表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

皆さんは信じられますか?

2017-07-03 13:38:06 | 本と雑誌


奥野修司さんの「魂でもいいから、そばにいて 3.11後の霊体験を聞く」を読みながら涙が止まりませんでした。

著者ご本人はあとがきで"事実かどうか検証できない。再現性もないし、客観的な検証もできない。"ので、この本がノンフィクションとして成り立つのか?と自問しています。
しかし僕はそのまま全て(体験者にとっては)100%事実だと受け入れながら読ませて頂きました。立派な震災の記録であり、生々しいノンフィクションだと思います。だからこそ読みながら号泣してしまったのです。

幸いにも僕の親類縁者の中には被災して亡くなった方はいません。母親の故郷、旧河北町の釜谷地区にも近い親戚は残っていませんでした。なので作中に出てくる体験は殆どしていません。
でもあの震災をリアルに体験(僕は多賀城にいました)して、あの惨状を目の当たりにしたら、この本に書かれている体験者の話を真っ向から否定することはできません。むしろ当然起こり得ることであり、もっともっとこのような体験をされた方はいらっしゃると思います。

僕は子供の頃から不思議な体験を数多くしてきました。小学生の頃はオカルト・ブームでもあったし、心霊関連の本も読み漁り、心霊特集のテレビを心待ちにしてきました。ウチにいらっしゃるお客様も、時折「そういえばこの前不思議なことがあったの...」という感じで、何の脈絡もなく不思議な体験談を話してくれたりします。
そのようなことから、以前出版された震災における霊体験の書籍も、最初は「興味本位」で手に取り、不純な気持ちで読んでいました。今思えばこれはいけませんね。あまりにも失礼なことをしてしまいましたね。この場を借りてお詫び致します。

今回はこの反省を生かして、先に書いたように何の先入観も持たずに読みました。当時の状況を思い出しながら...。

もし自分が同じ状況下に置かれたら?大切な家族と死に別れてしまったら?自分だけが残って(あるいは逝って)しまったら?
当時の空気を肌で感じた方ならきっと共鳴できると思います。そんな方は是非一度読んでみてください。そして語り合いましょう。