もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

3.11とチョイ舐め男

2023年03月13日 | 世相・世論

 3月11日のWBCチェコ戦に佐々木朗希投手が先発し、好投した。

 21歳の佐々木投手は、東日本大震災で父・祖父を亡くされているので登板した3月11日は奇しくも命日に当っているが、試合では実力を如何なく発揮して日本の勝利と1次リーグ突破に大きく貢献した。
 21歳の「回転ずしチョイ舐め男」は、同じ頃に業務妨害の罪科で逮捕されたが、投稿された反省動画の情けない所作は恥の上塗りとしか思えない。
 二人の21歳を眺めると、現代社会や将来社会が果たして正常なものであろうかとの疑問を持たざるを得ない。
 佐々木投手は、天賦の才を更なる練習で開花させて高額の税を納めている一方で、無職とされるチョイ舐め男は佐々木投手を始めとする納税者が築いた社会インフラの余慶に与って暮らしている。
 中学校社会科で、人類が辿り付く究極は「能力に応じて生産、欲望に従って消費」する共産主義社会であると教えられた。この表現がマルクス殿の真意であるかどうか分からないが、前述の二人を眺めると、日本はその方向に向かいつつあるように思える。
 現在、声高である「子育て支援の所得制限撤廃」や「大学教育の無償化」に顕著であると思うが、それらの恩恵を受ける人を支えるのは、それらの恩恵に与ることができない人も含まれるという不条理を考えれば極めて不公平なものに思える。
 血の滲むような鍛練に明け暮れる高卒の佐々木投手や中卒20歳の藤井九段(将棋)、大学進学を選択しなかった有職青年が、分数計算も怪しい大学生扶助を分担することはどうだろうか。
 止むを得ない事情で子を持つことができない人が、私立学校を選択できる裕福な家計を扶助することが正義だろうか。

 「全ての人が文化的な生活を営む権利がある」という憲法理念は正しく、それを実現させるためには高い負担が必要なことも理解しているが、負担の公平化については一考する必要があるのではないだろうか。
 二人の21歳を眺めると、日本が目指しているのは平等ではあっても公平に欠ける社会であるように思える。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
まさに! (あほうどり)
2023-03-13 13:20:17
まさにお説のとおり。平等という名の不公平は常々感じていました、現代では「働かざる者喰うべからず」なんて口にしたら大変です。
私自身は「正当な理由なく働かざる者喰うべからず!」と考えていますが

※過日のオストリッチ・ファッション驚きとともに感動しました。引用させていただいてよろしいでしょうか。
返信する
取り急ぎ (管理人)
2023-03-13 14:28:45
あほうどり様
取り急ぎ、ご自由に加工・引用ください。
返信する

コメントを投稿