最後に、ウポポイにやってきました。2020年に開館した、アイヌをテーマにした国立の施設。
北海道に到着した月曜日、千歳空港から最初に目指したのですが、辺りの静かな気配にイヤな予感…。やってもうた。休館日だった。とほほ。
北海道を後にする土曜日、最後の訪問先として、再度、白老町にやってきました。
ウポポイは、入場料1200円。駐車料500円。
【国立アイヌ民族博物館】
大きな建物。うっすらと模様が描かれている。
「アイヌ」は「人間」を意味するアイヌ語。
「ウポポイ」は「大勢で歌うこと」を意味する。
基本展示室
エスカレータで2階に上がると、広い。
ことば、世界、くらし、歴史、仕事、交流の6テーマを「アイヌ民族の視点」で紹介している。
【前近代におけるアイヌの窮状】
場所請負制を運営する商人が利益を増やすため、アイヌ民族を労働力として組み込み、地元に帰れなくなる、労働の対価の米が減らされるなどにより、人口が減ったと書いてある。
【知床日誌】1863年 松浦武四郎
アイヌの人の窮状を直接聞いて、それを記した松浦武四郎の有名な「知床日誌」。
実物を見れるとはスゴイ。
斜里の海岸で、松浦武四郎にアイヌの老人や子供達が訴えている様子。
場所請負人によって、若い男女や夫婦を国後へ連れて行かれ、酷使され、故郷に帰れないなどひどい扱いを受けている。
このまま20年も経つとアイヌは絶えてしまうのでは無いか。健康で丈夫な者がいないので、漁や狩りも出来ず困窮していると…。
【毒矢禁止に対する訴え】
なぜ、毒矢が禁止されたのか、背景が書かれていないのはなぜか。
今までのような狩猟が出来なくなり、困るのではないか。禁止する側の言い分は?
【川での漁労、海での狩猟】
【川での漁労、海での狩猟】
明治になって、開拓使が川でのサケ漁を禁止したため、重要な食糧資源が取れなくなった。
なぜ、禁止されたか背景が書いてないので、読んでいてストレスになる。
先住民の暮しを脅かすのが開拓使なのか、漁業補償はあったのだろうか。
国立博物館なんだから、当時の国が禁止した理由をきちんと説明すべきではないのか?
国立博物館なんだから、当時の国が禁止した理由をきちんと説明すべきではないのか?
「アイヌ民族の視点で紹介する」とは、理由を明かさないまま事実だけを紹介することか。
甚だ不満である。
【日本とロシアの国境の変遷と強制移住】
【日本とロシアの国境の変遷と強制移住】
1875年、樺太アイヌの841名が稚内に強制移住。
※書かれてないけど、1875年は樺太・千島交換条約で、日本が樺太を放棄し、ロシアから千島列島を譲り受けた。
1876年、江別市の対雁(ついしかり)に強制移住され、後に半数近くの400人が病死。
※強制移住で半数近くが病死するとは。
1890年以降、ロシア樺太へ帰還。
※1905年、ポーツマス条約で南樺太は日本の領土になった。再び強制移住となるのか不安だったろうね。
1884年、千島アイヌ97名が色丹島へ強制移住
※千島のアイヌの人は、色丹島に移住して幸せになったのだろうか。ロシアの実行支配後に、故郷に戻れたのだろうか。
【北海道旧土人保護法】
1899年(明治32年)に、先住民のアイヌの人々を日本国民に同化させる目的で、土地を付与して農業奨励、医療、生活扶助、教育などの保護対策を行うために制定された。
法の制定後、1898年から1936年にかけて、北海道の人口は85万⇒300万へ増大したが、アイヌ人口は17,573⇒16,519人と減少した。
100年後の1997年(平成9年)に「アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律」の施行に伴い、この法律は廃止された。
アイヌの歴史や人々の暮しは、北海道博物館の方が優れている。生活道具や暮らしぶりは斜里町立知床博物館や弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館、釧路市立博物館も充実している。
アイヌの歴史や人々の暮しは、北海道博物館の方が優れている。生活道具や暮らしぶりは斜里町立知床博物館や弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館、釧路市立博物館も充実している。
国立アイヌ民族博物館の特徴は何か。
「アイヌの歴史や文化、自然や伝統を体験できる施設」ということらしい。
「アイヌの歴史や文化、自然や伝統を体験できる施設」ということらしい。
入口のパンフレットには、プログラムのタイムテーブル(時刻表)がたくさんあった。
HPにもある。事前に見て予約したり、開始時間に合わせて行動することが必要だった。
西エリアの体験学習ホールや体験学習施設では、「展示施設ではない」とやんわり入館を断られた。
結局、どれひとつ体験することはなく、残念だった。
東エリア
工房 木彫りなどの体験が出来るようです。
伝統的コタン
アイヌ民族衣装を体験でき、喜ばれていました。
ウポポイは、事前の準備と時間配分をしっかりすれば、いろいろ体験できてアイヌ文化を楽しめます。
今回は私の準備不足で残念でした。これで、空港に向かいます。
北海道で見た不思議
この矢印は何?
海沿いの道にもあります。
海が直ぐそばなのに、あります。
信号機
赤青黄が縦に並んでいます。赤が一番上です。内地は横なのに。何でかな。
レンタカー
フィットクラスで申し込んだら、トヨタのヤリスにグレードアップされていました。
フィットクラスで申し込んだら、トヨタのヤリスにグレードアップされていました。
しかも、新車。左下の走行距離4km(気づいて撮影したときが8km)。
オリックス・レンタカーに感謝です。
返却するとき。1282kmでした。1日200kmくらいがちょうどいいです。
返却するとき。1282kmでした。1日200kmくらいがちょうどいいです。
6日間で1178km走行し、49Lを給油しました。ハイブリッドで24km/Lになります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
ウポポイの丁寧な紹介をありがとうございます。
以前、北海道に行った時、
この施設は、行きたいと思っていました。
本土にはない独特な文化、風習、
垣間見ることができました。
ウポポイは博物館というより、体験学習に重きを置いていると思います。
アイヌの工房や踊り、音楽などは、しっかりスケジュールを組んで1日かけて回ると満足度が高いと思います。
ayabammさんの訪問記をいつの日か期待しています。
ウポポイ行かれたんですね!月曜休館で再訪されたんですか…流石です!体験出来ず、残念でしたね。もっと気軽に体験できるようになるといいですね。
国立博物館なんだから、当時の国が禁止した理由をきちんと説明すべきではないのか?「アイヌ民族の視点で紹介する」とは、理由を明かさないまま事実だけを紹介することか。甚だ不満である。
まったく同感です!!事実を紹介するなら、当然禁止した理由も明かすべきです。それから体験施設なら、道民だけでなく、より多くの来館者が参加できるような工夫や配慮が欲しいですよね。指導される方たちの都合もあるかとは思いますが、事前予約なしで参加できる内容が増えるのを期待したいです。
私は食文化の他に、刺繍や木彫の体験をしたいと考えています。良く調べておく必要がありますね。
forever greenさんが詳しく紹介して下さったので、ウポポイ行きが楽しみです。より深く知ることができると思います。史実をもとにした小説もより興味深く読めそうです。ありがとうございます😊
ありがとうございます。一緒に怒って頂いて(^_^;)
体験学習は、ウポポイのHPをチェックするとタイムテーブルがあります。
アイヌ料理の調理体験もあります。
体験学習は時間を要するので、1日では足りないかも知れませんね。2日になる場合は年間パスポート2000円がお得です。
修学旅行生らしき団体も体験学習館から出てきました。
みんなと一緒にアイヌ文化を体験できたら、素晴らしいですね。
私は事前準備が不足して失敗しましたが、ユウさんに気持ちを預けます。