玉川上水 花マップ

玉川上水沿いの主な野草の生育地図を作ります

意見交換の記録

2023-05-09 11:24:23 | シンポジウム
以下、録音をもとに要点を記述(高槻)。

−地下化の実現性を教えてください。
(水口)土地の買収が今7割になっている。計画そのものをやめさせるのは難しいと思う。路線変更案も出たが、これはさらに難しい。この時点で少しでも可能性がある事としては地下化しかないかと思う。
(高槻)岩を押すことに例えると、計画阻止は巨大な岩で押してもびくともしないが、地下化はずっと小さい岩で、難しいが少しは動くかもしれない。道路建設反対は今となっては 相手が悪すぎるという感じがしている。

 小平市以外からこられた方は手をあげてくれますか。(挙手)半分以上みたいですね。私は、これは小平市の問題ではあるが、玉川上水全体の保全にとって重要であるということ、また、昭和の時代の計画がそのまま強行されるということを疑問視するという意味で、かなり普遍的な問題だと思い、小平市以外の人も少し来てくれるかなと思ってたので、こんなに来てくださったと分かり、非常にあの嬉しく思います。ありがとうございます。

−高槻先生の話は大変感動しました。基本的には府中街道に迂回するのが一番いいと思っているが、それがだめだとしたら、90億円の地下より、25億円の高架の方が行政からすれば飲みやすいのではないか。
(高槻)創価高校のところに高架の栄光橋があり、下の植物全然違う。雨が降らないので乾燥し、崩落が始まっている。確かに地下にした場合、何が起きるか分からない不安はある(もっとも津田塾大のキャンパスの下は武蔵野線が走っている)。地下がベストで高架はダメということではない。

−総合体育館の林も60年の薪炭林で大事な宝だと思う。地下の場合あそこも破壊するのか。
−以前の話があった時にこの計画に関わった。五日市街道から青梅街道までになる。

−我々も自然の一部である。大きな公共工事が我々住民を全く無視している。お話聞くと、工事ありきで、工法を選ぶような話だが、そうだろうか。
(水口)もう十年前に事業認可で土地買収が7割すんでいる。この4月に地質調査を始め、工事に向けた手続きを始めようとしている段階で、黙っていれば平面で、2026年度完成予定で進められる。それを阻止というのは現実味がないと思う。
−道路陥没の問題もあった。市民が譲歩していいのだろうか。この計画は1960年に始まった。当時は経済効果が認められた時代で、現状は違う。道路ができれば少し時間短縮になるが、失うものが大きい。車を買わせる時代があったが、車が増えることのデメリットも充分身に染みている。
(高槻)それは私が言ったこと。質問は何で、何が新しい発言ですか。
−何十年か前に出したメリットが本当に今もまだメリットと言えるのか。
(高槻)わかりました。現実路線よりもむしろ計画そのものを考え直すというところまで戻すべきだと言う意見ですね。

−工事は府中の方根岸病院の先まで来ている。その先の東村山の方も買収が進んでいる。今更計画断念は時期が遅い。行政に聞いてもらえるような提案をすべき。
(高槻)この点、國分さんはどうですか。
(國分)運動してた時に聞いたのは、アメリカだと「サンセット方式」と言って都市計画がある期限のうちにうまく進まなかったら、太陽が沈んだという意味で中止にするそうだが、日本の場合は日本国家が存続する限りその計画がそのまま続くということで、どうにももう止められない。僕の案は府中街道に右折左折できるを作れば充分というもの。

(高槻)私自身はお花畑な人間なので、「当たってくだけよう、だめならだめでもいい」と思うこともよくあるが、ことこの問題に関しては全く勝ち目のない試合はしたくないという思いが強い。今東京都に対して、あの道路をやめて小平部分は凍結してほしいといっても聞いてもらえる気はしない。

−放射五号線の反対をした。野鳥調査をすると、玉川上水の両側に道路ができたため、自動車の音が大きくて、野鳥の声が聞こえにくい。当時、道路は片側にしてほしいと要望したが、全くダメだった。残念ながらタヌキも三匹ほど交通事故にあって死んだ。だから戦術的にどうしたらいいかを考えるべきだと思う。高槻先生が話したような玉川上水の自然の価値を知ってもらうのもいいと思う。

−いろんな活動やっているが、行政はこちらの言うことを聞いてくれない。長良川の堰き止め工事に関わったが、さほど必要がないのに強行された。水質が変化して魚や海藻がとれなくなった。やはり行政に対して徹底的に戦うべきではないか。

(國分)今日は虫、鳥、植物のお話素晴らしい話があったが、道路ができると自然だけでなく、人間にとっても厳しい環境になる。

(高槻)道路建設反対意見も出るだろうと予想したし、反対は無理だから現実的なことを考えた方がいいという意見も予想した。ゴールを一つのものにしめるつもりはなく、じっくり考えていく必要がある。物事がどう決められるかがわからない。みんなが嫌だって言ってることがなぜ進められるのか。結局は誰かが決めるのだから、そこを知る必要がある。こういう集まりをするなど、いろんな形で発信する努力は続けたい。328号線と言う名前を「分断道路」、横断ではなく分断と呼びたい。その分断道路に関するシンポジウム2を夏休みぐらいにやりたいと思っている。

(リー)高槻先生が先ほど料理をするのにルネッサンスの名画を燃やすなという言葉を紹介したが、玉川上水がその名画のようなものだということを広く知ってもらうことが大切。みんなが玉川上水を大事だと思えば、何か変わるのではないか。地下化には私は反対だが、もしそう決まればアセスからやり直しとなり、先延ばしにできる。(拍手)それから、宣伝です。「杜人」という映画の主人公が玉川上水を再生したいと言っている。

(関野)主人公の矢野氏は自然と人間を7:1と考えている。彼は人が無知系を無視して無理に作ったものを自然を読み取って自然な形に戻すことに成功してきた。国立では小学校で桜の木40を切ってチップにするという事業を凍結させ、移設工事をしている。玉川上水の復水も一緒にやっていけたらいいと思う。この映画を9月15日に小平で上映するので、きてほしい。

(高槻)国分さんが、小さなことでも記録に残してたりするとどこかで生きることがあるかもしれないという発言をした。それは心もとないなと思うが、神宮外苑の街路樹伐採反対運動に6000人集まったなどを見ると、都市に生きてきた木を切るということに「そこまでやりたいのか」「いい加減にしようではないか」という感じの動きも生まれているかもしれない。希望を捨てないで、粘り強く活動を続けたい。

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