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省エネ製品の利用

2005-10-28 | 省エネルギー
米国環境保護局(U.S.Environmental Protection Agency)は、エナジーシターと呼ばれる高効率製品(省エネ製品)の普及により、一般家庭の電力を約100億ドル削減できたと発表した。これは2500万戸の電力使用量に相当するそうで、ほかの施策もあわせて2003年度にはCO2排出量を5700万トン削減できたという。

アメリカの一般家庭ではいまだに蛍光灯ではなく白熱電球を多用しており、エネルギー効率の悪いことこの上ないですから、こういうことはよいことです。この5700万トンのCO2削減量は非常に大きくホントかいなとも思えます。というのは日本が2000年実績から2010年までに削減する目標値5900万トンとほぼ同じですから。アメリカは日本の4倍のエネルギーを消費しているので、CO2削減量も同じ比率ならば日本の4倍になりますから、この5700万トンではまだ不十分ですが、エナジースター製品の導入効果は非常に大きいものがあるといえます。

日本でも薄型テレビが良く売れていると聞きますが、省エネ機器というメリットを消費者が感じているからでしょう。食器洗い機(アメリカでは10年以上前からアパートでも完備していました)が日本で発売されたとき、食器洗いが楽になるという効果では売れなかったものが、水道(代)が節約できるというメリットを前面に押し出したら、売れるようになったと聞きます。消費者の省エネ意識が高まるのは良いことです。

日本でも経産省が音頭をとって、トップランナー方式という省エネ機器普及を推進しています。これは、エアコン、蛍光灯、テレビ、冷蔵庫、ストーブなどの製品について、現行販売されているものの中からもっともエネルギー効率の高い製品を認定し、ほかの製品をそのトップの成績のものに近づけていく施策です。
省エネ機器の進歩には目を見張るものがあります。たとえば、1991年の冷蔵庫は413Lタイプで941kWh/年の消費電力でしたが、2003年では438Lとやや大きくなったにもかかわらず消費電力はわずか232kWh/年と75%も削減されています。また、エアコンは94年の製品で10畳用で1,499kWh/年の消費電力が、2004年には941kWh/年と37%も改善されています。

これら高効率・省エネタイプの一般電化製品の導入はCO2削減に大きく寄与するものと期待できます。なお、蛇足ながら我が家では財政上の理由によりなかなか省エネ製品の導入が進まないのが現状です。

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