Yutaka's Room ☆ Sparkling!

☆街や地域のこと、洋服のこと、制服やランドセルのこと、少し自分のこと☆石川県白山市株式会社フクズミ代表取締役社長 福住裕

事業仕分けの功罪

2009-11-28 10:16:00 | 2ndS 社会・経済の話題

民主党政権となり、その取っ掛かりの最も特徴的な手法として

〝事業仕分け〟が行われました。

  

事業の必要性を短時間に判断することが出来るのか、

また、官僚など答える側の説明能力などが話題となっています。

 

某元タレント議員など仕分け人側の質問の仕方にも注目が集まりました。

なかには、相手や社会を刺激するような表現もあったようです。

 

この質問の仕方については、これまでの協議や審議のあり方、

あるいはディベートなどパブリックな議論の方法の視点からみると、

確かに疑問符のつく表現もあったと思いますが、

文芸的意図というか、

普通なら投げない変化球みたいな問いかけで、

こう言ったらどう応えるの?とか、こうを刺激したら、どう反応するのかな?

みたいな意図が質問者にあったように思います。

 

そういうところが、これまでのガチガチで形骸的な文書やヒアリングによって

事業の是非を審議してきた官僚の方々と大きなギャップがあったのでしょう。

 

極端な質問だったけど、結果として論点が明確になったり、

本当に必要だという議論が起こることにつながった面があります。

そこに今回の仕分け作業の最大の価値があるように思います。

 

当事者や周辺が、じゃあいいです、って言ってしまうようなことには、

やはりお金はかけられない、と思います。

民間や学者も含めて、これはいる、これはいらない、という議論になっている、

その場面が社会の耳目にさらされてることは、

ゼロベースから考えざるを得ない近頃の日本にとって必要なことなのでしょう。

  

 

一方で、この事業仕分けが大勢において国民に支持されているが故に、

景気を締めている一因になってしまっているのではないかと思います。

 

国民には、今の景況が尋常な状態でないことの実感がありますから、

財政の根本である国の事業仕分けに注目している一方、

個人の暮らしや消費にも同様の観点を持ち込んで、

消費を峻別しているきらいがあります。

 

これも長い目でみると大切なことです。

サスティナビリティを意識した生活観はこれからますます比重を高めるでしょう。

  

しかし、経済が持ち直さないことには、

今、目の前でおこっているさまざまな問題がなおさら深刻になってしまう

悲しいスパイラルのうえに生きている現実があります。

 

日本は今が頑張り時ですね。

たどり着いた先に、明るく健全な未来があることを祈って、

ひとりひとりから新しい何かに取り組んでいく必要があるように思います。