福島市の被爆による危険度は?

2011-06-15 16:31:31 | Weblog
先日発売されたある週刊誌にのった「人口29万人 福島市内が危ない」というトップ記事はある環境保護団体が行った放射量測定に同行した際の記録です。
そこで、この記事に出てくる放射量によって福島市の「危険度」を考えたいと思います。

現在マスコミなどで被爆量として使われる単位は殆どが「マイクロシーベルト」と「ミリシーベルト」で、ミリシーベルトはマイクロシーベルトの1000倍、という関係です。さらに、マイクロシーベルトは殆どの場合、1時間毎の被爆量として使われるようです。それに対して、我々市民生活に関してミリシーベルトを使う場合は、ほとんどが年間の積算量としてのようです。先日政府はこの年間被爆量の(安全?)限度を20ミリシーベルトから1ミリシーベルト(以下)に引き下げたことは記憶に新しいことです。これは福島市の市民団体の抗議の後のことでした。

私のようなド素人はいったい年間何ミリシーベルト以下なら安全なのかさっぱりわかりませんし、そもそも「・・・・被爆しても安全」という考えそのものがよくわかりませんが、いちおうこの週刊誌の中に記録されている毎時の被爆量と年間積算被爆量の数値を並べてみたいと思います。年間被爆量、とは、「毎時被爆量×24時間×365日」ということです。

A 福島市内のある公園の場合(たぶんS公園、と思われる)
  
  盛り土 →毎時6.3マイクロシーベルト →年間5.51ミリシーベルト(以下略して       書きます)
  枯れ葉の塊 →4.2 →年間3.36
  トイレ裏の雑草の生えている地面 →9.1 →年間7.97
  トイレ入り口の排水口付近 →2.5 →年間10.95

B 阿武隈川向うのある中学校の場合

  駐車場そばの倉庫付近の土 →360 →年間315.36(アッと驚く数値!)
  この土を除染した後では  →45 →年間39

C この中学校近くのある私立保育園の場合

  保育園に至る歩道の側溝 →2.0 →年間1.75
  雨どいから水が流れ落ちる所 →19.6 →年間17.16
  別の雨どいの下 →35 →年間30.66
  ブランコの木製椅子部分 27.2 →年間23.88
  保育園の裏に積んであった枯れ葉 →90.9 →年間78.84(驚異的数値!)


以上ですが、これを見ると、福島市内のホットスポットの放射線量がいかに多いかが伺われます。ただしこれはホットスポットでの話であって、福島県が公式HPで発表している福島市の放射線量は1.3マイクロシーベルト(毎時)です。

さてそれでは、先ごろまで安全(?)規制値としていた「年間20ミリシーベルト」は、毎時に換算すると「2.28マイクロシーベルト」となり、これは避難命令が出た飯舘村の数値に近いものです。
逆に、市民団体の抗議の後で政府が改めた「年間1ミリシーベルト(以下)」は、毎時に換算すると「0.11マイクロシーベルト(以下)」になります。
これで、現在の福島市の「危険度」の一端が伺われます。


  


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