森って?林って?林業って?!

小さなことから知ってほしい。
こちらは公益社団法人静岡県林業会議所のブログです。

適材、適所

2014-06-06 14:34:43 | 林業関係
お元気ですか。梅雨の時期は雨に濡れた紫陽花などの
花は趣がありますが、私共にとっては、誠に過ごしにくい季節ですね!
 
 

 ところで、木にも適材、適所があることご存じです?
 そんなこと知ってるよ!杉の木は水分の多い沢沿いに植えて、
 桧は山の中腹より上側に植える。sou souなんですが、今日の
つぶやきは、違うんです。


 木は50年から60年いや最近は70年から80年かけて
山の人達が苦労に苦労を重ねて、十分な手間をかけて作り上げるんですね。


 木の性質の話ですが、南東側で育った木は枝が多く出ます。
 反対に北西側は素直な節の少ないものが多くなります。

 さらに木には背と腹があります。専門用語で日面(ヒオモテ)と日裏(ヒウラ)
と言います。太陽がよく当たる南半分を日面(背)と言い、節が出やすく、その反対
に日裏は節が少なくなります。


 従って、一本の木を柱に使う時に、日面を南に向けて立てます。
日面の細胞は日光に慣れているからです。
 山の南東面で育った木は南東の材料として、北西斜面で育った木は
北西側の材料として使うのがベストです。
 
 あの有名な世界一古い木造の建物「法隆寺」もしっかり木の性質を
見極めて木を使っているので、1、300年もしっかり立ち続けているんですね。

 ”木にも人と同じように適材、適所があるんですね。”
                              ごきげんよう、さようなら

                              良い週末をお過ごしください。