『名も無く豊かに元気で面白く』

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寿命は❝生活習慣改善❞で延ばせる。「早死家系」「長寿家系」の遺伝素因は25%だけだった。

2018-09-17 07:34:51 | 日記

寿命は基本的には生活習慣で決まるものだそうです。しかし、長寿遺伝子をオンにすれば、寿命を延ばすことは可能なのだそうです。「がんになる原因の3分の1はタバコ、3分の1は食生活、残り3分の1はウイルス感染や紫外線などさまざまな要因です。最もよくないのはタバコ。食事では脂っこいものの食べ過ぎがよくない。特に女性ではエストロゲンというホルモンが出やすくなりますが、そうした人のほうが女性特有のがんになりやすいと見られているのです。」デンマークでの100年に及ぶ研究で遺伝子が100%同じ一卵性双生児と50%同じ二卵性双生児に対する追跡調査の結果、遺伝素因は平均で25%。約75%の非遺伝素因だったのだ。寿命は遺伝的要素より、自分の判断で何とかなる環境や生活習慣が強く影響していたのだ。1/4の遺伝素因は努力で克服できる可能性が3/4努力する価値はありそうです。


以下抜粋コピー

「早死にの家系」「長寿の家系」という言葉をよく耳にするが、はたして、寿命は遺伝によって決まるものなのか。京都大学医学部・近藤祥司助教授が言う。

「100歳まで生きる人は、両親が90歳まで生きたとか、長寿家系であることは間違いないようです。いままでは細胞の老化は分かっても、個体の老化の解明にはつながらなかった。現在はむしろ、遺伝子と環境の両面で研究をしていこうという方向です。老化は複雑で一つの遺伝子だけでは解明できないということを示唆しているとも言えますね」

具体的にはどの程度遺伝するものなのか。父親、母親からの遺伝素因が寿命に何%関与しているのかを調べた実験がある。順天堂大学大学院医学研究科・白澤卓二教授が説明する。

「遺伝子が100%同じ一卵性双生児と50%同じ二卵性双生児が何歳まで生きたかということを1世紀にわたって調べたデンマークの研究です。 育った環境は一卵性も二卵性もまったく同じ。

それぞれの寿命を調査研究していくと、遺伝素因の何%が寿命の決定に関わっているかが分かるわけです。その結果は、日本人とヨーロッパ人の違いは多少ありますが、遺伝素因は平均で25%。残りの約75%の非遺伝素因は、生活習慣などの環境素因です」寿命は遺伝的要素より、環境や生活習慣が強く影響しているのだ。大正 12年の日本人の平均寿命は男性が42歳、女性は43歳だった。'08年は男性が79歳、女性が86歳だ。大正時代といまの時代で遺伝子そのものや構成などが変わったという可能性は限りなくゼロに近い。

つまり、寿命が延びた理由は、環境要因の変化としか考えられないことになる。

寿命はこうすれば延びる

ではどうしたら長生きできるのか。実は、人間の体には、うまく働かせることで寿命を延ばすことができる長寿遺伝子というものがあることが確認されている。

「寿命研究にもっとも多く使われているのはエレガンス線虫という体長1㎜ほどの虫とショウジョウバエです。約1万9000個の遺伝子がある線虫の場合、大体寿命が21日。

人間は約2万2000個ですから、遺伝子の数はそれほど変わらない。1万9000個のうち、寿命をコントロールしている遺伝子は50ほど。人間にも50個ぐらいは寿命をコントロールする遺伝子があると考えられる。実験上は遺伝子操作をすることで、線虫の寿命が1・5倍~2倍に延びています」(白澤教授) 寿命をコントロールする遺伝子のなかでも、人間の寿命に最も影響を与えるのがエネルギー代謝をコントロールする遺伝子群だ。エネルギー代謝とは、細胞内小器官のミトコンドリアによって、酸素でグルコース(ブドウ糖)を燃やすこと。 効率よく燃やせないと、活性酸素が出て、細胞の中のDNAやたんぱく質を錆びつかせたり、細胞の機能を低下させたりする。これが、老化の症状となる。

つまり、グルコースの燃やし方がうまい人はミトコンドリアが効率よく機能しているので、長寿遺伝子をオンにしていると考えられるのだ。摂取するカロリー量も長寿のために重要な要素だ。

腹7~8分目を心がけて少ないカロリーで効率よく身体を動かす人が長寿遺伝子をオンにしている。アカゲザルの実験でもの量を制限し、摂取カロリーを低めにしている方が

長生きするという結果が出ている。そうすると歳をとってからも病気にかかりにくく、認知機能も維持される。長寿遺伝子が機能するかしないかには、生活習慣が大きくかかわっているのだ。

「また、DNAの傷を修復する遺伝子群もあります。ストレスや過度な運動はDNAに傷をつけ、かえって老化を促してしまう。それを修復する遺伝子をオンにできれば、寿命を延ばすことができるのです」(白澤教授) このように、人間の寿命には長寿遺伝子を軸にして環境要因がより強く作用していたということが分かってきているのだ。カロリー制限や適度な運動以外にも、赤ワインを飲めば、長寿遺伝子をオンにすることができる。環境要因や長寿遺伝子によってますます寿命は延びていくと考えられている。

コメント (2)
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