goo blog サービス終了のお知らせ 

ガヴァドンなボログ

ウルトラ指人形のことやら、仮面ライダーの感想やら、大河ドラマについてやら

今日のウルトラマン~襟巻きゴジラと友好異星人~

2005年12月17日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『なぞの恐竜基地』でした。登場怪獣はジラース、「モスゴジ」の体に「大戦争ゴジラ」の頭を乗せ、それに襟巻きをつけた血統書付きの大怪獣です。ストーリーを簡単に紹介しておきましょう。
 マッドな科学者中村博士(実はネス湖で行方不明になった二階堂教授)は秘密裏に山中の湖で怪獣ジラースを育てていた。ジラースの食べ残しで湖の魚が異常繁殖したため調査のため科特隊が出動、特殊潜航艇S21号で湖底を探るが、異変は発見できなかった。そのまま特別休暇をもらったハヤタ、イデ、アラシの3隊員は湖畔のホテルに泊まった。その夜「少年グラフ」の女性記者と釣りに出かけたイデ隊員は不審人物の後を追い、たどり着いた中村博士の研究室で捕らわれてしまう。翌日、釣り客が魚を取るために撒いた多量の毒に刺激されて、ジラースが出現し、中村博士の研究所に向かう。間一髪イデ隊員らが救出された時、ジラースが研究所を破壊!そこへウルトラマンが登場する。ウルトラマンはまず、ジラースの襟巻きを剥ぎ取り「ゴジラ」状態にし、その襟巻きをマント代わりにして闘牛ごっこを始める。このおちょくりに対し「ゴジラ」は、巨岩を宙に放り、それを放射能光線で破壊するパフォーマンスで応酬。最後はチャンバラ劇の決闘さながらに、すれ違いざまに切り結び、「ゴジラ」は口から血を流して倒れた。「ゴジラ」の健闘を称え、その亡骸に襟巻きをかけてやり、ウルトラマンは立ち去る。
 とまあ、こんな話です。1966年当時の怪獣ブームの中、映画の怪獣王とテレビの特撮ヒーローが闘ったらどうなるだろうという、少年たちの夢を叶えた作品でした。ストーリーはマッドサイエンティストの「悲劇」なのに、決闘シーンはコミカル、というアンバランスさが何とも印象的です。
 続いてのマックスでは『遥かなる友人』と題して、人間と異星人の友情が描かれました。前回があの『狙われない街』でしたので、今回のはかなり見劣りするかなと心配していたのですが、どっこい、オーソドックスな作りに徹して、30分枠をうまく使った秀作になっていました。何といっても「ネリル星人キーフ」を演じる河相我門君がよかったですね。彼の演技力によって、自然な形でキーフに感情移入が出来、最後の彼の献身(ここは見てない人のために伏せておきましょう。)シーンでは涙が出ました。
 マックスが始まった当初、過去の名物怪獣を再登場させたバラエティ色の強い『ウルトラマン』という印象を持っていたのですが、とんでもない偏見でしたね!面白い話が続出しています。今度出るDVDが楽しみです!絶対買うぞ!
 
これを見よう!
DVDウルトラマン VOL.3

ウルトラマンマックス 1

今日のウルトラマン~眼兎龍星人登場~

2005年12月10日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『電光石火作戦』でした。小型ヘリコプターでウランを吊るして、それをガボラの鼻先にもって行くという大作戦が決行されました。しかも、そのヘリにはフジ隊員とホシノ君がこっそり乗り込んでいたというお話。君たちはなんでそんな無茶をするんだー!「だって、遭難した少年団の二少年を助ける設定になっているからよ。」万事がこんな具合で、無茶苦茶。
 お話の方は「ありがちな怪獣退治話」ですが、登場するガボラは面白いですね。こいつが「バラゴン→ネロンガ→マグラ→ガボラ」と使い回しされたスーツだというのは有名な話ですが、ヒレをつけた分、他の怪獣にない個性が出ています。地中を進むときは、ヒレを閉じて流体力学にそった形状になっているというのが、何となく「科学的」でいいですね。あくまでも、何となくですが。
 続いてマックスの方は、実相寺昭雄監督の第2作目『狙われない街』でした。前作『胡蝶の夢』に続き、今回も実相寺監督らしい演出で、オールドファンを楽しませてくれます。
 40年前にウルトラセブンによって倒されたはずのメトロン星人が、実は円谷怪獣倉庫に潜み地球侵略の次なる機会を窺っていた。ところが・・・(以下「夢玩具ふぁいる」より引用)

+++++++++++++++
 潜伏したまま中々次なる機会を見つけられず、いたずらに時が流れてしまう。地球人の方が変質してしまったからである。煙草を吸う族は少なくなり、環境はどんどんと汚染され、町の情緒は消え失せ、人間の道具は進化を遂げ、中でも携帯電話のようなものは、人間の前頭葉を変質させてしまった。宇宙人にとって、侵略対象としての地球の魅力が著しく低下したから、メトロンの矛先が徐々に鈍ってしまったのである。メトロン星人は、そんな人類の楯となっているウルトラマンマックスに疑問を投げかけ、迎えの宇宙船で故郷へもどって行く。
 「狙われた街」だった北川町は「狙われない街」になっていた皮肉が、四十年後の結論であった。
+++++++++++++++
  
 今回は、監督のかわいい息子(!)メトロン星人が監督の代弁者となって大活躍しており、ウルトラマンマックスは完全に脇役扱いです。一応、巨大化したメトロンとの対立シーンはありますが、結局対決はせず、最後はバイバイして立ち去るメトロンを見送るだけ。これを見たチビッ子諸君はどう思ったのでしょうか。マックスと宇宙人の決闘を楽しみにしていただろうに。彼らがネットなどのメディアに意見を発信する何年後かに、彼らの評価が明らかになるでしょう。置いてけぼりとなった彼らの意見がどんなものなのか、非常に楽しみです。
 この話って、完全な実相寺ワールドの物語であり、他のマックスの世界とは切り離して見るべきなんでしょうね。その辺りは小林雄次氏のブログ『小林勇次の星座』でも言及されています。繰り返しますが、その分、オールドファンには堪らなく楽しい作品に仕上がっていると思います。
 第一、ゲストが六平直政・堀内正美・寺田農って、「屋根裏の散歩者」の同窓会ですか?
 そして、そうして、途中立ち寄るアパートの前の空き地には土管が置いてあり、お約束の「ガヴァドンA」が描かれていました。ありがとう!実相寺せんせい・・・もう十分です・・・十分堪能させていただきました・・・

あの名場面を、もう一度どうぞ!
  
ウルトラマン コレクターズBOX
DVD ウルトラセブン Vol.2
ウルトラマンマックス 1
 

今日のウルトラマン~二瓶正也登場~

2005年12月03日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代(東海地方では、土曜の朝7時から中部日本放送により、初代「ウルトラマン」が再放送されています。)は『怪獣無法地帯』でした。チャンドラー、マグラ、レッドキングが抗争を繰り広げ、これにピグモンやら吸血植物スフランが絡んでくるという、まさにてんこ盛りの内容でした。あまりにたくさん出し過ぎて、王者レッドキングの凶暴さがイマイチ伝わらないのが残念ですね。久しぶりに見たわけですが、何かあっさりとウルトラマンに倒され、拍子抜けしてしまいました。もっと強かった印象があるんですが・・・そんなレッドキングに負けた我らが(ペギラ改め)チャンドラーが哀しいです。
 続いてマックスの方は、『甦れ青春』ということで、初代ウルトラマンの科特隊メンバーを演じた3人が集結しました。ハヤタ隊員役の黒部進、フジ隊員役の桜井浩子、そしてイデ隊員役の二瓶正也です。初代を見た直後に40年後の彼らを見、何ともいえない感慨がこみ上げてきました。二瓶氏は変わらない(姿形はだいぶかわっちゃってますがw)味ですね!小学生の時に感じた、温かい人柄が、いまもそのまま画面に出ていました。(ついでに、黒部氏は変わらず演技下手ですし・・・)登場怪獣は「飛魚怪獣フライグラー」でした。トビウオが汚染により怪獣化したという設定なんだから、もう少し「魚類」を感じさせる造形がほしかったですね。

今日のウルトラマン ~アントラーVS魔デウス~

2005年11月26日 | 今日のウルトラマン
 今日の初代は『バラージの青い石』でした。この作品は私の選ぶ(笑)ウルトラマン・ベスト3に入る傑作です。もちろんアントラーの造形もすばらしいのですが、ストーリーもエキゾチックかつ無常を感じさせてくれます。滅び行く伝説都市バラージとこれを襲う怪物アントラー。ウルトラマンと「青い石」の力によって、辛くも壊滅はまぬがれたものの、もはや往時の繁栄を取り戻すべくも無く、砂の中に埋もれる運命のバラージ。住民は老人ばかりなのに、何で女王チャータムは一人若いんだ!なんて野暮なことを言ってはだめ。中近東で何が起きても不思議はないのは、今も昔も変わらないのですから。
 続いて放送のマックスは、真打登場、実相寺昭雄監督作品『胡蝶の夢』でした。うーん、やっぱり実相寺先生はすごいですね・・・よいこの皆は置いてけぼりです。・ウルトラシリーズを始めとする特撮作品は、劇中のヒーローに「なりきる夢」をちびっ子たちに与えることで成立しているわけですが、今回の作品は大人(石橋蓮司さんが扮しているのですが、モデルは実相寺監督自身?)が夢の中でヒーローと渾然一体化してしまい、「胡蝶の夢」状態になってしまいます。これじゃ、ちびっ子が自己投入する隙なんてありませんよ。私たち大人のファンには最高のプレゼントですが・・・登場する怪獣もすごい。これはソフビ化は無理でしょうね。
「これまでの、見た目の恐さへの具象的進化とは違う造形を、今回の怪獣は歩むのである。新しい進化だ。掴んでも掴み切れない抽象性に、怪獣の恐さは存在するのである。」(実相寺監督のエッセイ『夢玩具ふぁいる』より)
確かに、マックスが魔デウスに飲み込まれるシーンに「おしっこちびったちびっ子」は多いだろうな。それと、ミズキ隊員と女彫刻家の顔が溶け合うシーン・・