2017年8月から内閣府副大臣を務め、昨年10月まではIR担当だった自民党の秋元司議員はIR参入をめざしていた中国企業側に便宜を図る見返りに現金を受け取った疑いが浮上し、24日に地検特捜部は逮捕状を請求した。事実であれば、厳罰に処すべきです。こうした政治家によるスパイ行為が横行している中、日韓首脳会談です。安倍首相・文在庫大統領双方とも、国内政治上も、譲歩は許されず、ガチ会談であればなるべき結果というべきでしょう。韓国は来年の総選挙、タガの緩んでいる自民党は来年の衆議院選挙と両国とも、選挙を通じて意思決定するしかないようです。
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およそ1年3カ月ぶりに開かれた、日韓首脳会談。
両国の主張がかみ合わず、あらためて関係改善の道のりの険しさが浮き彫りになった。
日本時間の午後3時すぎ、中国の成都で始まった1年3カ月ぶりとなる日韓首脳会談。
その冒頭、こんな場面が。
「私としても、この重要な日韓関係をぜひ改善したいと考えており、きょうは率直な意見交換を行いたいと思います」と話した安倍首相。
続いて、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「両国の懸案を解決するには、直接会って、率直な対話をすることが最もベストな方策だと考えます。両国が膝を交えて、賢明な解決策を早急に導き出すことを期待します。(日韓は)一時期ぎこちないことがあっても、決して遠ざかることのできない間柄です」と述べた。
安倍首相の発言が1分程度だったのに対し、3分以上話し続けた文大統領。
さらに続けようとするが、日本の外務省担当者が割って入り、報道陣を退出させた。
いわゆる元徴用工問題、そして、輸出管理問題など、日韓関係が戦後最悪ともいわれる中、どんな話し合いが行われたのか。
予定の30分を超え、およそ45分間行われた首脳会談。
終了後、安倍首相は会見で、「文在寅大統領には、旧朝鮮半島出身労働者問題に関するわが国の立場を伝えました。国と国との約束を順守してもらわなければなりません。韓国側の責任で解決策を示すべきである。日韓関係を健全な関係に戻していくきっかけを韓国側から作るよう求めました」と述べた。
これに対し、文大統領は、「この問題の解決の重要性は自分としても認識し、早期に問題解決を図りたい」と述べたという。
今回の会談で、日本、そして韓国は、それぞれ何を得たのか。
フジテレビ政治部・鹿嶋豪心記者は、「今回の会談で、日本が具体的に得たものはなかったと思います。ただ、プラスがあったとすれば、久しぶりのトップ会談でも安倍首相は徴用工問題に関する従来の立場を一切変えなかったから、ただ単に対話だけを続けても何も解決しない。韓国から具体的な提案がなければ、会っても意味がないという明確なメッセージを伝えたことだと言えるかもしれません」と話した。
一方、韓国側は。
フジテレビ ソウル支局・渡辺康弘支局長は、「対話による解決を目指すという点でトップ同士が一致したのは、外交的な孤立への不安が高まる韓国にとって肯定的ではあります。ただ、文大統領は、最大の関心事である日本の輸出管理強化の即時撤回を求めたが、進展は全く得られませんでした。徴用工をめぐる問題でも解決策を示せず、日本政府がレッドラインと見なす日本企業の差し押さえ資産の現金化というタイムリミットは刻々と近づいています。韓国が得たものは、ほとんどなかったといえます」と話した。
さまざまな課題について、対話を通じて解決することで一致した両首脳だが、韓国側が具体的な解決策を示せない中、関係改善への道のりは、依然不透明。