イマカガミ

こころにうつりゆくよしなしごとを・・・

起きられず

2005-08-06 15:06:05 | 
今日は三田へ行くのを断念。

フリーマン・ダイソン著「多様化世界」を読む。
基本的に、宇宙探査と進化と冷戦下の軍縮の話。
宇宙探査の部分はあまりにも空想的で話が大きい。
例えば、自己増殖する重さ1kgの宇宙探査衛星とか。
そんなの無理だ、と反射的に思ってしまう私はあまりに保守的なのだろうか。

全般的に話が飛ぶ嫌いがあって、それに加えてよくわからない議論も多い。
「核の冬」の章では、はじめに「核の冬の議論には穴が多い」が、
「私を含めた大多数の科学者は敢えてその欠陥を指摘しない」
なぜなら「間違っているとはいえ核の冬の議論により軍縮が進むならば
それは望ましいからだ」と述べている。
しかしその直後に、
「じっくり検証してみたが、なんら矛盾は見つからなかった」と
述べている。
論理展開が矛盾しているように見えるが、これを深読みすると、
本当は見つけた論理的な欠陥はここでは指摘せず、
敢えて欠陥が見つからなかったと述べることで
良識のある(?)「大多数の科学者」の態度をとりつつも、
言外で自分は欠陥を知っているのだ、とほのめかしているように見える。
でも、ダイソンってそんなに嫌味な人ですか?