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ガヴァドンなボログ

ウルトラ指人形のことやら、仮面ライダーの感想やら、大河ドラマについてやら

今日のウルトラマン~子供のこころ~

2006年02月25日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『恐怖のルート87』、登場怪獣は高原竜ヒドラでした。
 国道87号線でトラックにはねられたアキラ少年。その魂が乗り移ったヒドラは、国道87号線を通る車を次々と襲います。ん・・・?「国道87号線」って、どこにあったっけ。早速調べてみると一般国道のうち、59~100番は欠番になっていました。つまりルート87は架空の道路なんですね。
 ヒドラが出現した大室山。20年ほど昔に旅行で行ったことがあります。だから、科特隊員達がリフトに行儀よく乗っているシーンを見た時、「そうそう、これだよ!」と、思わず声を出してしまいました。私が訪れたのは3月下旬で、山頂上空でヒバリが盛んに囀っていたことが記憶に残っています。この山の麓に伊豆シャボテン公園があり、そこに劇中にも登場する高原竜ヒドラ像(正しくは「荒原竜」だそうですが、ウルトラマンで有名になってからはオフィシャルサイト等でも「高原竜」と呼んでいるようです)があるのですが、残念ながら、私は時間の関係でそちらを見学しませんでした。今考えると、凄く残念です。近いうちに、一度訪れてみたいと思います。
 ヒドラは、少年の魂が乗り移った怪獣なので、ウルトラマンも退治できず、飛び去るヒドラを見逃します。今回もウルトラマンの最大の弱点が出てしまいましたね。チビッコには勝てません・・・とぼやいていることでしょう。でも、また出現して暴れたらどうするつもりなんでしょうか?
 続いてマックスは、『M32星雲のアダムとイブ』。こちらもチビッコにはかなわない、のお話でした。
 城北市に住む生田ソラ君は、おつかいの帰り道に拾った「星雲小獣アダムとイブ」を自宅に持って帰ります。お姉ちゃんはDASHに通報するべきだと言いますが、ソラ君は「だめだよ。DASHに知らせたら、すぐ殺されちゃうよ。」と主張し、2人で育てることにします。
 一方、UDFサテライトラボには「星雲守護獣ホップホップ」が運び込まれ、監視下に置かれていました。
 「この怪獣は危険ではないのですか?なぜ殺さないのですか?」
 「では、友好的ではないと分かった時、殺すのですか?」
 「安全とも危険とも断定できないのでしたら、念のため処分するという選択はないのですか?」
 テレビレポーターの質問に閉口するヨシナガ教授。今回は宇宙生物の味方です。姿がカモノハシみたいでかわいいから危険はないだろうという判断ですかね。
 そうこうするうちに、アダムとイブが覚醒し、連動してホップホップも覚醒。ビルを破壊するほど巨大化したホップホップは、アダムとイブを迎えに一路、城北市へ。この段階でも、ヨシナガ教授はホップホップへの攻撃を認めようとしません。女の直感でしょうか・・・
 生田姉弟は、アダムとイブをホップホップに返してやろうと決め、自転車で出かけます。(こういうときは自転車で!これがお約束です。)途中、カイトに制止されマックスに任せろと諭されますが、「でも、ウルトラマンマックスはいつも怪獣が現れたら殺しちゃうよ。」と反論します。マックスって、子供達にそう思われてるんだ・・・街を破壊しまくりのバルタンだって、助けちゃったマックスなんだけど・・・
 マックスは、ふたりとの約束を守り、星雲獣達を金星まで送り届けます。帰ってきてカイトに戻り、ミズキのもとへ。
 「どこへ行ってたのよ。」
 「ちょっと金星まで。」
この会話は、議論を呼びそうですな。カイトの軽い冗談と読めばいいとは思いますが。
 
 迷子の生き物がいたら守ってやりたくなるのが子供。訳の分からない生き物がいたら排除しようとするのが大人。そんな大人になりたくないと思っていたはずが、いつの間にやら仲間入り。反省しろってことですな。
 
 
 

今日のウルトラマン~あの鐘を鳴らすのは~

2006年02月18日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『悪魔はふたたび』でした。登場したのは、タツノオトシゴ怪獣バニラと化石怪獣アボラス。3億5000年の眠りからさめた2体はオリンピック競技場でバトルを繰り広げます。
 本エピソードの目玉は、「オリンピック競技場」での怪獣対決、その後のアボラス対ウルトラマンの組み合いでしょう。まさに怪獣オリンピックでした。ムラマツ隊長も「ウルトラマン頑張れ!」と応援してました。トリノにも届くといいのですが・・・

 続いてマックスは、『ようこそ!地球へ』の後編。
 ダークバルタンが最後には「いい人」になって、タイニーと共にバルタン星に帰っていくとは・・・期待を裏切ってくれましたね。
それにしても、バルタンの超科学を封じ込める力が「なごみの鐘」の音とは、これも期待はずれでした。バルタンの力に対抗する者はバルタンしかないはずで、最後はタイニーの手によってダークバルタンは倒されるんだろうと予想していたのですが・・・でも、よく考えてみれば、タイニーバルタンは穏健派(=平和主義者)という設定なんだから、同族を力によって倒すという結末はありえなかったわけですね。
 「正義は強き者にあり。」とうそぶくダークバルタンに対して、トミオカ長官は「戦いを仕掛ける者にいかなる正義もない。」と断じ、「マックスの正義は平和」と結びます。そうしたメッセージがストレートに伝わってくるお話でした。このハートがチビッコたちに熱く伝わればいいんです
 ひねくれた大人は、「タイニーたちについてきた、5人の少年少女は誰?」とか、「ダテ博士よ、『メタモルフォーザー』なんて、何の目的でいつ作ったんだ!」とか、いろいろあら探ししてしまうのでした。
  
 衝撃の事実!エリーは、やっぱりコバのことが好きだったんですね。エリラーは唖然、呆然、愕然、悄然、です。ヒジカタ隊長はいつから気がついていたんでしょうかね?長官やヨシナガ教授の反応からすると、みんな知っていたんですかね。マックスは3月いっぱいで終わるようですが、あと数話のうちに2人の間に新たな進展はあるのでしょうか。カイトとミズキの仲よりもそっちが心配。

今日のウルトラマン~ようこそ!地球へ~

2006年02月11日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は、『遊星から来た兄弟』でした。登場するのは、ザラブ星人とニセウルトラマン。
 地球より文明の発達した第8銀河系から来たというザラブ星人は、「地球人が弟で、我々が兄」と言うが、やっていることは猿芝居で、どう見たって賢く見えないですね。放射能を含んだ霧の中を黒マントでうろうろする奴が友好宇宙人の訳ないじゃないですか・・・知的な宇宙人なら、もう少しうまいアプローチの仕方があるでしょうに。その後も、胡散臭い行動のオンパレード。でも、そんなザラブ星人を、一旦は信じ込んで客人扱いする科特隊もガードが甘いですな。
 今回もホシノ君が大活躍しました。囚われのハヤタを発見、拘束具を『涙』で壊し、ロープでビルから脱出。ああ、何ということか、それをニセウルトラマンに見つかり、ロープにしがみついたまま、捕まってしまった!
 そのホシノ君をウルトラマンとニセウルトラマンが奪い合うシーンは笑えました。「おいおい、そんなに振り回しちゃ、やばいでしょ・・・」

 続いてマックスは、『ようこそ!地球へ』の前編でした。ウルトラシリーズ一の人気を誇るバルタン星人が登場、しかも監督はバルタン飯島敏宏ということで、マックス放映前から評判になっていたいわく付きの作品です。
 路線はファンタジー&コミカルでした。もう少し、シリアスな設定になるのかなと思っていたのですが、肩すかしを喰らいましたね。「タイニーバルタン」を登場させるためには、柔らかいタッチが必要だったんでしょうか。ただ、それ故に、「ダークバルタン」の凶悪さが薄れてしまったように思います。ウルトラの科学を凌駕する能力を持ち、重力を自在に操る「奴」は、やっぱり歴代怪獣&宇宙人のNO.1です。お父ちゃんたち、大喜び!そんなダークバルタンは、もう少し、正統派ヒールに徹して欲しかったし、迎え撃つDASHもシリアスに対面して欲しかった。それが、基地内でふわふわ・・・手も足も出ないということですが、あまりにも格好悪すぎ。もう一言言わせてもらえば、ダークバルタンは喋りすぎ!ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ、だけでいいんですよ。
 でも、全体の作りとしては、よかったと思います。夢のある話で、チビッコたちも早起きした甲斐があったでしょう。(え?そんなのは、お前だけだ。みんな録画しておいて後で見るんだよ。)勉少年とタイニーが箒に乗って空を飛んだり、何百という数の紙飛行機がいつまでも飛んでいたり、そんな子供の夢が詰まったお話でした。毒蝮のおやっさんも登場したしね。(これは大きなお友達へのプレゼントでしたか。)
 そうそう、今回もマックスワールドの繋がりの悪さが出てしまいました。カイトがダッシュアルファ車中で、「地球人は、宇宙人に出会ったことがないので云々」という話をするのですが、そりゃないでしょう!

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今日のウルトラマン~ブルトンとエリー~

2006年02月04日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『無限へのパスポート』、四次元怪獣ブルトンが登場しました。青と赤の隕石が融合して巨大化したその姿を、デザイン担当の成田亮はイソギンチャクをモチーフにしたそうです。突起物がゴニョゴニョ出ているその姿は、なるほど、イソギンチャクですね。何を考えているのか、いや、そもそも意志があるのかないのか・・・でも、突起物から出てくる触手(?)は機械的だから、ブルトン自体、機械であるかも・・・とにかく姿形も、やることもシュールな怪獣でした。
 今回大活躍は、星野少年でした。ご褒美に科特隊スーツを貰うのですが、「あれ?前話(科特隊宇宙へ)で、ビーグル救出に向かった時、すでにスーツ姿だったような・・・」

 続いてマックスは、『エリー破壊指令』でした。
 第7話『星の破壊者』で、ミズキと「いろいろあった」宇宙工作員ケサムの同僚ケルスが登場しました。目的は、世界各地のUDFの基地を破壊すること。そのために、ケルスはエリーを誘拐し、彼女をミサイルの誘導装置にしてしまう。この事態に、UDFは「エリー破壊指令」を出す!危うし!エリー!エリーファン絶叫・・・・・と思ったら、エリーの破壊に関する葛藤シーンはあっさりしたものでした。肩すかし。「起爆装置」もマックスが簡単に破壊しちゃうし。でも、全編エリー出ずっぱりというサービスにエリラー(エリー萌え~な方々のこと。安直過ぎますか・・・)は大満足だったでしょう。最後には、最高の笑顔も見せてくれましたし。
 宇宙工作員ケルス役は、「仮面ライダー龍騎」でゾルダ役だった小田井涼平が演じていました。ケサムと違って、あくまで非情。はまり役だと思いました。そういや、ケサム役は龍騎で神崎士郎役だった、菊地謙三郎でしたね。意味深ですね。
 ミズキ隊員も、ケサムを吹っ切れたようですし(今後はカイト一筋で行くんでしょうね。)、よかった、よかった。
 次回は、全ウルトラファンが注目の、バルタン登場編。どんな作品に仕上がっているのか、非常に楽しみです。

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今日のウルトラマン~宇宙人2題~

2006年01月28日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『科特隊宇宙へ』でした。登場するのは二代目バルタン星人。初代バルタンは、成田亨デザインと比較して頭でっかちだったのですが、二代目はデザイン画に忠実な造形がなされています。個人的好みから言うと、初代の方が馴染みがあって好きですが・・
 金星ロケット、オオトリに乗る毛利博士に乗り移ったバルタン星人は、科特隊を宇宙におびき出し、その隙に別動隊を地球に送り込みます。イデ隊員が単身、迎撃しますが、撃滅は出来ません。一方、オオトリ内の毛利博士を救助したハヤタ達は地球に戻ろうとしますが、バルタン星人によって、小惑星(?)に不時着を余儀なくされます。そして、そこで巨大化したバルタンに襲われた時、ウルトラマン登場。八つ裂き光輪によってバルタンを倒します。さらにウルトラマンはテレポーテーションによって地球に瞬間移動し、別動隊バルタンも倒し、一件落着。小惑星の科特隊メンバーも、救助されてメデタシ、メデタシ。
 呼吸可能な大気を持つ小惑星があったり、救助した宇宙船にホシノ少年が乗っていたり、その他もろもろ、おかしなシーンが出てきますが、まあ、すべてに目をつぶって「子供たちに大宇宙の夢を」見させてやろうじゃないかというエピソードでした。
 劇中登場する金星探査船オオトリは、つい先日観た「怪奇大作戦第13話・氷の死刑台」にも登場していました。こういう使い回しを見つけるのもウルトラシリーズの楽しみですね。
 続いてマックスは、『燃えつきろ!地球!!』というお話。登場するのは、挑発星人モエタランガ。
 冒頭、トミオカ長官が剪定バサミを突き上げて変身ポーズをやったのを見て、「ああ、やっぱりドタバタ喜劇が始まるのね・・・」と軽くため息がでました。
 モエタランガのウイルス攻撃によって興奮状態になったDASHメンバーの、眼の中に炎が燃え上がったりする演出もドタバタ調。都市上空で無闇やたらにミサイルぶっ放すなんて、まさにコミックの世界・・・マックスの世界観が、1話毎にリセットされるから出来る荒業ですかね。
 後半は燃えつき症候群だったトミオカ長官が出撃しモエタランガを食い止める間に、ヨシナガ教授+ダテ博士が開発したワクチンによってマックスが復活するという、『甦れ青春』パターンに調子が転換。「ドタバタ」と「懐かし」というマックスの2大路線が合体しちゃいました。見事な力技です。
 今回はエリーが大活躍しました。それだけでも得した気分、ですか・・・次回はエリーがキーパーソンになるそうです。これまた楽しみ。

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今日のウルトラマン~恐怖と勇気と~

2006年01月21日 | 今日のウルトラマン
 いよいよ来ました。今日の初代は『恐怖の宇宙線』、登場したのは我らが「ガヴァドン」でした。私にとっての理想怪獣です。暴れて町の破壊をするわけでもなく、ただ昼寝するだけなのに、日本経済を麻痺させてしまう存在感。劇中、化粧直しをして2つの姿を持つおしゃれ(?)ぶり。そして、何より、「ウルトラマン」よりチビッ子たちに人気があるのです。(ただし、劇中での話ですが。)
 この作品の監督は、前話「真珠貝防衛指令」に続き、実相寺昭雄氏。今回もアングルに凝りまくっています。一番印象的なのは、画面いっぱいの青空をバックにして、子供達が道行く場面でした。人物や行きかう車を画面下に押しやって、大空の大きさ、明るさ(=子供達の夢)を表現していて、見ていてうきうきする構図です。手法としてはありがちかもしれませんが、この話の内容にぴたりと嵌る演出だと思いました。
 それにしても、何故題名が「恐怖の宇宙線」なんでしょうね。ユーモラスな内容にそぐわないと、いつも思うのですが・・・
このたくさんな落書きに、いつまた特殊放射線を含む宇宙線が当たらないとも限らない。だがしかし、自分の好きなものを絵に描く自由は子供達のものである。ムラマツ隊長は、この絵を見ながら心が真っ暗になったのである。

 これは、最終シーン(子供達が遊び場の地面いっぱいに落書きしている。そこへ科特隊メンバーがやってきて、子供達に注意しようとする。)にかぶせられているナレーションの台詞ですが、この「ココロ」でしょうか?あまりにストレートな言い方で、とても印象的な台詞です(笑)
 
 続いてマックスの方は、『勇気を胸に』でした。第1話『ウルトラマンマックス誕生!」から繋がるお話でした。
 冒頭、カイトは夢を見ています。「天空から飛来した赤い光が墜落寸前の戦闘機を包んだ、あのシーン」を。もしあの時、赤い光に助けられなかったら・・・
夢の中でカイトは死んでしまい、ヒジカタ隊長は言う。「勇気と無茶は違う。そのことを、この青年に教えるべきだった・・・」
 『恐怖の宇宙線』のひねくれた寓意性と比べて、ずばり直球勝負の題名「勇気を胸に』、これが今エピソードのテーマそのものでしょう。頑張るショーン、ミズキ、コバと協力して、カイトよ、マックスよ、強敵ラゴラスエヴォを粉砕だ!ということで、『奪われたマックススパーク』に続いて小中千昭ワールド炸裂の、スピード感溢れる快作でした。
 でも、ちょっとね・・・次回はまたコミカル路線になるようで、カイトとミズキの関係はどうなるの?といった部分は、またまたお預けでしょうね。このエピソード毎の繋がりの弱さがマックスワールドの長所でもあり、短所でもある・・・

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今日のウルトラマン~ウルトラ三代~

2006年01月14日 | 今日のウルトラマン
 今日ほど、愛知県に住んでいてよかったと思った事はありません。何故って、「ウルトラマン」と「ウルトラQ」と「ウルトラマンマックス」がいっぺんに楽しめたんですから。
 まずは、今日の初代ですが、『真珠貝防衛指令』でした。この作品が実相寺昭雄監督の記念すべき「ウルトラマン初監督」作品です。(この前に、「ウルトラマン前夜祭ウルトラマン誕生」の監督もやっているそうですが、これは番組PRのイベント祭を収録したもの。除外していいでしょう。)実相寺監督特有の演出が楽しませてくれます。序盤、銀座でのショッピングから帰るイデとアキコをミラーに映った形で間接的に撮ってつないでいくあたりや、ジェットビートル内の隊員達を徹底的にアップで撮るあたりは、昔から凝る人だったんだなと思わせて、面白かったです。
 この話で、一番恐いのは、やはりアキコ隊員でしょうね。宝石店の商品ケースに鼻と口をくっつけてうっとりしているシーンがあり、最初見ると何ともユーモラスです。ところが、中盤、闇の中で、真珠を消化してしまうガマクジラをにらみつけるシーンでは、真珠に対する異様な執念が噴出しています。宝石に心奪われた女の性が出ていて・・・よくよく考えると、どちらも恐い。
 この回からウルトラマンのスーツがBタイプにチェンジ。飛び姿しか出てないのですが、飛んでる姿もAタイプより美しいですね。小型ビートル、小型ジェット弾、真珠爆弾など科特隊の新兵器も続々出てきて、こちらも楽しかったです。寺田農さんがトラック助手役で出ていて、これも今見ると貴重ですね。
 続いてマックスは『怪獣は何故現れるのか』でした。登場するのは「牛鬼怪獣ゲロンガ」。スーツはバラゴン以来、脈々と受け継がれてきた「円谷地底怪獣」スーツを使っています。そして「ゲロンガ」という名前ですが、これは「ウルトラQ」幻の脚本プロット、『ゲロンガ対山椒ラウス』から採っています。
 そう、今回のマックスは「ウルトラQ」の世界と「ウルトラマンマックス」の世界を行き来するスペシャルドラマでした。まず冒頭、佐野史郎のナレーションではあの「ウルトラQ」でおなじみのフレーズが!「これから30分、あなたの目はあなたの体を離れて、この不思議な時間の中に入っていくのです。」
  カイとミズキはカフェでデート。そこで、渋谷の町に突然怪獣が出現したとのニュースに接する。慌てて店を出ようとした時、店のマスター(西条康彦)が得意げな顔で、「あの怪獣の片方の牙を折ったのは私なんですよ」。怪獣ゲロンガは、40年前に「アンバランス」撮影中に出現した牛鬼怪獣が巨大化したものだった。なぜ、40年の時を越えて、何故渋谷の街に出現したのか。・・・若き日、俳優としてゲロンガ出現に立ち会ったSF作家佐橋(佐原健二)はその理由を考え、ある答にたどり着く。「人間が怪獣の出現を望んだから・・・我々の想像の中で現実化していった・・・」
 ゲロンガはDASHにより、代々木公園に追い込まれ、そこでマックスと闘うこととなる。ゲロンガの背中に乗って足踏み攻撃、足払い攻撃、見事な開脚跳びと遊び心満点な攻撃にはチビッ子たちも大満足!(のはず)ゲロンガの火炎攻撃を口塞ぎで防いで、最後は急所の左牙を切断!ゲロンガは戦闘不能となった。その時、ゲロンガの目から涙が・・・現場に駆けつけたヨシナガ教授(桜井浩子)は「怪獣が泣いているわ」とつぶやく。戦意を失ったゲロンガを頭上に持ち上げたマックスは、彼を故郷の山に返してやるのだった。
 うーん、いい話だった。「怪獣はなぜ出現するのか、って、人類が地球を汚染する、それに対して自然界のしっぺ返しという設定じゃなかったの・・・」とか「エリーの出番が少なすぎる!隊長の後にちらっとしか映らなかったじゃないか!」とか、不満もいっぱいあるでしょうが、いい話でした。
 「ウルトラQ」撮影時の様子が、特によかったですねえ。40年前の雰囲気が見事に活写されていました。「山椒ラウス」の看板絵なんか、泣かせますよ・・・ウルトラQやウルトラマン撮影時の苦労話は、書籍化されたものがいっぱいありますが、こうして映像で見ると、リアルに迫るものがありますな。ああ、やっぱりウルトラQが見たい! 

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今日のウルトラマン~経済的損失は?~

2006年01月07日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『オイルSOS』。登場怪獣はペスターでした。前回のドドンゴに続き、豪華二人入り怪獣です。ヒトデ2つの間に、こうもりの頭がちょこんと付いた独特のデザインは、今見ても新鮮です。
 でも、こいつ、ウルトラマンとほとんど絡むことなく、ジェットビートルの攻撃だけで倒されています。やっぱり、あの体形ではウルトラマンと闘わせるのは無理だったんでしょうね。しかし、こいつの噴いた火炎のおかげで、石油コンビナートは火の海に包まれます。石油会社のお偉いさんは泣き出すし(そりゃ、泣きたくなるわな・・・)、湾内での攻撃の責任をとろうとイデ隊員は飛び出しちゃうし、わやや・・・まあ、最終的にはウルトラマンが指先から消火液(!)を出して、3分(!)で火事を消し止めて大団円。後始末は大変そうだけど・・・
 このエピソードの一番の見どころは、冒頭の梅津栄さんの名演ですね。正しい「酔っ払いの姿」を見事に演じておられます。でもコンビナート内で宴会???

 続いてマックスの方は『邪悪襲来』。凶獣ルガノーガー登場。こいつ、どのくらい凶悪かと申しますと、美しい緑の惑星を一瞬にして粉々にしてしまうほどの奴です。こんなのが地球に来襲だ!DASH出撃!いかん、攻撃をことごとく撥ね返してしまうぞ!カイト、マックスに変身だ!えい、マクシウムソードだ、キックだ、パンチだ!その時、ルガノーガーの尻尾がマックスの背中に突き刺さり、エネルギーを吸い取った!形勢逆転、ピンチだ!DASH隊総攻撃で、マックスを援護しろ!ルガノーガーの前面に大弾幕!その隙にマックスが背後からミサイル攻撃!最後は必殺マクシウムカノン!(注・間違えました・・・マックスギャラクシー使ってました・・・)こうして、ルガノーガーは倒されました。めでたし、めでたし。
 なんか・・・こいつって本当に凶獣?って感じですね。一般公募のデザインは、なかなかいいんですよ。ガメラに出てきたイリスを彷彿とさせる、いかにも邪悪な感じでね。でもね、こうあっさりと倒されてしまうとね。お正月「お子様」感謝企画で、仕方ないんでしょうかね。初代のペスターはウルトラマンが出るまでもなく倒された弱弱怪獣ですが、石油コンビナートを壊滅寸前にまで追い込みました。対して、ルガノーガーが地球でやったことは、・・・・一部森林破壊・・・「強いぞ!マックス、そしてDASH!」ということをアピールしたかったエピソードということで、次に行きましょうか。
 次回のマックスは『怪獣は何故現れるのか』です。脚本は、大きなお友達に大人気の小中千昭氏、そして、ゲストはウルトラQの名コンビ、佐原健二&西条康彦氏です。こりゃ、楽しみだ!


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ペスターと梅津栄さんの名演を見たい方は
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今日のウルトラマン~ピット星人のお姉さま・・・~

2005年12月31日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『ミイラの叫び』でした。観終わっての感想は、「金かけてるな。」
 まず、ミイラを追い詰めていくシーンでのロケでは、多数のエキストラを動員して警官隊とミイラの対決を緊迫したものにしています。続いて、主人の叫びに応じて出現したドドンゴが工場を襲うシーンでもエキストラを動員したロケを敢行。ゴジラ映画並みの迫力が出ていました。
 そして、何といっても、ミイラ人間とドドンゴの主従競演ですね。前半はミイラ人間が次々と人を襲う怪奇物、後半はドドンゴと科特隊の攻防を描く特撮、と1話で2度美味しい。しかもドドンゴは豪勢に2人入り怪獣ですぜ!金がかかってます。
 まあ、欲を言えば、ミイラとドドンゴの秘密にもう少し迫れれば、ドラマとしての深みが出たと思うのですが、30分番組では無理ですね。前・後編に分けてじっくり見せても良かったお話だと思いました。
 続いてマックスの方は『奪われたマックススパーク』でした。ピット星人とエレキングが登場しました。「ウルトラセブン」の『湖の秘密』のプロットを下敷きにして、スピード感溢れる作品に仕上がっています。ここのところ、チビッ子(特に男子ね)を置いてけぼりにした話が多かったのですが、今回のお話には大満足でしょう。DASHメカもフル出動しエレキング1体を倒す大金星まであげてますし、最後にはマックスの必殺技「マクシウムソード」で2体目のエレキング撃退!スカッとしたはずです。
 お父さん達もピット星人の変身した美女2人がカイトを足蹴りにし、締め上げるシーンにゾクゾクと、快感を感じたでしょう。比べて、ピット星人本来の姿に戻った時の弱さときたら・・・まあ、時間の都合もありますからね・・・
 そうそう、忘れちゃいけない。エレキングの幼体も大活躍してますね。マックス第2話『怪獣を飼う女』でエレキングを飼う女が登場してますが、彼女のエレキング入手の秘密がこれで明らかになったわけですね。今回の話が『怪獣を飼う女』の続編とすると、多少矛盾点も出てきますが、ま、その辺の分析は後のマックス・マニア達の楽しみに取っておきましょうかね。おじさんは、素直に楽しめました。

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今日のウルトラマン~悪のギャンゴと聖のユニジン~

2005年12月24日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『宇宙から来た暴れん坊』でした。登場するのはギャンゴ君。「生きている石」が屈折した男の邪悪なテレパシーを受けて変身した姿、という設定です。特殊美術担当の成田亨は、第1話に登場したベムラーを改造して、いかにも悪戯者の怪獣を作り上げています。前面の模様はトーテムポールのイメージ、耳はアンテナ状でくるくる回転する、手の先には鉤状のハサミがくっ付いている、という遊び心満載の怪獣です。話の方もコミカルで楽しい作品に仕上がっています。途中、青島幸男(前の東京都知事ですね)が新聞記者役で登場し、ショートコントを披露したり、ギャンゴの動きの中にクレージーキャッツのギャグを入れたり。
 冒頭、ホシノ君たちが馬とびで遊ぶシーンがあるのですが、懐かしかったなあ・・・娘に「あの遊び知ってる?」って聞いたら、知りませんでした。腰に負担の掛かる遊びだから、禁止になっているのでしょうか。
 続いてマックスは『クリスマスのエリー』、幻獣ユニジンが登場しました。脚本は前作『遥かなる友人』と同じく太田愛さんで、今回もクリスマスイブに相応しい、心温まるお話でした。カイトはマックスに変身しますが、ユニジンとの対決は無し。時空のゆがみによって付近の木や家が消えていくのをバリアを張って防いでいました。
 ユニジンは、少年の探しものを届けにやってきたサンタだった・・・と分かったときには、またも熱いものが込み上げてきました。齢ですかね。
 偶然だと思いますが、こちらにもクレイジーキャッツ関係者が出ていましたね。ユニジンを12歳から追い求めてきた科学者、古理博士役で犬塚弘さんが熱演しています。コミカルな中に温かみを感じさせる演技は円熟の極みでした。こうした渋いゲストが次々出てくるのもマックスの楽しみです。

ただ、一つだけ残念だったのは、ユニジンの造形でしょうか・・・どうみてもポケモンでした。

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