第120話「ほんの少し」

2011-09-21 20:06:56 | みなみけ
リコがクッキーを焼くことを考えている。前話の保坂となんとなく似てる始まり方だ。
優等生タイプのリコは安全策でレシピ通りに作ろうとするが「食塩少々」の加減がわからない。
「少々」=「ほんの少し」。ほんの少し眠い、ほんの少しお腹へった、ほんの少しがやたら出てくる。
(意外と神経質なんだなぁ)と遠くで見ている、もっと優等生のケイコの余裕は何なのだろう。
(ほんの少し後悔‥‥)してる藤岡がものすごく落ち込んでいる。カナからハンカチ借りられる間柄になってるんだから大したものだが。

けっきょくクッキーを焼いて南家に集まったが、まだ塩の量が気になっているリコ。神経質というより弱気である。
カナが匂いをかぎつけて広げて「ほんの少しうまい!」「ハルカ姉様よりほんの少し劣るけど」とナチュラルに失礼な南姉妹だが、藤岡からも好評だったのでリコ喜ぶ。だが塩加減がほんの少し足りなかったようだ。「どれくらい!?」

リコは藤岡が関わらなければ普通の子である。塩の分量を気にするくらい普通。カナにつっかかるのもケイコがとばっちりに会うのも藤岡絡みで、基本的には善良な子である。
いっぽう藤岡は女子3人といっしょのコタツで勉強会というシチュエーションにまるで動じていないが、これはカナ以外の女子が見えていないのであろう。ケイコはともかくリコはかわいそうである。報われない。