「カワイイ」について

2006-09-04 08:25:44 | Weblog
テレビを観ながらいつも驚くのは、女性が「カワイイ」を愛用し頻発することです。「カワイイ」という形容詞がカヴァーする範囲は広くなる一方のようです。ネコやイヌ、それに草花、それにアクセサリーくらいまでなら「カワイイ」は問題ないのですが、それ以上広がるとどうでしょうか?小さな男の子ならもちろんOKですが、20歳も過ぎた堂々たる男性を「カワイイ」と呼ぶのはいかがでしょうか?大きな家も(場合によっては)「カワイイ」ですし、仏像も「カワイイ」です。そう森羅万象ほとんどあらゆるモノが「カワイイ」で済みます。要するに、対象物の大小にかかわらず、「自分よりも小さくて無害である、と感じられるモノ」についてはすべてカワイイが適用可能ということのようです。そう、「カワイイ」が多用されていう一方で別の形容詞も盛んにオプションとして使われるのであれば問題ではありませんが、小さいと感じたら何でも「カワイイ」で、それしかないのだとすれば悲しいことですね。それこそカワイイという感じなんですよ。なぜこんなに「カワイイ」が愛用されるのかというと、これは流行なんでしょうか?言語使用上の怠惰なんでしょうか?それとも日本人の「縮み志向」の表れなんでしょうか。たぶんそれらの複合したものなのでしょうね。こんなことやってると、日本語はどんどん痩せてくるように思うのですがどうでしょう?