たわいもない話

かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂

冷 戦

2020年12月23日 11時18分23秒 | 雲雀のさえずり
  昨夜から降り続く雪。

  今日は雪搔きしなくては。

  朝食をすませて外に出た。

  雪は60センチくらい積もっている。

  一月に降った雪より、はるかに多い。

  前回は、ハイペースで雪搔きをし、途中でダウンしてしまった。

  今日は、スローペースでしよう。

  心でつぶやいた。

  「こんなに降っちょう時にせんでも、止んでからしない・・・・・・」

  「私、よう、手伝わんけんなー」

  「うるさい! お前に手伝えなんて、一言も、いっちょうへんがな」

  作業は、9時から12時近くまで黙々と続いた。

  「ホットケーキ焼いたけど、食べる?」

  「いらん!」

  家内が、顔を見せたのは、この一度だけ。

  たわいもない、冷戦継続中。







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冷 戦

2020年12月23日 11時17分04秒 | 雲雀のさえずり
  テレビに某大臣の顔が映し出された。
 
 「この人にだけは、命を預けたくないなー」

 「もういいけん。その言葉、何度も聞いたわ!」

 「もう、お前とは話はせん。」

  そんな、たわいもない会話がもとで

  孤独な私と、多弁な家内の冷戦状態が続いている。


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生きる

2020年12月23日 11時15分45秒 | 雲雀のさえずり

私は、父を越え、母に近づいた。


真夜中、ふと、目が覚めると、カーテンの隙間から


星明かりが、幽かに差し込んでいた。


私は、松煙墨で塗りつぶしたような天井を、ぼんやりとながめていた。


「人間は、精が抜けると、死にとうなるんじゃけ」


“宮本輝・幻の光”の一節が脳裏に浮かんだ。


以前、誰かから訊いたことのあるようなフレーズである。


私の記憶は、ビデオテープの早送りのように、幼少時代へと遡った。


飲んだくれの亭主と、六人の子供を育てる母がいる。


母は、空の米櫃に凭れかかり、


「もう、精も根も尽きはててしもうた」


と、呟いている。


母は、この苦境を、どう乗り切ったのだろうか。


もう、母に問うすべは、私にはない。


精根つくしても、問うすべはない。

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