春 夏 秋 冬

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師走を前に何とかならないものか?

2009年11月30日 15時22分00秒 | 思想信条
今日は11月も最後の日。
このところの、うっとうしかったお天気が嘘のように、朝から良く晴れて、
日向に居たら暑いくらいのお日和であった。
こんな小春日和の、のどかな日であるが、
世間には師走の冷たい風が、其処まで迫ってきているのだと思われるようなテレビの報道を見た。

今朝の朝日放送スーパーモーニングである。
ワークシェアリングのことを扱っていた。
本来の緊急避難型ワークシェアリングと言うものは、不景気になっても従業員を解雇しないで済ませるために、
一人当たりの労働時間を減らして、その分賃金を減らしてでも、雇用を守ろうと言うものであった。

ところが小泉内閣の時に考えられたワークシェアリングと言うのは、
忙しくなったら労働力を供給してくれ、暇になったら何時でも解雇できる仕組みづくりを目的にしたものであった。
それは不景気になった時、会社が人件費に苦しまなくても済むように、
正社員を最小限の人数に留め、後は派遣社員とパート従業員にしてしまったら、
何時でも補給できるし、カットできて至極便利であると言う趣旨のものであった。

それは緊急避難型のワークシェアリングと全く反対の目的で考え出されたものであった。
昨年のリーマンショックの時には、一気に派遣切りが行われて、
会社は最小限の損失で済んだかもしれないけれど、
巷には急に頚を切られ、住まい迄追われて、
師走の寒空に放り出された人々が、大勢満ちる事になってしまった。

その上、雇用の不安定は需要を落ち込ませる。
底の無い感じの不景気は、派遣切りに会った人だけでなく、今正社員である人々も、
何時わが身に馘首の災厄が降りかかってくるかもしれないと言うことで、
欲しい物も出来るだけ我慢して、買わなくなってしまうから、
需要は益々落ち込んで、いったん不景気になると立ち直れなくなってしまっているという。
昔は、現在持ち合わせが無くても、月賦で買う人が大勢有ったものだが・・・・・

小泉政権時代から、従業員は総て正社員として採用し、リーマンショックの時にも、
ワークシェアリングで、雇用を守り続けてきたと言う会社を紹介していた。
此れまでは、従業員の頚を切らないでも、ワークシェアリングで何とかやって来れたのだそうである。
ところが今年はどうしても融通がつかず、6人の人を解雇せざるを得なくなったのだそうである。
「会社を潰すわけには行きませんので・・・・・」といわれる社長さんの言葉に実感がこもっていた。
昨年のリーマンショックにも持ち堪えたのに、今年はどうにもならないと言うのは、
今年の不景気が昨年以上に厳しいということなのだろうか?
其れとも、昨年企業の持てる体力を使い果たしてしまったから、
今年はもうどうにもならないと言うことなのだろうか?

いずれにしても師走を前に政府は何か、考えてくれているのだろうか?
日本の優良企業を潰れるに任せていたら、それこそ取り返しの付かない事になってしまうが・・・・・


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2 コメント

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資本主義 (ejnews)
2009-12-01 01:32:01
或る学者によると『資本主義は全ての価値をお金で価値付ける物だ。』と言う事です。そして彼は『金銭所有は自分の持っていない物(食品、商品、土地等の実際に所有できる物)に対する所有権の宣言と言う事で根本的にマイナスの力である』と続けています。此の資本主義の理念の解釈が正しければ、資本主義は貪欲で、持っていない物に対する所有権宣言行為と言う事となり、金銭的利益がでれば(直接犯罪と司法により判断されない限り)何をしても良く、しかも金融資本は自然から最もかけ離れた人間の行動で、金融資本に支配されている現在の工業資本、商業資本は非人間的な事を容易にしてしまうと言う事になるのでしょうね。
 “新自由市場経済論若しくはネオリベラル市場経済論”が1970年代から世界中で猛威を振るい経済活動に対する法的規制が徐々に取り払われ資本家のしたい放題と言う状態が労働者の権利を奪ってしまったと言う説明です。
 人間の活動には全て法律が付き物で医者は医療の法律に従わなければならず、農家は農業関係の法律に従い違法農薬使用は禁止されていて------等々なのですが、どうして経済活動に対する法律だけが削減されなければならないのでしょうか?
 1945~1970年間のアメリカの経済黄金時代はフランクリンルーズヴェルトによる金融経済活動に対する法律の完備により庶民を保護し富裕資本層の税金を高くし富の分配を実行したからだと説明されています。
 面白い説があり、それによると企業の重役等の給料ボーナス等を廃止し、企業で働く全ての従業員を同じ給料、同じ経営参加権にすると売り上げが減っても其れなりに全員の給料を低くしたりして殆ど経営危機に陥る可能性は無くなると言うのです。実際南米では疎の様な会社が多くアメリカでも疎の様な経営方針の会社は不況の現在でも新しい社員を雇用しているとの事です。そんな事は無理だと言う反応が一般的なのですが、政治的にもこの様な思考によって本当の民主主義が実行されるのだそうです。
 処で、神様の罰の話ですが、私は人工的な宗教を信じていないので神様が救ってくれなかったと言ったコメントは全くの皮肉でした。(念のため)コメントが長くなりすみませんでした。
 
 
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ejnews様 (和久希世)
2009-12-01 08:12:52
コメント有難うございます。
日本も昔は、社長と平社員の給与の差が、全く平等とは行かないまでも、アメリカと比べると、格段に小さかったそうです。
昔は日本人は、何かと言うとアメリカでは・・・・と、アメリカの事を理想的な国と思い違いして、日本の制度を批判していましたが、日本の制度の方が理想に近かったのですね。

農業に農薬の制限があるように、金融活動にも法律で制限を付けるべきとのご指摘、
まさに! と言う感じです。

結局政治家に悪い人達を入れると、
既存の法律を自分達の都合の良い法律に、
強引に改悪してでも、暴利をむさぼろうとしてしまうと言うことなのですね。

戦後行われた、比較的良い政治のお陰を受けて、私達日本人は太平の眠りの中に居たようです。
「太平の眠りを覚ます蒸気船」では有りませんが、今回のアメリカ発の金融業界の暴走は、
幕末の蒸気船並みのショックを、私達にもたらしました。

これからの平成維新、うまく機能してくれると良いのですが・・・・・

ところで、神罰の件、失礼しました。
ejnewsさんがあんな幼稚な事を考えておられると思っただけでも、失礼この上ない事でした。

>サウディと言うとワハビズムと言う戒律の厳格な回教国ですが、それでも神様は助ける事ができなかったのですね。それとも被害にあった人々は真の回教徒ではなかったのでしょうか?

との言葉に日ごろのejnewsさんと違うものを感じて、ちょっと違和感を感じはしたのですが・・・・・

すぐに冗談と察知せねばならなかったのでした。
失礼しました。お詫びします。


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