THE BOOKハンター!

~〈本の虫〉の痛快読書日誌~

なぜか不機嫌? 井上陽水の小倉コンサート

2008年04月05日 | Weblog
 「井上陽水コンサート2008」が今月からスタートし、私は4日夜、皮切りとなった九州厚生年金会館「ウェルシティ小倉」でのコンサートを聴きに行きました。井上陽水の小倉公演は2006年10月以来、1年半ぶり。会場となった大ホールは、陽水ファンによる熱気に包まれました。
 19時過ぎ、開演。スカイブルーの衣装で登場した井上陽水に、客席から大きな拍手が沸き起こった。ステージには陽水のほか、新メンバーを加えた4人のバンドが定位置にスタンバイ。
 始めの曲は「Make-Up Shadow」。スピーカーから流れる楽器の音量が大きすぎ、陽水の歌声がこもったように聴こえたので、いささかがっかりした。続く「Power down」、「娘がよじれる時」も同様でした。
 「小倉の皆さん、こんばんは。井上陽水です・・・・」
 3曲を歌い終えた陽水が口を開くと、2階席から「陽水~!」という男性の大きな声が飛んだ。
 「小倉城の桜は満開でしたね。2008年のコンサートを桜が咲き誇る地元で始めることができたのも、皆さんの賜物のおかげ。言葉で表わすとこうなります(笑)・・・・」
 陽水が話すと、会場からは再び拍手が沸きました。
 「闇夜の国から」以降、バンドの音響が絞られて、陽水の声が聞こえやすくなって、ひと安心。今年のツアーは「new bandでのアコースティック・モダンサウンド」を売りにしていますが、曲もマイルドにアレンジされ、演奏のボリュームも押さえられ、落ち着いたムードで統一されていました。また、今までよりも静かな曲が多く、明るく騒がしい曲が少ないのが印象的でした。
 「小倉、福岡など地元の客席には関係者が多いので、緊張します。厳しい目で終始見られているので・・・。外にいても声をかけられて大変です。仕事柄、いちおう格好をつけてはいますが・・・・(笑)」
 「来年で歌手活動40周年を迎えます。ここから1時間くらいの距離にある田川から上京し、『アンドレ・カンドレ』という名前でデビューしました。どうして僕はこんな変な名前を考えたんでしょうね(笑)・・・・」
 「皆さん、本当にお元気で何よりですね。ここに自力で来られること自体、元気な証拠です。お喜び申し上げます(笑)」
 「ツアー初日の小倉での夜も、半分が過ぎてしまいました・・・・」
 陽水は歌の合間にトークタイムを挟みます。でも、いつもより長さが短く、その話が弾みません! 少し不機嫌な感じで、観客の声援にも反応を示さず、プロとしての意識に欠けているような気がしました。
 とはいえ、「限りない欲望」「背中まで45分」「バレリーナ」など懐かしい名曲も数々。「Just Fit」では間奏時に「Just Fit~!」声高に絶叫した。
 8時45分、「虹のできる訳」でいったん終了。鳴り止まない拍手の中、エンジ色のTシャツで再登場した陽水は、ベース担当の女性らが加わった新しいバンドメンバーを紹介し、アンコールの3曲を熱唱しました。
 最後の「夢の中へ」では、観客が徐々に立ち始めて、場内は熱気に包まれた。 
 「皆さん、お元気で! また会いましょう」
 歌い終わった陽水は、観席に向かって大きく手を振り、ステージの裏へ消えていきました。