ミンツバーグ著「MBAが会社を滅ぼす」を読む。
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内容は題名とは異なり、現在のMBA教育を批判し、
新しいマネジャー教育方法を提案するというもの。
曰く、現在のMBAは、
・マネジャーでもない、適切な経験に欠ける対象に、
・マネジメントではなく分析手法を教え込み、
・その結果マネジメントについて誤解を与えたまま社会に排出している
とのこと。
マネジメントは、ピラミッド組織の頂点にいて、各部署からのレポートを読み
少人数で議論し決定を下す、というものは神話でしかないという。
尤も、この方式が有効に働く産業もまだ存在はしている。
戦略立案をアウトソーシングしてはいけないと思うけど。
代わりに著者が述べているマネジメントとは、
ウェブ状組織の中に普遍的に存在し、
業務経験を元に積極的に現場に関与していくマネジメントスタイルだ。
ビジネススクールではケーススタディなどで
マネジメントを疑似体験するのではなく、
既にマネジャーとして働いた経験を持つ対象に、
各自の持ち寄った経験に理論的裏づけを与えていくべきだと述べている。
著者の主張はコンサルティング会社に対する批判でもある。
確かに今の私のプロジェクト先を見ていると、
プロジェクトとは関係ないけれど、
マネジメントの神話はうまく機能していないように見える。
それはあるべき姿からの乖離なのだと漠然と思っていたのだが、
認識を改めなくてはなるまい。
ミンツバーグ、面白そうだな。