サタンは弱い。地球人の中でも上位とは考えがたい。
もちろん、セルゲームにパンプットくらいの使い手が来てもかえって面倒そうなので、いっそ弱めに設定したのかもしれない。
鳥山明はじっさいのところ、どういう意図でサタンというキャラクターを活躍させたのだろう。
セルゲームにサタンが出てくるところまでは必然だが、そのあとでセルの残酷さをアピールするためにサタンは殺されてもおかしくなかったんじゃないか。
並の漫画ならそうしてたと思う。
本当に殺すのがイヤだっただけなのか、それとも最初から活躍させる構想があったのかは定かでないが、サタンは生き残る。
と言っても、16号が破壊されるシーンまでは後ろでチョロチョロしてるだけで、本当に邪魔なだけだったりする。
で、後は知っての通りセルを倒した英雄となってしまう。
セル編で終わるつもりだったとしたなら、悟空亡き後の人間代表としてのサタンを用意した?
どうなのだろう。
ビーデルが出てくるあたりまではサタンは脇役という感じなのだが、終わってみれば主役のはずの悟飯よりも活躍しているのはサタンであった。
悟空、ベジータ、そしてミスターサタン。悟空と対等のキャラクターが、よりによってミスターサタン。
不思議な漫画だ。