すると突然板の間の天井辺りから物凄い音が鳴ってきたのです。音のイメージを文字にすると「ギリギリギリギリ」「ガヂャンガヂャン」「ヌチャヌチャ」「ゴヅゴヅ」「ドンドン」「ベチャベチャ」など、上手く言い表せる擬音が見当たりませんが、まるで重い岩を引きずるような、重い鎖の束を引きずるような、それでいてヌメヌメっとしたスライムみたいなものが混ざり合い、とにかくそんな無機質な硬いものと柔らかいものがゆっくりと、しかし確実に天井の幅いっぱいにこっち(部屋の入口の方)に向ってきます。こんな状況で僕はふと『千と千尋の神隠し』に出てくるカオナシが暴れまわっているシーンを思い浮かべていました。

一番窓側に寝ていたのが三男坊でした。もしこの音の正体が本当に岩や鎖のような重たいものだったら天井が抜ける危険もあるので、起こした方がよいか?

しかし次の瞬間「これはこの世のものじゃない」と直感的に感じました。でも僕は霊的な恐怖心って(慣れているので)殆ど無くて、圧倒的に好奇心が勝っていたからか、ワクワクが止まりませんでした。

不思議だったのは、これだけ耳を劈くような轟音が聞こえるのに、上の階も両隣からも悲鳴どころか声も聞こえず、人が動く気配もありませんでした。
さらに言えば、これだけ重たいもの(だと仮定して)が天井裏を這うように通っているのにも関わらず、薄い板一枚の天井板は(そういう音は聞こえてるのに)全く軋みもせず、埃すら立たず、天井から吊り下がっている電灯も微動だにしない...。

あまりの凄まじい状況に呆気に取られていたら、窓の外で何か重たいものがドサっドサっと落ちる音がし始めたので、すぐに障子を開け板の間に出て窓を開けて下を覗いてみました。多少は屋根に雪が残っていたはずだから、俗にいう”屋根からの落雪”かと思いきや、階下(約3メートル下の庭)にはその形跡がありません。

ますます状況が分からなくなり、天井裏の轟音はやむ気配もなし...。第一あれだけの(見てはいないけど)何かが廊下の方に移動して、一体どこに行くの?廊下を挟んだ反対側には客室があるんですが、注意深く音の行方を辿ってみると部屋の入口の(ドアのある)壁付近で消えていってました。

そんなのが約30分続き、辺りに静寂が戻ってきたのが午前2時15分頃。工場の中にいるような轟音の後だったので、静寂が一層深くなったような気がしました。そんな夜更けに廊下やらなにやら色々チェックする元気は残っているはずもなく、さすがに僕も疲れ果ててそのまま眠りに落ちちゃいました。


文才がない上に表現力が乏しすぎて上手くお伝え出来ないのがホントに申し訳ありません。
未だにこれが何だったのか?未だに疑問しか残っていません。チェックアウトのときに宿の方に聞いてみようとも思ったけど、混んでて忙しそうだったし(話したら長くなりそうだし)僕らも次の用事があったために断念。
今どきはインターネットで地域や場所を入れて検索すれば「心霊スポット」や「〇〇〇での怖い体験談」の類が出てくるじゃないですか。僕はネットで安易に調べものするのって得意じゃないので、少なくともそんな僕が検索した中にはこの地域も宿も見当たりませんでした。

寝ぼけていた?夢?

自分独りだったらそうも考えますが、今回の出来事は嫁さんと息子もはっきりと聞いています。
冒頭にも書いたように、あまりにも現象が長かったので動画も撮っています。動画にもはっきりと轟音は録音されていました。これはもう動かぬ証拠です。

さて皆さま、この出来事どう思われますか?動画の公開、しばしお待ちくださいね。

色々と不思議なことが起こる裏通りですが、今回は旅先での出来事だったのでタイトルを『不思議な裏通り 番外編』としました。