今更留学記 Family medicine

家庭医療の実践と、指導者としての修行も兼ねて、ミシガン大学へ臨床留学中。家庭医とその周辺概念について考察する。

第6回東海家庭医療ネットワーク

2008-03-06 00:04:00 | 家庭医療
先週末、3月2日(日)に第6回東海家庭医療ネットワークの集まりがありました       

場所は三重大学総合診療部(Department of family medicine)の家庭医研修の本拠地でもある三重県立一志病院



一応わたし、東海家庭医療ネットワークの代表をやっているのですが、それらしいことは何もしていません

唯一誇れるのが、これで6回目になった集まりに皆勤であることです

最優先事項としで、何とか参加しています

春に渡米してしまうと、あと1回(第7回は5月の予定)で皆勤は途切れてしまいますが、なんとか盛り上げていきたいものです


さて、今回の勉強会内容は

<勉強会1>13:00-14:00 
 家庭医らしい外来診療~clinical handを用いて
              
<勉強会2>14:10-16:00   
 在宅での終末期ケア

<勉強会3> 16:10-17:30 
  思春期の性教育~伝える工夫、私の場合

    
一つ目のセッションは出られなかったのですが、The Clinical Handという論文をもとに、日常診療の中でどのようにrelashionship-centered care展開していくか

診療と教育のためのツールとして紹介されました

私は出られませんでしたが、とても評判が良かったようです

うまく説明できないので、興味のある方は是非もと論文を見てください

セッションに出られなかった私も早速、論文をdownloadしてみました。

The Clinical Hand: A Curricular Map for Relationship-centered Care



二つ目のセッションは、私たちが「在宅での終末期ケア」というセッションを担当しました

基本的には第3回若手家庭医のための家庭医療学冬期セミナーで行ったものと同じ形式でしました

今回は、多職種間で是非やりたいということで、地元のケアマネや看護士さんなどにもたくさん参加していただきました

医師だけで開催した前回と比較し、ディスカッションの雰囲気や、出てきた話の内容も異なり、大変興味深いものでした

参加者から頂いた事後アンケートによるフィードバックからも満足度は高かったようです

効果的な映像と、ロールプレイを組み合わせて感情移入しやすい作りになっています

人間は感情の生き物ですから、「感情が動くときに学習効果が増幅」されます

今後も、同様のワークショップをやっていきたいです

満足度は高かったので、Kirkpatrik Level1で考えれば、評価は上々です

今後は、どのように行動変容に繋がるか?KirkpatrikのLevel3まで評価できるようにしたいものです


最後、3つ目のセッション思春期のケアを性教育・STD予防を通して学習しました

外来で思春期の女の子に、単に妊娠の話をするだけでなく、もっと踏み込んでアプローチすることの重要性を学びました

adolescence medicineという領域で考えても、まだまだ未発達です

家庭医が頑張っていくべき領域だと再認識しました

そして終了後はいつもの懇親会

今回は、真っ暗な山奥を車で連れて行かれ、あなごといのしし鍋のお店 一ノ坂へいきました



風情があり、「日本人で良かった」と心から感謝です

ホスト役の一志病院、三重大のみなさんありがとうございました