岡崎直司の岡目八目

歩キ目デス・ウォッチャー岡崎が、足の向くまま気の向くまま、日々のつれづれをつづります。

八高写真展について。

2006-11-24 10:06:31 | まちづくり
以上、11月3日の文化の日に開催された八幡浜高校文化祭での写真展の様子をアップしました。

元はと言えば、9月12日に、八高1年生への講演がきっかけとなって、文化祭での写真展依頼になったのだが、この講演では色々とこちらも勉強になることがあった。演題は「郷土愛(EYE)ウォッチングの勧め!」、小一時間の講演。320名の一年生に対して、岡目八目のスライド写真の内容が、どう受け取られているのか、気になることもあって、先生方の協力で講演終了後、アンケートを取ってもらった。
約50枚の、八校生が通っていると思われるエリアを想定した写真内容にしていたが、最後に戦時遺産系の写真を数枚入れておいた。
アンケートは、どの写真が一番印象に残ったか、それから自由感想を記入するもの。
集計をして驚いた。最高得票は、宇和海に浮かぶ大島の夕景(映写の最初の写真)であったが、同数に近い次点にはナント「八幡浜第一防空壕」が入り、他にも戦時遺産系の写真が上位を占めた。
全体としては、各地の魅力的建築や石垣などの文化的景観にも、概ね関心度は分散していたが、これほど戦時遺産系に反応があるとは思っていなかった。
感想に書かれている文章を読む限り、彼らには余程新鮮なニュース?であったらしく、つまりは、広島の原爆投下や東京大空襲などは知っていても、郷土が受けた松山空襲や宇和島空襲、あるいは土蔵などの白壁に見られる戦時迷彩など、あるいは身近な防空壕など、それらは生まれて初めて見る、聞くことばかり。

身の回りに、本当に戦争と言う時代があったんだァ、とそんな状況であった。保内の内之浦公会堂がアメリカ軍機グラマンの機銃掃射を受けている話(建物の天井にはその時の穴がいくつも)なども、かなりの臨場感があった様子。

そうしたアンケート結果を知るにつけ、彼ら彼女たちの置かれている現状に愕然とした。彼らは、何も知らされていない、と。
無理も無い、15、6歳の彼らの親の世代は40代、祖父母でも60代、戦争体験には程遠い。しかも、学校では戦争の事柄などは、殆ど教えられることは無い。教える先生方の年齢がモチロンそこには届かないし、昨今の受験体制下での歴史教育の問題もある。事態は深刻と言わざるを得ない。
戦後60年を越え、平和教育が今、問われている。

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2 コメント

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 (utsunomiyas)
2006-11-26 00:10:51
内之浦公会堂の穴を見たとき衝撃的でしたよ。
たかが穴ですよ。
でもそれは戦争で空いたものなのです。
40を生きてようやく歴史が途切れていく
情況を確認しています。我がことなのです。
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ですよネ。 (オカザキ)
2006-11-26 23:42:06
そうしたありのままの事実が、意外に身の回りにあったりしますから。問題は、やはりそうしたことに、地域の人たちが関心を向けているかどうか。そこだよナー。
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