沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

北海道博物館

2024-08-02 | 国内旅行

北海道開拓の村のすぐ近くに、北海道博物館があります。

【北海道博物館】

1971年に開館した北海道開拓記念館と1994年にできた道立アイヌ民族文化研究センターを統合し、2015年4月に開館

28名の学芸員・研究職員を擁し、アイヌの歴史や有形・無形の文化に関する専門的研究組織も持つ研究博物館。迫力あるね。

65歳以上は入館無料。嬉しいね。

マンモスゾウ

威圧的な牙。先が内側に丸まっているから戦闘には向かないかと思ったけど…。

牙の間には、長くて太い鼻があった。

鼻で敵を上にすくい上げると、ちょうど鋭い牙に引っかかって、敵はやられるね。怖いね。

ナウマンゾウ

数万年前まで東アジアに住んでいた。

この骨格標本は十勝地方で発見された化石で、全国から集まった研究者とボランティアによって発掘された。やるね。

「ポケット学芸員」

博物館にある解説文は、アプリでどこでも見れると、学芸員の方に教えて貰った。

早速ダウンロードしてみた。
全国の博物館が登録している。これは便利。
リスト」が、館内の解説の目次で、選択すると解説を見れる
これは便利だね。「ガイド」は展示番号を入れる必要があり、館内専用だね。
 
北海道博物館は、アイヌの人々とその文化について責任を持って解説してる。
やってきた甲斐がありました。
 
アイヌ民族から和人への交易品
毛皮(トド、熊、鹿、オットセイ、アザラシ)、タンチョウ、オオワシ、干しタラ、干しニシン、昆布。

和人の砂金掘り
江戸時代のはじめころ、砂金を求めて本州から多数の金堀り夫が渡ってきて、9箇所の採掘場では川の流れを変えたり、汚した。
サケ漁ができなくなり、冬の食料不足やサケとの交易品不足でアイヌの生活は苦しくなった。

カラザケ100本と米1俵
松前藩はアイヌ民族のカラザケ100本に対し、米1俵を交換していた。
しかし、1665年に一方的に価格改定し、1俵は左側の30kgから右側の10kgに半分以下になり、アイヌ民族の不満が募った。
シャクシャインの戦い
1669年、シャクシャインひきいるアイヌ民族は、松前藩と闘いを起こした。
しかし、松前藩の鉄砲隊に敗れ、その後は松前藩によるアイヌ支配が強まった
 
夷酋列像
1789年、クナシリ場所やネモロ場所で働いていたアイヌ民族が場所請負人(漁場経営者)に不満を持ち、蜂起した。
この「クナシリ・メナシの戦い」をやめさせた、アイヌ首長12人の絵
絵は評判を呼び、天皇や諸大名も閲覧した。

戦いに参加したアイヌ民族の村と首長の拠点

和人の墓と弔いのイチャルパ(先祖供養)
場所請負制とアイヌ民族
寒冷地では稲作が困難だったため、松前藩は家臣に対し漁場や交易場所の権利を与えた。
しかし、商いが不得手な藩士に代わり近江商人などが場所運営を請け負うようになった。
この場所請負制により、アイヌ民族は和人の下で働き、給料を貰い、物を貰うように代った。
 
北海道の名付け親の松浦武四郎は、場所請負制がアイヌ民族を苦しめると明治政府に訴え、1869年にいったんは廃止されたものの、名前を変えて存続したことに失望し、開拓史を辞職
松浦武四郎は、蝦夷漫画近世蝦夷人物誌でアイヌ民族や文化、藩や和人による圧政を記した
 
せまりくる外国船
1770年 ロシアの狩猟隊がウルップ島の千島アイヌを襲う。
1806年 ロシア軍艦が樺太の和人漁場施設を襲う。
1807年 江戸幕府は蝦夷地を松前藩から取り上げ,直轄とし、防衛に備える。

ロシアとの国境
1855年 日魯通好条約
択捉島とウルップ島の間を国境とすることを、日露両国が調印。
<北方四島は日本>

1875年 樺太・千島交換条約
日本が樺太を放棄し、ロシアから千島列島を譲り受けることを、日露両国が調印。
<北方四島は日本>

1905年 ポーツマス条約
日露戦争の結果、南樺太を日本の領土とすることを、日露両国が調印。
<北方四島は日本>

1951年 サンフランシスコ平和条約
日本は南樺太、千島列島を放棄。ソビエト連邦が調印を拒否。
<北方四島は千島列島に含まれず、日本>

北方四島は、我が国固有の領土。しかし、実効支配されている。

ロシアの主張

1945年2月のヤルタ会談(ソ連、米国、英国)で、連合国に要請されてソ連の対日参戦が決まった。

その際、クリル諸島(千島列島で択捉島、国後島を含む)のロシア領有が含まれていた。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (フーミン)
2024-08-02 18:30:23
こんばんは。
今回も大変勉強になりました。
ありがとうございます!
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Unknown (forever-green)
2024-08-03 02:48:44
フーミンさん、いつもありがとうございます。
アイヌのことは幾つかの施設を観たのですが、北海道博物館が最も充実していると思いました。北方領土問題も、アイヌの人が先住民だったこともわかりました。
博物館はその土地の人が伝えたいことが凝縮されていると感じました。
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Unknown (ayabamm)
2024-08-03 04:04:21
おはようございます。
北海道旅行、何日行かれたのでしょうか?
とても丁寧な旅行ブログ、勉強になります。

北海道って、元々は、アイヌ人が住んでいたので、
伝承や、暮らしぶりを調べてみたいなって思っていました。
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Unknown (forever-green)
2024-08-03 10:17:11
ayabammさん おはようございます。
お読みいただき、有り難うございます。
行きたい地点を線で結んで、一日の走行距離を考えたら、5泊6日になりました。7月になると料金が高くなるので6月末でした。
アイヌの伝承や暮らしぶりを知る施設は各地にあります。最近では国立のウポポイもあります。目的によって満足度が変わりますね。
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Unknown (ユウ)
2024-08-03 16:56:33
こんにちは〜😃

良く調べられましたね!勉強になりました。日程はまだ決まっていませんが、ウポポイに行く予定です。

史実をもとに樺太アイヌの闘いと冒険を描いたフィクション「熱源」川越宗一著をこれから読もうと思っています。第162回直木賞受賞作で本屋が選ぶ時代小説大賞2019でもある、樺太アイヌの闘いと冒険を描く作品です。今読んでいる小説を読み終わってからですが。

近い将来に考えられる食糧難などが起きた時、アイヌの暮らしから得られる事が多いと感じます。
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Unknown (forever-green)
2024-08-04 00:49:29
こんばんは。
ユウさんありがとうございます♪
北海道博物館は優れた内容でした。
ウポポイは、体験プログラム主体で予約が大切ですね。
アイヌの闘いと冒険小説は楽しみですね♪いい旅になりますように。
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