エセルナートのことなど

2012-09-17 19:47:15 | ゲーム
何度か話題にしてきたけど国産ウィザードリィが今どうなってるのかほとんど知らない。昔の呪文名は相変わらず使えないようだし、タイトルだけ使ったゲームを発売することは今もできると聞いている。

「エセルナート」というのはウィザードリィの舞台となっている世界の名前である。が、この名前はウィザードリィのTRPGのために日本のグループSNEが設定したものなんだそうだ。だからファミコン版には出てこない。PS版でいきなりこの設定を採用したことで、若干物議。
リルガミンがトレボー城とイコールなのかそうじゃないのか。その辺曖昧なところが後で設定になったりならなかったり。
日本版設定はどこまで真実なのか?
ウィザードリィの世界に「公式設定」は存在しない。
名前と少ないグラフィックから作られたモンスターの設定も想像にすぎない。
マイルフィックは「悪魔の姿のアンデッド」という以上の設定は無かったけどいろいろあってパズスの格好で、「悪魔がアンデッド的な扱いを受けた存在」という設定になり、外伝で純粋な悪魔になったり。
末弥純さんのデザインした各種モンスターは、元をたどると日本版のモンスターマニュアルのほうが先にあってその設定を使ったものもあるようだとかなんとか。少しは読んだことあるけど、どうも英語圏の文化や英語じたいにあまり長けてない人が書いてたっぽいんだよなぁ…
その末弥純等による諸設定を後発の国産が(おそらく勝手に)再度採用して事実上定説化する。それはいい。
ただこうやって設定ができあがっていく過程、一部を除いて詳しく調べられていないように見えるし、今衰退してしまったウィザードリィの世界でこれを調べる人間が出てくるとも思えない。
何か、不透明で釈然としないものがあるとは思う。
誰か研究しないのかなあ。

末弥純さんのモンスターはシリアスで、あまり原作の持っていたパロディ・ギャグ成分がないと言われる、が実はそうとも言い切れない部分があり、少なくともプリーストオブファングはモンティ・パイソンに出てくるファン枢機卿(カーディナルファングの元ネタっぽい)によく似てる。クルセイダーもホーリーグレイルの格好みたいだし。
憶測だけど末弥氏レベルならパロディ方面もそれなりに知ってると思う。知ってて、あえてシリアスな方向にやったんじゃないだろうか。
ウィザードリィはそもそもそんなにパロディ寄りのゲームと思えない。少しパロディがあってスパイスになってると考えて何がいけないか、である。
ニンジャ映画も侍映画もそれら自体はギャグじゃない。ただファンタジーの中においては異質というだけ。
カシナートの剣はフードプロセッサーの名前である。だがそれをそのような武器だとして、その機械の武器を格好よく使いこなす戦士がいちゃいけないわけじゃないでしょう。
まあ、それでもカシナートを街の名前として使うのは嫌だとここくらいでは言っておきたいんだけど。

由来は考えるべき

2011-12-08 00:05:41 | ゲーム
ウィザードリィではモンスターが守っている部屋を「玄室」と呼ぶが、これはダンジョンに墓のような雰囲気があることからついた呼び名と思われる。それも日本固有の言い方じゃないかと思う。
意図してか知らずか、ただの壁と床の組み合わせだけで墓のような雰囲気が演出できている。
逆に言うと墓に見えないダンジョンは面白くないはずだ。安易に玄室という言い方をするべきではない。

ソーディアン・ベルセリオスについてのメモ

2011-09-22 22:11:56 | ゲーム
テイルズオブデスティニーの話。固有名詞多すぎっぞ。

・「ソーディアン・ベルセリオス」は「カーレル・ベルセリオス」のソーディアンであるが、他のソーディアンと違い、その人格はカーレル本人ではなく、弟「ハロルド・ベルセリオス」のものである。

これが前提となるが、初代のゲーム中ではそこまで説明が無い。

PS版デスティニー:
「死んだはず」のベルセリオスが出てくる。そこにミクトランの精神が逃げて生き延びていた。
その前にベルセリオスがしゃべるシーンがあるが、それが既にミクトランなのか、ハロルドなのか誰なのかは説明なし。カーレルとハロルドの名前すら出てこない。
流れ上は死んだ(?)ベルセリオスにミクトランが成りすましてた感じであるが、ファミ通の攻略本を読むとベルセリオス(ハロルド)がミクトランに手を貸してたようにも見える。

PS版の攻略本(ファミ通):
裏設定多数。ベルセリオスの人格はカーレルの弟ハロルドであることなども。ハロルドはカーレルと違い悪人で、野心のために自らソーディアンに人格を映した。そしてミクトランと結びついた。
これらの設定がゲーム開発中からあったのかは不明だが。

デスティニー2:
カーレルとハロルド本人が出てくる。ハロルドが妹になっている。ハロルドは野心家ではない。
ベルセリオスの人格はハロルドであることがサラッと、本当にサラッと説明される。さして重要視されていない。
ミクトランがどうやって復活したかは語られていないが、ベルセリオスに人格を映してるっぽいシーンはある。
D2のハロルドはカーレルを心から慕っており、PS版の攻略本で語られたようにミクトランに手を貸すとは思えない。しかし攻略本(ファミ通)では、やはりハロルドとミクトランが結びついた可能性も一説として触れられている。誰の説かは知らない。

PS2版デスティニー:
ベルセリオスの人格はミクトランに上書きされていた。ミクトランは元の人格の知識だけ手に入れた。
そしてミクトランのセリフから察するに元の人格はカーレルではない。つまりハロルドしかいないのだが、名前はゲーム中では出てこない。
他のソーディアンたちは、ベルセリオスがカーレルだと思っている(ちなみにD2でハロルドの人格だということを隠している様子は無かった)。
攻略本(バンダイナムコ)でハロルドの名前は出てくるが、ベルセリオスの人格がハロルドとの断定は避けている。ハロルドが(一説には妹)と書いてある。
DC版ではシャルティエからソーディアンを開発した人(ハロルド)の話が聞けるが、やはり名前は出てこない。無論性別も不明。

これら各種メディアは相互に補完しつつも、微妙に矛盾を起こしている。
「小説とアニメとゲームでストーリーが違うよね」っていう話を、同じゲーム同士でもストーリーが違うことがあるという実例。
この場合は別にどれが正しいんでなくて、それぞれやってみると良いんであるが、いまさら男のハロルドは出せないよなというのも事実である。リメイクDのわずかな「ハロルド」の描写は明らかにD2を踏まえたものだ。矛盾してもいるのだが。

他のメディアはあんまり知らない。
評価の高い旧Dの漫画では攻略本の「ハロルド悪党説」に忠実に、ハロルドがラスボスをやってたらしい。
矢島さらの小説やドラマCDがどうなってるのかは知らない。
祭紀りゅーじの小説「天地戦争編」ではハロルドなどいない。暗黒剣ベルセリオスに相応しい暗い精神の持ち主カーレルが主人公。この小説だけはベルセリオスの人格はカーレルである。ゲームに出てくる部分のみをベースに書いたのかと思ったが、よく考えてみるとカーレルの名前もゲームに出てこないのでハロルドは意図的に無視したのだろうか。しかしカーレルに妹がいたという設定が出てきており、ハロルドが女になったのはこの小説の設定が生きたという説もある。

追記:ファミ通本とは別に「ナムコ公式ガイドブック テイルズ オブ デスティニー」というのがあり(書籍扱いじゃないらしいので通販で見つけにくい)、その本では科学者のカーレル・ベルセリオスがベルセリオスであることになってる。やはりハロルドはファミ通本の時期に後付けされた設定か…

テイルズ オブ デスティニーについて思うところ3

2011-08-15 21:33:19 | ゲーム
PS2のリメイク版デスティニー、略して「リメD」。
驚いたのはストーリーが大体そのままだったことだ。もっと全然違うかと思ってた。
大筋はそのままなんだけど、セリフは全部違う。細かい部分はアレンジされててキャラクターの性格が若干違ってるように見えたりする。
その是非は触れるとめんどいので触れない。私はオリジナル原理主義者じゃねーですとだけ言っておく。
シナリオにボイス追加されたことで、ベテランの声優さんの演技力が際立つのは間違いない。

D2との関係は難しい。リメDにはD2を意識した変更は少なく、矛盾しているところも多々ある。それはD2が最初から旧Dと矛盾していた部分もあるが、旧DとリメDにも変更点がある。
旧D、D2、リメD、それぞれが矛盾しつつも「何となく」共存している。
「リメDはD2に合わせたリメイク」だと言い張ってる人は旧DもD2もリメDもまともにプレイしてねえだろ。リオンがジューダスの技を使ったりバルバトスが出てきたりするところからそう思っちゃったんだろうけど、大きな矛盾であるリオンの船酔いの設定がリメDで復活してるところを見ればわかるだろう。ソーディアン研究所の位置も違うしダリスも生き残るルートで固定だしベルセリオスがハロルドだと知らないし。
リオンがジューダス化したのはスタンとの能力的差別化とともに、D2が存在していることを肯定する意味がある。しかしD2は異なる歴史の話であり、全て合わせる必用もないのだ。「何となく」曖昧につながっている状態でいいのだ。

リメD、面白いけど重たい。大作RPGってつらいわ。

テイルズ オブ デスティニーについて思うところ2

2011-08-15 20:10:35 | ゲーム
「デスティニー」は大変人気のあるゲームだったが問題点は多い。
一番の問題は難易度が低すぎることだと思う。ファンタジアやエターニアと比べて圧倒的に簡単。とにかく何が簡単か説明できないほど、何かに苦戦した記憶がない。特にボスが非常に弱く、本気を出すとあっという間に死んでしまうので技を見るために延命させる必要がある。
ラスボスはあまりの弱さにベスト版で大幅に強化される始末。こいつだけは何とか、若干苦戦する程度の強さになっている。
でもそれが支持された理由なのかなとも思うところもある。さほど労せずにクリアできるから誰でも最後までいけてしまう。難易度の高いD2やリメDの評価をやたら下げたがる人がいるのは、まさにそれが理由じゃあないのかと。

シナリオ面は古いゲームだからで済ませていい性質のものじゃないと思う。二部のリオンの扱いがノベライズ等の派生作品で原作と違っているのが全てを物語っている気がする。
派生自体、全部オチが違ってるというべきか。ゾンビリオンは当時のコミックとかでだいたい消されてる。ちゃんと残ってたのは「なりきりダンジョン2」くらいか。
かの怪書「ルーティのルール」なんかオチだけじゃなく何もかも違っていてリオンどうこういう問題ではない。

だいたいゾンビリオンは良い悪いの問題じゃなくて扱いがいい加減すぎる。
かつての仲間が操り人形になって出てくる。このような安直な悲劇的展開が問題というのではなく、急に出てきて倒した後セリフも無くパッと消えるのは何なんだと。リオンはソーディアンを持っていたように見えるんだが、戦闘後は何処へ消えたんだ。
「長く生きすぎた」ソーディアンたちは物語の終焉とともに全て失われなければならないのにシャルティエは適当。結局リオンといっしょに海に沈んでたことになってD2でようやく決着する。D2が発売した理由はリオンの適当な終わり方に対する回答だと思う。それが良かったのかは別として。
こういうのを出してくるミクトランという黒幕も小物感がぬぐえない。

「リオンが途中で退場して、スタンたちはその思いを継ぐ」物語だとすれば、ゾンビリオンは蛇足だ。実際はそんなにリオン中心でもないので最後に忘れさせないようにゾンビリオンが出てくる感じ。
必要かどうかで言うなら、自分は必要ないと思う。それよりもリオン自身の描写を増やしたほうがいい。退場後も。
ゾンビ戦の後リオンが消えていく描写をもうちょっとしっかりすれば、とも思うけど、そういうことを考える人はゾンビリオン自体を削除してしまうことを選んだから今の結果になってるんだろう。

そんな話を考えながら続く

テイルズ オブ デスティニーについて思うところ

2011-08-15 20:10:26 | ゲーム
PS2版のTODやってる。完成度高いが、長い。なかなか気軽に挑戦できるゲームではなくて、ダラダラやるのに向いてる。

「テイルズ オブ デスティニー」はテイルズオブシリーズの2作目である。SFCの「ファンタジア」から移植をカウントしても通算で二作目。発売は97年12月で、プレステのRPGとしては97年1月発売のFF7の次くらいに出た大作じゃないかと思う。詳しくは調べてないが多分そうだ。

テイルズオブファンタジアはSFC末期を象徴する超大作型のRPGである。SFC版やったことないけど。末期のファミマガで大プッシュされたりしてたのは覚えてる。そのスタッフが分裂してスターオーシャンとか作ったりしたこともファミマガに載ってた。
ナムコ側(というか日本テレネット)に残った人たちが作ったのが「デスティニー」。
ストーリーはファンタジアと何も関係ない。絵も違うし世界観にも共通点すら見出せない。魔法の名前が同じ、くらいの全く無関係な続編だった。
肝であるリニアモーションバトルは、SFC版ファンタジアから若干は進化したのかな?通常攻撃一段に、特技を多少連携できる程度で。単純に延長上にあるだけで、プレステの性能を生かしてはいるんだろうが、そんなに画期的な感じはしない。
でもSFC版より沢山売れたようなので、大半のプレイヤーにとっては画期的だったのかもしれない。そのあたりはエターニア(ベスト版)の後で買った自分は知らん。

仕方ないことだけど「デスティニー」はエターニアと比べるとゲームシステムが古い。通常攻撃は一段だけ、特技の連携もそんなにできない。魔法を使うと画面止まる。当時の技術じゃこんなもんなのかもしれない。
マップもSFCと全く同じ技術のマス目方式。グラフィックが全体的にスーファミっぽい。魔法の演出にポリゴン使ってたりはするけど、ドットの色使いというかクセが全体的にSFCな雰囲気。
2Dができないプレステで2DのRPGを作った技術力は決して低いものじゃないとは思うんだけど、技術で売れたゲームじゃないのかなと。主題歌なり豪華声優なりリニアモーションバトルなりの画期的な要素は全部ファンタジアの時点で完成してるし。

つづく

ゲームがつらい

2011-02-07 19:33:22 | ゲーム
しばらく前までタクティクスオウガをやっていた。英雄を経て虐殺王となったデニムくんは90時間突破しても目指すべき場所へたどり着かなかった。
モンハンかこれは。
疲れた。僕はもう無理だ。
こんなに面白いゲームなのに。不満はあるけどそれ込みで高い評価を下したいのに、それでも辛い。
心が痛いのだ!

それから全くゲームをやっていない。
やれない。苦しいよう。

ディシディア デュオデシム プロログス ファイナルファンタジー

2011-01-21 00:26:58 | ゲーム
タイトル長い。略してDDPFFであろうか。
修飾語の重ね方が怒りの王子 仮面ライダーBLACK RX バイオライダーというか真豪華翔烈帝龍装劉備ガンダムというか。
プロログスの名が意味するところはグランツーリスモプロローグみたいなもので、中身は有料の体験版にDLCのエアリスがついてくるという仕様。
体験版をプレイできて製品版で特典がつくという、きわめて特殊なゲームである。
ガーランドとウォーリアーオブライトさんの3Pカラーで大爆笑できたのでもう思い残すことはない。
光の戦士は紛れも無く戦士でありナイトだった。そして「アレ」はガーランドだったという20ン年越しの新事実、というか真解釈だこりゃ。

ボリュームはというと、装備やスキルは制限されててひたすらバトルばっかりだが300円にしてはかなり遊べる感じ。
同じ値段で配信してるTHEスナイパーよりは長く遊べると思う。
ただなあ、このあからさまな開発中の体験版を有料で配信せざるをえないほどスクエニは厳しい状況なんだろうと容易に想像がつくんだよなあ。
エアリスついてくるから本体発売後も買う人がいるだろうが、たぶん同等のDLCよりは高価だろうと推測される。

スクエニヤバイかも

2010-12-22 18:08:11 | ゲーム
FF13もFF14も公式に不出来であることを認めるような発言が出るようになった。
FFの歴史では異例だ。8ですら評判は悪くても、そういう発言は暗に控えてきたものだ。
普通こういう発言は続編が出る頃に「前作はもっとこうすればよかった」と出てくるものだと思うのだが。

FFIV コンプリートコレクション 画面写真
またしてもFF4である。
美麗グラフィックがあまり美麗に感じないことは言うべきではないのかもしれないが、でも言うけど。
SFC版のFF4と比べるならまだしも、FF4TAの場合はファミコンFF世代のカリスマである「渋谷員子さんが久しぶりに描き下ろしたグラフィック」であることに価値が見出されていたので、このPSP版FF1・2みたいというかRPGツクールっぽいというかのグラフィックには拒否反応が出るのは当然である。わざわざ新規に描く必要は無いんじゃないか。
いや、それを許容しても。
「マザーポム」。ポム。
これは、ねえ。
作ってるのは確実に日本人じゃないことはわかる。
いやさ、仮にも看板タイトルを日本語読めないレベルの海外スタッフに作らせるのも会社の勝手ですよ?
ただ広報資料としてそれを出しちゃうってのは。下請けに対する最低限のチェック体制すらできてないってことよね。もちろんこの写真を選んだ広報も日本語読めないと思われても仕方ないぞ。
これはゲームの中身がGBA版IVみたいに大変なことになっててもスルーされちゃうんじゃないの?

個人的にはPSP版1・2の評価はまあまあ高い。いや、これは正確な表現ではないな。
グラフィックや音楽、操作系統などはGBA版より高く評価している。
ゲームバランスがクソなのはGBA版の仕様を受け継いでるせいだから「PSP版の」評価はそこまで悪くない。
もちろん1の追加ダンジョンがクソなのは別問題。2の追加ダンジョンはよくできてた。
追加ダンジョンの仕様はおそらく下請けじゃなくてスクエニ側のせいだと思う。
(もし下請けが追加ダンジョンの設計までやってたとしたら、それはそれで作らせたスクエニの責任が重いだろう)
だが流石にPSP版IVを自分が買うことはいないだろう。IVはそんなに思い入れないし。

低予算でそれなりに売れるのとなると、FFの移植しかないのであろうな、スクエニには。
ゲーム業界が不況な中でも、特にスクエニのゲーム部門は急激に縮小しそうだ。
出版が好調だからゲーム部門消えても会社はそんなに困らんだろうし。