第129話「慣れるな」

2011-09-30 19:25:03 | みなみけ
休日なのに間違って制服で登校してしまったトウマ、年イチくらいであるかといえばあるかもしれないが、この小学校は制服だから間違えて登校すると厄介だ。
家に帰ればアキラにはバカにされ、ナツキにはバカ笑いされ、ハルオはなんかバカだという。
ここに来て長男の名前が突然判明した。南ハルオって。
いっしょに外に行く約束をしていた日なので制服では行けない。チアキのかわいい服を着せられたトウマはチアキに似合わないと言われて、ムッとしてそのまま着ていく。しかし兄貴たちに見られたくは無いという。
ヒラヒラの服で歩くことすら慣れてないが、すぐに慣れていく。トマトソースのパスタは勢いよくすする。当然。

制服を忘れてそのまま帰ったらナツキとアキラが絶句した。驚いてるが別にバカにしたりはしなかった。
「トウマ!
 どうしたんだその格好は! いや似合ってるけど!」
ハルオは何かバカだった。

第128話「スペシャル」

2011-09-29 20:00:53 | みなみけ
ハルカのいない日にチアキは朝食を用意していた。「チーズたっぷりベーコンピザポテトチップスのせ」。炭水化物!
自分用のスペシャルメニューだったのだが起きてきたカナが食べてしまった。
「うーん‥‥‥ まあいいけど」許した。優しい!
カナ、食って寝る。
昼のスペシャルメニューのじゃがバタカレーも食ったらチアキも学習して、昼下がりの「ガムシロップのコーラ割り」は最初から用意してくれた。寝る。
恐ろしいほど寝てばっかりの休日だ。活発で元気な南カナはどこに行ってしまったんだ。

一日にして体重がゴキゲンなことになってしまったカナは体重を気にする普通の子だった。
これはチアキの計算だった。体脂肪を増やせば水に浮く。
水泳の話だった。
焼け石に水ではないのだろうか。自ら太ろうとする無謀なチアキに推進力すなわち筋力の重要性を説くカナ。
帰ってきたハルカをほっぽって二人でスペシャルメニューのトレーニングに向かう姉妹のノリが良くて微笑ましい。
カナとチアキが仲いい回は名作。

第127話「はじめました」

2011-09-28 19:28:46 | みなみけ
はじまるのは冷やし中華しか無い。去年行った向こうの通りの中華屋が始めたからケイコといっしょに行こうとする。
夏を先取ろうとするカナは通りがかったアキラが冬服だったので誘えないという。
「アキラ君が一緒に来てくれたら良かったんだけど‥‥」
アキラの名前覚えてた。去年女二人で行ったときは恥ずかしかったとナチュラルに言うケイコはアキラと行っても恥ずかしくないようである。なかなかに豪胆な。
そして去年の時点でカナとケイコは二人っきりで中華屋に行くほどの仲だったこともわかったが、……去年って中学一年生?
たぶん二年生だった気がする。

挙動不審モードでアキラに話しかける藤岡、冷やし中華に誘われるには夏服だと教えられていきなり上着を脱ぎだす。ケイコのメガネが白い。
藤岡、アキラの名前を初めて知る。どうもアドバイスをくれたことで敵ではないことにようやく気付いたらしい。アキラも何かを感じたのか、なぜか協力的になるが、アドバイスがズレている。
夏というよりだらけてるだけの藤岡。
横で見ていたケイコが見かねて誘うよう提案すると、藤岡が更正する。プールのときは誘わなかったケイコの「無理しないでね」という言葉が重く、そして優しい。
横で見てたケイコの余裕が気にかかる回だった。出てこないリコがかわいそう。

第126話「たまご」

2011-09-27 19:45:59 | みなみけ
マコトが女の子っぽいポーズで「たまごかけごはん」について考えていたら内田につっこまれた。男らしくないことに危機感を抱く。
軟弱なものを否定しようと、シャーペンのノックをやめて、消しゴムの使用をやめて、ストローの使用をやめた。ミルクなど不要だ。
バカだ。
体育の時間に男らしいポーズで座っていたらボールが頭にぶつかる。軟弱な自分自身に涙を流すマコト。何か悔しいらしい。
何が悔しいのか、よくわからないが。
「おめでとうマコト」
「悔し涙が出るということは まだあきらめてないのさ」
「あきらめてないということは まだお前はなれるのさ」
「なるがいい」
「お前が望んだお前自身に」

チアキが優しい。言葉の意味はよくわからんが、チアキもよくわかってないと思うが上から目線で優しい。

「将来ハードボイルドな男になるぞ!」と宣言するマコちゃんは別に女を演じてるわけではなくて、マコトもマコちゃんも大差は無いのだが、固ゆでたまごを机の上でくるくる回す。
チアキは終止よくわかっておらず、マコトも何か成長したようでよくわかってない。変な話なのだが、しかしこの回はマコトもチアキも妙に格好よく描かれていると思う。

第125話「間違って」

2011-09-26 20:18:06 | みなみけ
トウマは何も無くても南家でチアキと風呂入って男らしくシャンプーしてる。ずいぶん早く風呂に入ってるが何かあったのかは不明。
この話はトウマが南家のシャンプーを使わせる必要があるためこういう展開になってる。過程は8ページにおさまらないから吹っ飛んだ。
トウマは南家からシャンプーの香りを持ち帰ってくる。これが重要なんであって「トウマがいい香りをさせているだと!?」と言う長男の反応が若干きもちわるいものを感じる。真顔でこのセリフを言うだけで長男がトウマをどんな風に見てるか何となく見えてくるものがある。
トウマのシャンプーの香りはハルカの匂いだった。ハルカの気配に惑うナツキ。夕飯を食べてもゲームをやってもハルカの気配。
疲れているのかと寝ながらハルカの幻覚を見るナツキに、トウマがのしかかって起こしてくる。
気配の発生源がトウマだとようやく気付いたナツキ「生意気なニオイさせてんじゃね――よ!」と言いがかりをつける。

トウマに「お前んちのシャンプーはいい香りすぎて オレにはあわね――よ」と突然、意味のわからない言いがかりをつけられたチアキの「ぁえ?」という声が感情を見事に表現している。
理不尽な思いをしたのはトウマも同じだからか、顔が赤い。
シャンプーの仕方は間違っていなかった。タイトルがわかりにくい。

第124話「好み」

2011-09-25 19:19:26 | みなみけ
後輩のために弁当を作ってくれる保坂の話だった。ナツキの家族のために4人前の弁当を。
受け取ると良くない誤解を受けるとナツキは全力で固辞する。
「良くない誤解とはなんだ! 言ってみろ!」
「それは言えません!」
「そうか‥‥‥まあお前の事情を詮索するまい」いいのかよ。

疲れた様子のナツキ、(メシ作ってくれる人がいれば楽なんだけど‥‥‥)と考えながら、制服+エプロンのハルカが料理を作ってる幻覚を見る。なぜ制服。
「大人っぽい女性に料理を作ってもらいたい目」をしていたのをヒトミが見ていた。どんな目だ。

ヒトミは「大人っぽくなる方法」と「料理が上手くなる方法」を求めて南家にやってきた。作中では初来訪だけど既にカナとも面識ある様子。
「大人っぽく料理する方法」について「はだかエプロン」を提案するカナ。
「カナお前天才か!? いや変態か!?」後者だと思うが前者でもいいのか。
話を聞いてたハルカの助言は至極真っ当で、まず相手の好みを聞き出すというものだった。「大人っぽい」が好みだとわかっているというカナの声も聞きながら。

好みを聞きに行こうとしたナツキの目には「料理は自分でやるという固い決意」が出ていた。
それを見て何も聞けず、「激甘が好きだ‥‥」と一方的な告白をするヒトミ。話が何も進展しないまま終わり。
ナツキの料理の話もヒトミの料理の話も何も進展していない。お互いに勝手に盛り上がって勝手に解決してる。ヒトミの見てるものは中途半端に当たっているから、結局自分が苦しむだけのように見える。
そしてナツキが明確にハルカを意識している描写も出てくるようになった。ヒトミがこの先に報われることがあるのだろうか。

第123話「しまった」

2011-09-24 19:57:28 | みなみけ
コタツをしまおうと言い出すカナに対して露骨に嫌そうな顔をするハルカ。
ハルカがなまけないためにも、コタツを片付けたいというカナ。コタツからハルカを追い出そうと、チアキの協力を求める。一人でコタツから追い出すカナを横で見てるだけ。
カナ一人でコタツをどける作戦は成功するがハルカは起きなかった。
チアキは「怠けの極致」であるとハルカを理解し、肯定する。
怠けている姿すら慕われる姉っていいな…

ちょっと寒かった翌日、「一度しまっちゃえば気持ち切り替わるから平気かな――」と大人の態度のハルカが帰宅すると、カナがコタツにこもっていた。
わざわざコタツを出したのか。険しい表情でひきずり出すハルカ。
この巻あたりからハルカのキャラ付けが少し変わってきた感がある。優秀な完璧超人で、そのためにあんまり目立たなかったりしたハルカ姉様のちょっと抜けた部分にクローズアップする話が増える。逆に怖い姉としての部分はこの回以降、あまり出てこなくなる。

みなみけ 7

2011-09-24 19:06:12 | みなみけ
ヤンマガKC みなみけ 7
2010年7月6日第1刷発行

6巻から1年ちょっと開いた。限定版はチェーンつきの3姉妹フィギュアが付属。ガシャポンサイズの小さなものだが、みなみけのフィギュアは非常に珍しい。
表紙は1巻以来のカナ単独に戻る。裏表紙は冷やし中華。
カラーページの仕様が今までの巻と違い、折り返しのポスター2枚になっている。水着姿のハルカとカナ、トウマとチアキのポスター。この巻の内容とはあまり関係なく、収録されている話と水着のデザインも違う。

登場人物紹介は三姉妹と、おじさん、保坂、ナツキ、藤岡、内田、トウマ、マコト、ふじおか。おじさんの名前がいまだに「おじさん」のままだ。
いなくなったのはマキで、かわりに内田が追加されている。1巻から登場している内田が、アニメも終わった7巻で初めて人物紹介に載った。内田の絵はかなり昔の28話から転用。
人物紹介の絵がいまだに描きなおされていないのは、登場当時の絵柄を残しておきたいという意図でもあるのだろうか?

第122話「できること」

2011-09-23 19:19:22 | みなみけ
6巻のトリはバレンタインだった。花屋の前で不審な行動をしている保坂を見ていた藤岡が南家に来ることで前話につながっている。ちゃんと服装が同じだから続きだとわかる。
ところでチアキを懐に抱きかかえながらピクッと反応してしまう藤岡はどうかと思う。
「男にバレンタインの話はマナー的にどうなんだ」という指摘の通り、前話とマキの行動が矛盾している感じだが、それは別にいいとして、藤岡をいじるマキが若干かなりウザい。しかし「できることはあるはず!」と藤岡に激を入れ、藤岡も意識を高める。
バレンタインまでに藤岡にできることなどあるのか?藤岡の顔といっしょに上半分だけ描かれたチアキの頭がシュール。
カナを手伝おうと不審な絡み方をする藤岡、いつも以上に、あまりにも不自然。だから疲れてるのだと思ったカナが普通の板チョコをくれた。
バレンタインだと知らなかったカナは「疲れてるときのチョコ!」だと力説する。恥ずかしそうなのでどうやらバレンタインにチョコを渡すということの意識だけはあったようだ。
嬉しそうな藤岡の顔で6巻終わり。二人の今後を感じさせる区切りのいい話で、限定版付属の「みなみけ べつばら」もこの回で終わっている。無論このあとの巻で別に進展は無い。

ソーディアン・ベルセリオスについてのメモ

2011-09-22 22:11:56 | ゲーム
テイルズオブデスティニーの話。固有名詞多すぎっぞ。

・「ソーディアン・ベルセリオス」は「カーレル・ベルセリオス」のソーディアンであるが、他のソーディアンと違い、その人格はカーレル本人ではなく、弟「ハロルド・ベルセリオス」のものである。

これが前提となるが、初代のゲーム中ではそこまで説明が無い。

PS版デスティニー:
「死んだはず」のベルセリオスが出てくる。そこにミクトランの精神が逃げて生き延びていた。
その前にベルセリオスがしゃべるシーンがあるが、それが既にミクトランなのか、ハロルドなのか誰なのかは説明なし。カーレルとハロルドの名前すら出てこない。
流れ上は死んだ(?)ベルセリオスにミクトランが成りすましてた感じであるが、ファミ通の攻略本を読むとベルセリオス(ハロルド)がミクトランに手を貸してたようにも見える。

PS版の攻略本(ファミ通):
裏設定多数。ベルセリオスの人格はカーレルの弟ハロルドであることなども。ハロルドはカーレルと違い悪人で、野心のために自らソーディアンに人格を映した。そしてミクトランと結びついた。
これらの設定がゲーム開発中からあったのかは不明だが。

デスティニー2:
カーレルとハロルド本人が出てくる。ハロルドが妹になっている。ハロルドは野心家ではない。
ベルセリオスの人格はハロルドであることがサラッと、本当にサラッと説明される。さして重要視されていない。
ミクトランがどうやって復活したかは語られていないが、ベルセリオスに人格を映してるっぽいシーンはある。
D2のハロルドはカーレルを心から慕っており、PS版の攻略本で語られたようにミクトランに手を貸すとは思えない。しかし攻略本(ファミ通)では、やはりハロルドとミクトランが結びついた可能性も一説として触れられている。誰の説かは知らない。

PS2版デスティニー:
ベルセリオスの人格はミクトランに上書きされていた。ミクトランは元の人格の知識だけ手に入れた。
そしてミクトランのセリフから察するに元の人格はカーレルではない。つまりハロルドしかいないのだが、名前はゲーム中では出てこない。
他のソーディアンたちは、ベルセリオスがカーレルだと思っている(ちなみにD2でハロルドの人格だということを隠している様子は無かった)。
攻略本(バンダイナムコ)でハロルドの名前は出てくるが、ベルセリオスの人格がハロルドとの断定は避けている。ハロルドが(一説には妹)と書いてある。
DC版ではシャルティエからソーディアンを開発した人(ハロルド)の話が聞けるが、やはり名前は出てこない。無論性別も不明。

これら各種メディアは相互に補完しつつも、微妙に矛盾を起こしている。
「小説とアニメとゲームでストーリーが違うよね」っていう話を、同じゲーム同士でもストーリーが違うことがあるという実例。
この場合は別にどれが正しいんでなくて、それぞれやってみると良いんであるが、いまさら男のハロルドは出せないよなというのも事実である。リメイクDのわずかな「ハロルド」の描写は明らかにD2を踏まえたものだ。矛盾してもいるのだが。

他のメディアはあんまり知らない。
評価の高い旧Dの漫画では攻略本の「ハロルド悪党説」に忠実に、ハロルドがラスボスをやってたらしい。
矢島さらの小説やドラマCDがどうなってるのかは知らない。
祭紀りゅーじの小説「天地戦争編」ではハロルドなどいない。暗黒剣ベルセリオスに相応しい暗い精神の持ち主カーレルが主人公。この小説だけはベルセリオスの人格はカーレルである。ゲームに出てくる部分のみをベースに書いたのかと思ったが、よく考えてみるとカーレルの名前もゲームに出てこないのでハロルドは意図的に無視したのだろうか。しかしカーレルに妹がいたという設定が出てきており、ハロルドが女になったのはこの小説の設定が生きたという説もある。

追記:ファミ通本とは別に「ナムコ公式ガイドブック テイルズ オブ デスティニー」というのがあり(書籍扱いじゃないらしいので通販で見つけにくい)、その本では科学者のカーレル・ベルセリオスがベルセリオスであることになってる。やはりハロルドはファミ通本の時期に後付けされた設定か…