祖母
「誠恵、明日9時半に美容院を予約したけん連れて行っていや」
妻
「急に、何処かに行きな~だか」
祖母
「あさって敬老会が福祉センターであって、行ってみょかと思って」
妻
「よけ行きな~だ」
祖母
「何回にも分けて開かれ~しこだぁ~もん、毎回会場がいっぱいにな~だって。町長さんも来て歌を歌いな~しこだぜ」
私
「子供の数はだんだん少なんな~に、年寄りはなんぼでも増え~なぁ。年寄りが増え~ほど子供が増えやええになぁ~」
祖母
「だって、いかにゃぁ損んだがん。飲みもんや折りもで~しこだし」
私
「折り箱一つもらあてて、美容院まで行きゃぁ~、そっちの方が高かつくがん」
祖母
「だって美容院は、いつかどうせ行かんといけんがん」
私
「まあ、そりゃ~そげだぁ~もん。敬老会なんて公費を使った、てえのいい選挙運動みたいなもんだな~ぁ」
(平成17年に三町が合併し新しい町制のもと、二度目の町長選で現職町長を新人が僅差で破り現町長が誕生した)
妻
「だって年寄りはこんなことでもないと、なかなか外に出る機会がないがん」
妻
「誰と行きな~だ」
祖母
「隣の奥さんと一緒の行く約束しちょうだがん」
私
「敬老会は何歳から出席でき~だ」
祖母
「75歳からで、となりの奥さんは今年初めてでな~だって」
妻
「ほんなら、朝9時に連れて行った~げ~けん、よいしちょきないよ」
以上
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