安達太良山の遭難のこと

2006-02-15 19:03:32 | Weblog
数日前、福島県の安達太良山で遭難騒ぎがありました。シニアを含めた4人の冬スキーのパーテーでした。その日はたしか弱いながらも冬型でした。4人は奥岳から登って山頂付近にたどり着いたようなのです。ところが(冬型なので当然ですが)山頂付近で天候が激変して、猛吹雪になったそうです。安達太良山で吹いたら気温は氷点下20度とかになるそうですね。そこで動いてはいけなかったのですが動いてしまったのです。目的とする方向とは逆の方向に下ってしまったのでした。安達太良山や吾妻山のような穏やかな山容の山は、実はとても危険なんです。自分の居る現在地を判断する手がかりがないんです。(それが原因で、吾妻山では過去に何人も遭難死しております)
4人のうちの一人は大変なベテランなのだそうですが、方向を示すしっかりした磁石としっかりした地図は持っていたのでしょうか?冬の安達太良山の山頂から見下ろすと分かりますが、ほんのちょっと間違えてもとんでもない方向へ行くのです。
そういうわけで、日本列島がすっぽりと大きな移動性高気圧に入った晴天の日以外は冬の安達太良山には登るべきではありません。吾妻山はたぶんもっと危険でしょう。

乳頭温泉

2006-02-14 20:37:27 | Weblog
先日乳頭温泉の鶴の湯温泉で表層雪崩が襲って死亡者一人、けが人10人を出しました。昨年の夏行ってきました。田沢湖町から約30分、奥深い落葉樹林の中の道を左へそれてさらに進むと10分足らずで鶴の湯に着きます。昔の「宿」の面影を残しており、乳頭温泉郷の6つの温泉の中でももっとも人気の高い温泉です。人間の観察眼などぜんぜん頼りになりませんね・・・・・鶴の湯の背後にこんな雪崩を引き起こすような山があることをこの事件の知らせで初めて知りました。温泉の建物や湯に気をとられて、周囲の地形にまでは注意が行かなかったのですね。
乳頭温泉郷というように、ここは1つの温泉ではなくて、6つ(国民休暇村も入れると7つ)の温泉の総称なんです。雪崩といえばむしろ一番奥の孫六温泉が危険そうなんです。なにしろ乳頭山に登る登山道の出発点のある所ですからね。冬の乳頭温泉郷を訪れるならば雪崩の危険の無い場所を調べるべきですね。

「故郷」の条件

2006-02-10 19:45:27 | Weblog
故郷とはどういう所であるか、その「条件」についてちょっと考えてみます。三省堂の「新明解国語辞典」によれば、

故郷:(今は住んでいない)自分の生まれた土地。

さらに「ふるさと」を同辞典で引くと次のようです。

ふるさと:その人が短からぬ歳月住んでいる(住んだことのある)土地。

以上のようですが、ある土地が「故郷」であると感じるための条件とはどんなことか、に興味があります。なぜそんなことに興味を持つのかというと、最近のように人間が一箇所に落ち着かず、主人の勤務の都合上頻繁に転勤を繰り返し、けっきょく老齢になれば東京、大阪のような大都市に集中して住むことが多いような時代では、どこが「故郷」なのかはっきりとは分らないと感じる人が多いのではないでしょうか。新明解国語辞典のように「自分の生まれた土地」と物理的な定義で割り切ればコトは簡単ですが、人間そうも行かないことが多いのではないでしょうか。
数年経って行ってみると街の様子がまるで変わっていた、などということが日常茶飯事なのですから、単に「生まれた土地」を故郷と感じなさい、というのは酷であるように思われます。
むしろ幼少時代から青年期にかけて知り合った友人知人が今でも未だ生存している土地、と定義した方が実際の感情には合うのではないでしょうか。今は人々の移動が頻繁ですから、親しい人が一人も居なくなれば、そこは故郷と呼ぶには空しい土地になってしまうことでしょう。ですから今では「故郷」とは多くの人々にとって、一種の消耗品になりつつあるのかもしれません。侘しいことです。

色彩療法

2006-02-01 19:50:48 | Weblog
今日は色彩療法を取り上げます。英語ではcolor therapyです。
これはいろんなサイトを検索すれば分りますが、色彩療法とは「病気を癒す」方法というよりは(普通の状態の人が)気分を爽快にする方法といったほうがよさそうです。
これは催眠療法のようには胡散臭くないような気がします。なにしろ、本だって知らず知らずのうちに好きな色の本を買っていることがありますし、部屋の内装の色に至ってはそう簡単に後で貼り直すことができないものだけに、どういういう色にするかは自ずから慎重にならざるをえません。色が人間の気分に与える影響は実に大きなものです。部屋を暖色系統の色で統一して、着る衣服は寒色系統の色をメインにするのが好きな人も居ることでしょうし、その逆もあるでしょう。または、部屋も衣服も暖色系等か寒色系等に統一する人もいるでしょうね。
私の部屋はどうもベージュ色が多いようです。数年前ちょっとしたリフォームした時に、迷わずこれらの色を選んだのです。天井も床も壁もそれぞれグラデーションの違うベージュです。当然カーテンもベージュです。
しかし部屋すべてをベージュで統一するわけには行きません。壁に並ぶ本はもうメチャクチャな様々な色で手のつけようがありません。これは我慢するしかないでしょう。
我々庶民にとって関係ある「色彩療法」など部屋の色くらいかな、と思うとそうでもなくて、色彩療法の奥深さが覗われます。