この写真が種明かし。
ご覧の如く、実はこのリヤカー、浜田さんがこの春歩き遍路をされた時に同行した、寝泊り兼用のマイカー。
当年とって74歳の浜田さんは、現役の建具師でもあり、一念発起してこのリヤカーをご自身で作られた。
車体は出来るだけ軽く総“桐(きり)”製で、金属部はアルミ。それでも全体重量は60kgになった。
当初は、通常の歩き遍路の所用日数45日の倍を見越して、90日の計画で明石寺を皮切りに4月10日から出かけられた。でも帰って来られたのは、ナントたったの40日後。その健脚ぶりたるや、恐れ入り谷の鬼子母神。
平坦路ばかりでない四国遍路道の難所をどうクリアーされたのか、驚異的な日程だ。
車体の長さ170cmで、丁度なかでゴロ寝が出来るサイズ。四日に一度は宿に泊まり、疲れを取りながら周られたとか。ある所では山の下にリヤカーを置いてピストンをしたり、どうしても通過せざるを得ない所は、頑張って急坂を引いて登ったとのこと。
「ゆっくり参ろう」と亀さんの絵が描かれている割には急ぎ旅やったですネー(笑)、と冗談交じりにお聞きすると、「慣れてくると、少しでも先が気になって自然とペースが速まってしまって・・。」とはにかんだように語られたのが印象的だった。
また、この前後で大きさの違う変則的な形状は、風対策なんだとか。風の強い日は細い方を向けて。停車時も流されないよう。加えて、地面に突き刺すアンカーも備えてある。
一方、前後に付いている伸縮自在のキャスター(車)は、例えば歩道の狭いトンネルなどで、方輪を歩道に乗せて引く場合の処置なんだとか。
安全面では、バックミラーを付けて、後ろからの車の追い越しに備え、大きな「交通安全」と書かれた旗を後ろになびかせ、車体のコーナーには黄色い蛍光テープを張って視認性を高めている。
そうしたあらゆる局面を考慮して考案された優れモノのリヤカー。
多分、全国リヤカーコンテストがもしあったら、きっと“リヤカー・オブ・ザ・イヤー”に輝くに違いない。
傍らにゴージャスなコンパニオンを
立たせてみたいものです。
スミマセン。
久しぶりのカキコなのに
つまらんこと書いてしまいました。
コンパニオンは、もし遍路衣装だと、肌の露出は少ないが・・・。
あ、いや、ついバチ当たりなイメージをふくらませそうでした。
素晴らしいリヤカーですな!職人魂があちらこちらにうかがえます。
しかも、40日でお遍路を終えるとは、もう、「参りました!」としか言いようがありません。
一度現物を拝見してみたいものです。近いので行けそうです。
それにしても、今日も雨。みかん農家は、畑にも行けず、のんびりしています。
浜田さんはいつでもご紹介しますヨ。
当方は、明日「近代化遺産・ルネサンス」シンポで新居浜へ。PM2:30から新居浜市市民文化センター。御地「石灰窯」同様の産業遺産活用について、もし時間があればお勧めします。