空はひとつなのさ

2008-12-30 22:58:32 | ゲーム
むかーしむかし、ファイナルファンタジーというRPGがあった。
それはそれは混沌とした物語なのじゃ。

50万本ちょっと売れたらしい。
当時のRPGとしては大ヒット…なのかな?比較するデータが見つからない。
この時点ではファミコンRPGじたい、そんなに種類は無かったはずだ。ドラクエに遠く及ばないのは仕方ない。当時のドラゴンクエストはRPGというジャンルすら定着して無い状況であるため、別格だった。

ファイナルファンタジーが特別なゲームじゃなかった頃に描かれたコミカライズ版がある。むかーし読んだ記憶があるのじゃが、読み直したくなってきた。今度見つけたら買っとこう。
個性の無かった光の戦士たちがマンガキャラになってて、敵もセリフが増えてる。たぶんイメージ崩れまくることうけ合いだけど、当時これ一本しかなかったファイナルファンタジーとしては間違ってない。
要はウィザードリィの二次創作ものと同じノリで描かれてるんだよ。JICC出版だし。
ワードナ様もバンパイアロード様も作者によってキャラが違いすぎます(関係ない)
同じ作者のFF2も存在するようだが、単行本なし。当時の掲載誌を入手する以外読む手段なし。スクウェアめ…

ファイナルファンタジー:
この世界は暗黒に包まれている。
悪い騎士ガーランドをやっつけた光の戦士たちは、橋を渡り船を手に入れ、エルフやドワーフの協力をも得て、ついに土の力を遮る魔物「カオス」の存在を知る。
土のカオス「リッチ」は倒されクリスタルに輝きが戻る。
火山にドラゴンの島、凍りついた洞窟。超古代文明と古代人。
スペースコロニーを「浮遊城」と読み替えることで超かっこよく魅せるセンス。核攻撃してくる殺人メカ。
旅の果てに見つけた全ての始まり。それは最初にガーランドと戦ったあの神殿だった。
つけ入る隙の無い格好よさだ。それでいて並のファンタジーものでは見られないSFチックな設定の導入。

ウィザードリィ:
トレボー王のおふれで魔術師ワードナを倒しに行くことになった。
一階ではコボルドやオーク、スライムといったザコを倒して道を探すうちに、マーフィーなる人物の亡霊と遭遇戦を行うことになる。こいつは作者の友人らしい。倒しまくって経験値を稼ぐといい。
二階には殺人ウサギや忍者が出てくる。三階は回転床なるトラップが敷き詰められてる。
4階では警報が鳴って敵が襲ってくる。面倒くさくなったのか、4階からは一気にエレベーターで9階までいける。
ファンタジー?
そう、ファンタジー。ワードナもトレボーも開発者の名前を逆読みしたという適当さ。ラストは悪の魔術師ワードナが事務所を構えてて冒険者を待ち受けてるので、宝箱からムラマサという名前のサムライソードやシュリケンを発掘できればかなり戦いは楽になるだろう。なければフードプロセッサーを戦士に持たせてもいい。
そんな感じ。
それがシリーズを重ねると真面目なファンタジーに違和感無く忍者・侍を組み込んでくるわけだな。

おおっと、じゃすまない

2008-12-30 20:20:34 | ゲーム
NES版ウィザードリィの解析サイト(日本語)
某動画に載ってたサイト。NES版はほぼファミコン版と同一なので日本版にも通用するようだが、問題はその内容だ。
一番わかりやすいポイントで、ファミコン版1の冒険者のアーマークラスが、なんと防御性能に一切反映されていない。
これ読んで自分の持ってるファミコン版で確かめたから間違いない。
ファミコン版1の冒険者は忍者以外も全裸推奨ということだ。防御力の意味が無いRPGなんて前代未聞だ。
いや、ロマサガ1とかも防具意味無いけど。弱すぎて。

国産ウィザードリィといえばバグの歴史だ、というのは外伝後期あたりからの伝統だと思っていたのだけど、実は原点の部分からかなりひどいことになってたらしい。
ただ、あまりにも判りにくいからかなり最近まで気付かれてなかったということだ。あんまり変な挙動だとテストプレイしてて気付くだろうし。もともと#1の物理攻撃はあんまり脅威じゃないから、気付かなかったということだろう。

何故だ!

ルーチンミスがよく知られてるのはFF1だ。
ここが詳しい、というかここしかない
シーフの驚異的弱さは既にある種バグのような気もするが、他にも逃げる成功率に敵の攻撃属性、効果の無い魔法など、怪しいものが無尽蔵に。
ファミコン版では攻撃力を上げる魔法に効果が無いのは有名だが、他にもバグっぽい挙動がわんさ。

RPGのバグは宿命だというのか。サガだというのか。
世界樹の迷宮。ロマンシングサガ。
…他に思いつかない。パスだ。

思い出のファイナルファンタジー

2008-12-26 23:47:44 | ゲーム
前にも書いたが自分がサイトを持ってるのはファイナルファンタジーのためだ。
ディシディアで火がついたので当面ずっとファイナルファンタジーのターンで行くつもりなんでヨロシク

FF9
ネタバレ:ラスボスはペプシマン。
他に言うことはない。ペプシマン。
顔がのっぺらぼうで、青と銀でカラーリングした結果ペプシマン。背中のパーツ類はペプシマンとは似ても似つかないのだけど、それでもムキムキの体型と顔はペプシマン。
黒にしたらブラックホールで白ならペンタゴンだったのかもしれない。
3から続く「いきなり出てくるボス」の最終形態ともいえる存在であり、とにかくファンからはペプシマンとしか呼ばれない。ペプシマンでぐぐってみれば、その認知度の高さが伺えることだろう。
そしてペプシマンが実は日本市場にしか存在していないキャラクターであるという意外な事実も明らかになるだろう。

FF9のストーリーはちゃんと覚えてるな。
まあなんだ、手元に残って無い唯一の作品なんだが。

覚えてないのは12。一番最近の作品なのにちゃんと思い出せない。
理由はわかる。キャラクターが薄いとか目的性が希薄とかそんなんじゃなくて、ただ純粋に戦ってる時間が長すぎてストーリーを忘れてる。しかも永遠に続くかと思われた塔のてっぺんでジジイがマシンガンぶっぱなすとか、局地的な名場面のインパクトが強いためにストーリーがどうでもよくなってしまう。
ネタバレ:ラスボスはアミバ。
人間の姿を残したまま強さを表現した結果、アミバになってしまっては本末転倒ではないか?

「ローザ?なんのことだ?」

2008-12-24 18:50:26 | ゲーム
ゴルベーザ兄さんのレベル上げ中
舞空術で飛びながら(これは全キャラ共通)の超能力バトルが意外なまでに使い勝手がいい。
鎧キャラなのに武器は超能力と防衛ビット。その防衛システムはあんたの技じゃないだろ!
しかも原作であまりにも卑怯な強さを見せた黒竜→「くろいきば」にWメテオまで見せてくれるサービスぶり。

黒い甲冑ゴルベーザ:
じゃー、じゃ、じゃー、じゃ、じゃじゃじゃー
テーマソングとともに現れる黒い鎧の男、ゴルベーザ。セシルの抜けた赤い翼の団長となり、破壊と略奪を行う正体不明の人物だ。
その素顔は誰も知らぬ。くせもの揃いの四天王を従え、その本性は残忍で狡猾、しかも腕一本になっても生きる脅威の生命力を誇る。
見るからにバケモノな四天王と、腕一本でクリスタルを掴むシーンのおかげで、まるで人間味が感じられない、不気味な人物像を演出する。

ところが、実のところこの男は操られているだけである。裏にはゼムスというもっと悪いやつがいて、ゲームがはじまるよりかなり以前に、ゴルさんはその人に洗脳されてしまっている。
FF4のテーマは洗脳。ゴルベーザという悪者みたいな名前を名乗り、彼は何を思うのか。
というより、洗脳の解けたこの人が人間みたいな発言をすることに驚愕することになる。
だから最大の名言はFF4最大の迷言でもある「いいですとも!」
あんた今更なんでいいやつになってるの、あなたの暗黒道はそんなに軽いものだったのですか、と、恐るべき悪役ゴルベーザの威厳は一瞬で消し飛ぶ。HPの数値が全力でニクシミを主張していても無駄である。
このセリフはウボァーと並んで「やっちゃった」感が漂う。やっちまったものは仕方ない。ゴルベーザといえばいいですとも。FF4といえばいいですとも。

洗脳が解けたゴルベーザさん(本名じゃないらしい、DS版で一部追加設定があるみたい)は、普通に善人である、という以外のキャラクター性がいまいち見えてこない。改心後のセリフが数えるほどしか存在しないため、本当はどんな性格だったのか、を探る過程で「いいですとも」はかなり深刻に影響している。
立場が違えばセシルが洗脳されてゴルベーザがパラディンになっていたかもしれないんだ、という発言が冗談にしか聞こえない。セシルは「いいですとも」とか言わない

DS版では腕だけになるイベントは削除されてるそうな。それなら「いいですとも」もついでに黒歴史にしてよかったと思うんだが、まあそれはいい。
それより声が鹿賀丈史というのがどこから来たのかさっぱりだ。自分のようなヌルい人にとって鹿賀丈史のイメージは「料理の鉄人」に出てくるおじさんであるため、甲冑の中身はあのおじさんにしか思えなくなってしまう。
「セシルゥ、私の記憶が確かならばァ、このゲームはァ、ニンテンドォD・Sで動いている」
に、にいさん…
※普通に実写デスノートの八神総一郎でもいいですとも。

ディシディア設定:
セシルと兄弟であることは既に織り込み済み。
問題はその場合、ゴルベーザがセシルと敵対する理由は、ない。とっくに洗脳も解けているのに楽しそうに防衛システムを発動し大地を巻き上げサイコパワーで戦う兄さんの性格はいまいちつかめない。こんな人だったっけ?と思うものの声のおかげで無駄にカリスマが漂い、何をしても許したくなってくる。
セシルのほうも特に説明なく暗黒騎士に戻っているが、原作とは違う時間軸から来たのだろうか。間違って洗脳が解けたゴルベーザを召喚しちゃったー!っていう感じで。
そんなゴル兄さんの人間味はむしろ失う方向に調整されてる。天野イラストに忠実にデザインされているのでモノアイだし、攻撃はサイコパワーだし鎧は脱げそうにない。この人なら腕だけになっても元気にしゃべってくれそうだ。
あとセシルの演技が大変素晴らしい。演技をしているところが素晴らしい。変身演出と相まって、まるで物語の中から飛び出したように見栄が効いてて格好いい。いや他の連中も全部物語の登場人物だけど。

ジタバツ推奨らしい

2008-12-22 00:16:24 | ゲーム
ディシディアは間違いなく歴史に残る傑作。
キャラゲーとしてここまでいろんな要素詰め込むか!っていう驚きと、原作要素抜きで純粋にバトルゲームとしての完成度の高さ。
キングダムハーツをタイマン・バトルに特化した感じなんだけど成長要素とやり込み要素が多すぎて軽く死ねる。

フリオ編のラストのセリフがあのセリフで涙が出そうだ。
まあフリオニール、原作のセリフが少ないし…
序盤のネタバレだけど、セシルが兄のことを云々ってくだりでフリオニールが忠告に来る。フリオの脳裏には、兄弟同然に育った彼のことがあったのだろうと思う。
FF9のキャラクターとFF10のキャラクターで動きや台詞回しが違っていたり、細かい配慮が行き届きすぎてて狂気すら感じる。

ゲーム自体はこれがファイナルファンタジーか!と思うほどアクション要素が強くて難しい。レベル上げるとかなり簡単になるけど、根本的にはアクション寄りである。原作愛でカバーしてほしい。
このゲームはそれが容易になるほどの愛にあふれている。

ジタバツなんて原作からはあり得ない組み合わせだけど、メジャー化しそうな勢いだな…

「私の支配を受け入れるべきだったな」

2008-12-20 21:42:54 | ゲーム
皇帝陛下がティーダの空中コンボで「ウボァー」
このギャップが楽しめるのは原作を知ってるユーザーだけ!

皇帝は20年も昔のキャラクターなので、いまどき珍しいストレートに悪い人である。それはディシディア世界においても大して変わらない。逆に新鮮。
デザイン的にもジェクトと並ぶと違和感ありすぎ。というか、世界観が違う。外見も性格もしゃべり方も、何もかもウボァーな感じだ…

ウボァー:
あまたの迷言で知られるFF2にあっても、「ウボァー」はかなり変なセリフである。終始変な空気が流れていても、基本的にシリアスムードの2の世界にあって、このセリフだけがおかしい。
後のシリーズでもサイファーの「ぎにゃあああ」やサハギンの「ぐぺぺぺぺー」などがあるのだけど、ウボァーだけは別格。なぜ諸悪の根源たる邪悪の化身「皇帝」が最後の最後にこんな気の抜ける断末魔を残す必要があるのか、ていうかどう発音するのが正しいんだ。
皇帝といえばウボァー。FF2といえばウボァー。ウボァー

20年も後になって、声付きでこうていの「ウボァー」を聞けるゲームが発売されるとはお釈迦様ですら見抜けなかっただろう。
お調子者のジタンや見たまんまギャグ寄りのケフカですらこれは無い。皇帝は堀内賢雄さんの美声で原作のイメージを全く損なうことなく、策を弄し、暗躍するのに、KOのたびにウボァー(美声)で腰砕けにしてくれる。

皇帝はネタ要員ではない。
ウボァーを言うためだけに選ばれたキャラクターかと思ったが全然そんなことはなかった。ともすれば空気化しかねない10大魔王軍の中において、シナリオ上かなり頑張ってる。
だからウボァーは、実は真面目なセリフなのだ。本人的にはギャグのつもりではない。この自ら皇帝を名乗る人物が、純粋に心の底から断末魔を上げた際に結果的に魂から出てきたのがウボァーなのだ。

しかしフリオニールから見ると皇帝は別にライバルではない。数百時間にも及びかねない長く辛い修行を敢行し、全武器・魔法レベル16、HP5ケタ回避99力99精神99知性1のフリオさんにとって、皇帝などエンディングまでの長い道のりの中のただの障害物に過ぎない。
そう、フリオニールにライバルはいない。そこをシナリオに組み込むとは、このスタッフ、どれだけFF2に通じているんだ…!

岩をも砕くレイジャックさんの剣技で28(完結)

2008-12-17 18:03:06 | ゲーム
締めはこれしかないな。
キングスナイトを購入~

キングスナイトは坂口博信が中心となって手がけた作品と言われ、ファイナルファンタジーの前身といえなくもない。
ジャンルは「フォーメーションRPG」だが実質はシューティングゲームであるかというとそうでもない、実はRPGというよくわからないゲーム。
4人の主人公がそれぞれステージ1~4をクリアすると、最後にステージ5で合流して力をあわせて戦う、ってお話なんだけど、各ステージでパワーアップアイテム・魔法アイテムを集めないと難しくてとてもクリアできない。
アイテムは壁の中に埋まっている。ほとんど全ての壁は破壊可能。アイテムの場所を覚えて壁を壊しまくることがクリアへの唯一の道となる。
というか、一部取らないとクリア不可能のアイテムもある。
4人のうちだれかがゲームオーバーになっても、次のステージにそのまま進むが、ステージ5でメンバーが足りなくてクリア不可能になるという無体な仕様。コンティニューする前にいちいちステージ5で死なねばならぬ。
攻撃アップを取っただけで攻撃力が倍以上に跳ね上がる大味さは今も通じる部分があるなと思った。