「跉跰」を中國哲學書電子化計劃で検索の結果ヒットなしだったので、「SAT大正新脩大藏經テキストデータベース」を検索してみました。
サイトの細かい説明を読んではいないのですが、こちらも益々使いやすくなってきているようです。
(大正新脩大藏經テキストデータベースより)
29か所もヒットしてくれました
「跉跰」は漢訳語の可能性が大きいのではないかなぁ~と思うのですが?
添品妙法蓮華經には鳩摩羅什訳の《妙法蓮華経》が含まれるので、時代がグッと遡るかと期待したのですが、「伶俜」の欄外注に「跉跰」が記されているのでした。残念!
SATでヒットした中から、まず以下の4か所を前後の文も含めて慎重に読んでみようと思います。
・法華義疏 (1721) :跉跰[跉零音/跰破寧]行不正貎也
※ 中国隋代の法華経の注釈書
・妙法蓮華經玄賛 (1723):今多作跉跰不知所説。有解云跉跰足履危險之貌。
※ 唐の慈恩大師基(632~682)の撰
・一切經音義 (2128) :或作 行不正作跉 呂貞反 勅貞反切韻 行不正也有作跉跰字林力生反跰補諍反與迸同跉不正迸散並非此義也
※ 元和2年(807年)に慧琳(えりん)が著した、大蔵経の仏典に出てくる難語や梵語などの外国語の意味や発音を記した音義書。
・妙法蓮華經釋文 (2189) :行不能正。悕懼辛苦也。或作跉跰。跉力生反。跰補諍反。散也。與迸同。竝非此義。
※ 平安中期の法相家の学僧仲算の撰。
===
古語大辞典より用例を省き、一部抜粋:
やす‐ら・ふ【休らふ】[一](1)行動を停止する。(イ)足を止めてじっとしている。進行せずにうろうろする。たたずむ。「佇 ヤスラフ」「進退 ヤスラフ」「徘徊 ヤスラフ」<名義抄> (ロ)休息して様子を見る。休む。(ハ)とどまっている。一時的に滞在している。(2)ためらう。ちゅうちょする。[二]じっととまらせる。
[語誌]「やすらか」とは意味の隔たりが大きく、「やすむ」の意味との脈絡があるようである。「やすむ」の語幹「やす」に接尾語「らふ」が付いたと見なした方が、意味の理解がしやすい。思考や行動を停止して、その状態をしばらく持続している意がすべての基底をなしている。(後略)
大漢和より
徘徊 (1)ぶらぶら行く。さまよひあるく。俳徊。(2)心がきまらない。
===
こう見ていくと、<名義抄>の「 ヤスラフ」に記載されている漢語の幾つかに疑問が湧いてくるので、本文も確認してみようと思います。
時間が足りない・・・
サイトの細かい説明を読んではいないのですが、こちらも益々使いやすくなってきているようです。
(大正新脩大藏經テキストデータベースより)
29か所もヒットしてくれました
「跉跰」は漢訳語の可能性が大きいのではないかなぁ~と思うのですが?
添品妙法蓮華經には鳩摩羅什訳の《妙法蓮華経》が含まれるので、時代がグッと遡るかと期待したのですが、「伶俜」の欄外注に「跉跰」が記されているのでした。残念!
SATでヒットした中から、まず以下の4か所を前後の文も含めて慎重に読んでみようと思います。
・法華義疏 (1721) :跉跰[跉零音/跰破寧]行不正貎也
※ 中国隋代の法華経の注釈書
・妙法蓮華經玄賛 (1723):今多作跉跰不知所説。有解云跉跰足履危險之貌。
※ 唐の慈恩大師基(632~682)の撰
・一切經音義 (2128) :或作 行不正作跉 呂貞反 勅貞反切韻 行不正也有作跉跰字林力生反跰補諍反與迸同跉不正迸散並非此義也
※ 元和2年(807年)に慧琳(えりん)が著した、大蔵経の仏典に出てくる難語や梵語などの外国語の意味や発音を記した音義書。
・妙法蓮華經釋文 (2189) :行不能正。悕懼辛苦也。或作跉跰。跉力生反。跰補諍反。散也。與迸同。竝非此義。
※ 平安中期の法相家の学僧仲算の撰。
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古語大辞典より用例を省き、一部抜粋:
やす‐ら・ふ【休らふ】[一](1)行動を停止する。(イ)足を止めてじっとしている。進行せずにうろうろする。たたずむ。「佇 ヤスラフ」「進退 ヤスラフ」「徘徊 ヤスラフ」<名義抄> (ロ)休息して様子を見る。休む。(ハ)とどまっている。一時的に滞在している。(2)ためらう。ちゅうちょする。[二]じっととまらせる。
[語誌]「やすらか」とは意味の隔たりが大きく、「やすむ」の意味との脈絡があるようである。「やすむ」の語幹「やす」に接尾語「らふ」が付いたと見なした方が、意味の理解がしやすい。思考や行動を停止して、その状態をしばらく持続している意がすべての基底をなしている。(後略)
大漢和より
徘徊 (1)ぶらぶら行く。さまよひあるく。俳徊。(2)心がきまらない。
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こう見ていくと、<名義抄>の「 ヤスラフ」に記載されている漢語の幾つかに疑問が湧いてくるので、本文も確認してみようと思います。
時間が足りない・・・