だいぶ前、「シチリア名物のズッキーネ、育ててみてね」とお友達に種を頂きました。
(しばらく温存後)今年の春先に種をまいたものの、ポットに名札をつけておかなかったせいで、ほかのカボチャ・ズッキーニ類とごちゃごちゃに。
苗を見ても、どれがどれか分からず、芽が出たのかどうかすら分かりませんでした。
畑に植え替えてしばらく放置後、カボチャにしてはやや毛深い、にょろにょろしたツルに見慣れない白い花がついた植物を発見。
ズッキーニだったら黄色い花のはずだし?
堆肥に種が混入していた雑草かともおもいましたが、どうやらこれがシチリアのズッキーネ。
ウリ科カボチャ属ではなく、ウリ科ユウガオ属の野菜のようです。
これはシチリアで
cucuzza lunga ククッツァ・ルンガ (ククッツァはシチリア方言でウリ一般のことのよう)
と呼ばれています。
「クク」って何か可愛い☆
と思ったら、ウリ目 Cucurbitales ウリ科 Cucurbitaceae の cucu のよう。
そういえば英語の胡瓜キューカンバーも、cucu ですね。
zucca serpente di Sicilia ズッカ・サーペンテ・ディ・シシリア シシリアのヘビウリ
zucca lunga ズッカ・ルンガ (長いウリ)
とも呼ばれるそうです。
これはシチリア、およびカラブリア特産の野菜で、夏の風物詩だとか。
ツル先(tenerume テネルミ)や葉とともに調理されたこのウリのスープは、シチリア人にとって郷愁をかきたてる料理のようです。
とても珍しい野菜なので、記念に本場シチリア風の料理を試してみることにしました。
ツル先も摘んできましたよ!
■■ククッツァ・ルンガのスープパスタ
■材料
ククッツァ・ルンガ (日本の野菜だったら冬瓜やユウガオで代用できると思う)
ククッツァ・ルンガのツル(70cm分くらいを3つほど)
ニンニク 少なめ
タマネギ 少なめ 細切り
トマト 粗く刻む
スパゲッティ 手でバキバキ折っておく
顆粒スープのもと (本当は使わないようだけれど、少し入れました)
オリーブオイル (仕上げにかける)
パルミジャーノチーズ (仕上げにかける)
■作り方
(1)ウリ本体、およびツルを摘んでくる。
ウリが成熟してしまうと、その株の葉っぱやツルは枯れ気味になってしまいます。
なので今回は別の若い株からツルをちょん切ってきました。
(2)ツルのうち食べられるのは、葉と葉柄、および先端部。なので主軸からそれらを折りとる。
これを何度か水を換えながらよく水洗いする。洗うと樹液成分のせいか、水が白く濁って泡立つ感じ。
葉っぱは、毛羽だってもこもこしています。(クズの葉のよう?)
水気を切って、ざく切りにしておく。
(3)ウリはピーラーで皮を剥く。(ごく幼果の場合は剥かなくていいかも)
皮を剥いたところが触ってザラザラしている場合はもう一度ピーラーをかけ、ぬるりとするところまで剥く。
ブロック状にカットしておく。
(種やワタが成熟しすぎて気になる場合は取り除くようだが、今回はそのまま使った)
(4)鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニク、タマネギ、ヘビウリを入れて炒める。
更に刻んだトマトを入れ、塩コショウで調味し、たっぷり目の水を加えて10分ほど煮る。
(もしかしたら水を加える前に蒸し煮にするのかも)
(5)煮立ったスープに、ツル部分、およびパスタを入れる。
葉っぱの固さ、パスタの太さによって順番は前後するが、今回、6-8分茹でのパスタの場合、ほぼ同時に入れてみた。
もっと太いパスタの場合はパスタを先に入れる。
(イタリア語のレシピによると、「葉っぱの煮込み時間は5-6分でよく、繊細な食感と味わいを生かすため、茹ですぎないように」とあります。日本人の感覚では、普通に柔らかくなるまで茹でていいと思う)
(6)煮えたら火から下ろし、フタをしたまま2、3分蒸らす。
(7)熱いうちにお皿に盛りつけ、エクストラ・バージン・オリーブオイルを垂らし、パルミジャーノ、もしくはペコリーノチーズをふる。
(8)余ったら冷蔵庫に入れておき、食べる30分ほど前に室温に戻した、ひんやりした状態のものも美味しい。
(ユウガオの煮物も、冷やして頂いたりしますよね。分かる気がします)
写真、いっぱい撮っておきましたよ!
パルミジャーノもペコリーノもなしだったので、オリーブオイル少々をかけて食べました。
試しにレモンを絞ってみたら、それもよく会いました。
レシピを参考にしたサイトによると、ククッツァ・ルンガは「取り立てて味というほどの味はない」野菜らしいです。
このウリは、ズッキーニよりもデンプン質が少なく、するすると溶けるような食感に感じます。
冬瓜やユウガオを思わせます。
やさしく繊細であっさりした味わいです。
暑い夏、このタイプの野菜は体を冷やす効果もありそうです。
シチリア出身のさる知人は、ミラノでこのスープパスタだけを出すお店を開きたいくらい、大好きなのだそうです。
故郷の味、なんだろうなあ・・。
皆さんは、故郷の味、ありますか?
■参考情報
葉っぱ(テネルミ)入りのスープパスタレシピ(イタリア語・写真多数)
葉っぱなしのスープパスタレシピ(イタリア語・写真多数)
私は真夏の時期のズッキーニは手間なのでツルアリに変えようと考えてます。(夕方毎日根元を冷やすため根元に水を入れたり。日よけ、風通り対策など)
来年は韓国かぼちゃとズッキーニ・Longue de Nice
を考えてます。
http://www.garitto.com/product/10376350
http://www.dolce-terra.com/FR/cougourdeta/courgettenice1/
http://www.dolce-terra.com/FR/cougourdeta/samsung-37/
でも油断すると
http://bonnaudecevennes.canalblog.com/archives/suivi_de_cultures/p10-0.html
になりそうな
韓国かぼちゃはジューシーというよりグニャといかナスがナスの食感?
でも。あの。
内容以上に目が釘付けなのが、その「お鍋」です。時々登場するけれど、Fujikaさんは炒めたり煮込んだりに使っていらっしゃるけれど、それ、どう見ても「電気釜の中身」に見えちゃうのですが。真相、お教えください。
http://ameblo.jp/mieraymisa/entry-10981243312.html
私は売れないと思っています。
イタリア料理愛に溢れる方のブログにも出ていたので、宜しければご覧になってみてください。
参考になるかもしれません。
http://vruocculu.exblog.jp/18356942/
http://vruocculu.exblog.jp/18263303/
普通に(日本の種苗店の店頭で)種が販売している。
ただ、売れない。ディスプレイ用?らしいです。
探した種の名はちりめん細長瓜http://www.mcci.or.jp/www/tsurusin/haruyasai/chinese/hinshu/tirimenhosonaga.html
http://www.mcci.or.jp/www/tsurusin/haruyasai/chinese/hinshu/tirimenhosonaga.html
本当は聞いたけど全部忘れていた。ちりめん細長瓜の名前もただ種家のHPの形状を覚えていました。
http://shop.takii.co.jp/CGI/shop/search/detail.cgi?item_code=AZU152&prev=enable
ニースのかぼちゃとヘビウリは、三浦の高梨農場さんが育てていらっしゃいますよね。
http://blog.livedoor.jp/takanashifarm/archives/52868987.html
http://blog.livedoor.jp/takanashifarm/archives/52891002.html
ちりめんタイプのヘビウリは初めて見ました。ウリ科何属でしょうね。調理法は・・・。
もし育ててみたら、味を教えて下さいね☆
えー、そのとおり、内釜です(現役電気釜のではないですが)。
電気釜の内釜は
・テフロンが上質
・そんじょそこらの鍋より肉厚でしかも熱伝導がいい
・鍋を傾けて注ぐ際、液だれしない
・取っ手がないのでオーブンにも入れられる
などスバラシイんですよ~。
あちこちで力説していたら、貰ったりして何個かあります。
http://blog.goo.ne.jp/fujika_0000/e/a799803dbb3e3d65402f467584a57432
「ゴム製品のような、なんとも言えない匂い」は記憶になくて、割と食べやすい野菜だなあとは思いました。
でも、しょっちゅう食べるものかというと・・・・。
鈴鹿市もまた、変わったものに目をつけますね。
うーん。
あんまり売れないだろうなあ・・・。
このあたりでは以前ヤーコンに力を入れていたのですが、今はほとんど見かけなくなりました。
そこそこ美味しいものでも、定着させるのは大変ですよね・・・。
イタリアに住んでいたことがあって、イタリア料理を教えていらっしゃる方なのですね。
イタリア料理への愛にあふれています。
どうやらツルの長いところも、皮を剥いて食べられるようですね。この前はそこは使いませんでした。分量でいうとそこが一番多いくらいなのに。しまったー。